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手軽に飲めて、野菜の栄養を摂れる野菜ジュース。
実際にどのような効果があるのでしょうか?
また、本当に野菜の代わりになるのかなど、デメリットが気になる方もいらっしゃるでしょう。
今回の記事では「野菜ジュースの効果」「デメリット」「効果的なとり方」について、管理栄養士が解説します。
野菜ジュースを取り入れることで、健康作りや美容に関する効果を期待できます。
しかし、野菜ジュースだけで野菜の代わりになったり、野菜不足の解消につながったりするわけではないため、注意が必要な部分もあります。
のちほど紹介するデメリットも知り、上手に活用しましょう。野菜ジュースを上手に活用した場合は、下記の効果が期待できます。
これらの効果について、詳しく解説します。
野菜ジュースには、1本あたり1.8gの食物繊維が含まれ、便秘の予防に役立ちます。
食物繊維は便の材料となり腸を刺激して排便をスムーズにしたり、善玉菌のエサとなり菌数を増やしてくれたりするなど、腸によい働きをしてくれます。
野菜ジュース1本で460mgのカリウムを補給できるため、むくみ解消を助けてくれます。
カリウムは、むくみの原因となるナトリウム(塩分)と一緒に水分を排出するため、むくみをすっきりとさせてくれる機能が期待されています。
野菜ジュースにはビタミンA、ビタミンC、ポリフェノール、リコピン(※トマトが入っている場合)などの抗酸化作用を持つ栄養成分が含まれ、美肌作りに役立ちます。
抗酸化作用とは、細胞を傷つけて老化を引き起こす活性酸素を取り除いたり、働きを抑えたりしてくれる作用のことです。
シワやたるみを防ぐ、いわゆるアンチエイジングの作用が期待でき、若々しい肌を保つのをサポートしてくれます。
野菜ジュースにはさまざまな効果が期待されますが、先ほど伝えたとおり、野菜ジュースだけで野菜不足の解消になるわけではありません。
野菜ジュースばかりに頼ってしまった際のデメリットを3つ紹介します。
野菜ジュースは製造の過程で、食物繊維やビタミン、ミネラルが失われてしまっています。
「1日分の野菜がとれる」「350gの野菜を使用」とされている商品がありますが、実際に野菜を350gとったときと同じ栄養素の量は摂取できません。
実際に、野菜ジュース1本をとった場合と、野菜350gをとった場合の栄養成分値を比較してみましょう。
野菜も調理加工によりカリウムやビタミンCの量が減るため厳密な比較ではありませんが、どの栄養素も野菜をとる方が優れていることがわかります。
特に野菜ジュースで少なくなるといわれている栄養素を比較すると、やはり野菜の方が優秀です。具体的に、野菜ジュースに比べて野菜は、食物繊維3.7倍、カリウム1.8倍、ビタミンC16.3倍もの量です。
野菜ジュースばかりでは、さまざまな栄養素が不足する可能性が考えられるでしょう。
野菜ジュースは咀嚼の必要がなく飲めるため、噛む回数が減るデメリットがあります。噛むことは、次のような効果が知られています。
・満腹中枢を刺激して食べすぎを防ぐ
・唾液の分泌を促し口の健康を守る
・脳を刺激し働きを活発にする
・口の筋肉を鍛え、たるみの防止に役立つ
野菜ジュースではこれらのメリットを得られないため、よく噛んで食べられる野菜の摂取が大切であるといえます。
野菜ジュースによっては糖質が多いものがあり、糖質の摂りすぎにつながるかもしれません。
野菜ジュースは飲みやすくするために、かぼちゃやとうもろこしなどの甘みのある野菜が使われることもあり、糖質の量が多くなることがあるのです。
また野菜ジュースの中でも果物が入っているものは、さらに糖質の量が多くなります。
糖質の摂りすぎは肥満の原因や、血糖値を上昇させる原因となることがあるため、野菜ジュースばかりに頼らないよう、注意しましょう。
野菜ジュースにはメリットがある一方で、デメリットもあることがわかりました。では、野菜ジュースを効果的に活用したい場合は、どのようにするとよいのでしょうか?
食事からもしっかりと野菜をとるように心がけ、野菜ジュースは補助的に活用するようにしましょう。
外食やコンビニ食が多くても、野菜の入ったメニューを選んだり、サラダやスープをプラスしたりすることで、手軽に野菜の量を増やせます。
「ちょっと今日は野菜が少なかったかな」「忙しくて簡単な食事になってしまった」というときに、野菜ジュースを取り入れてみるのもよいでしょう。
野菜ジュースは野菜100%のものを選ぶようにしましょう。果物が入っているタイプもありますが、先ほども伝えたとおり、糖質の摂りすぎにつながることがあります。
野菜100%のものは「野菜汁100%」とパッケージに表示されているため、選ぶ際はチェックしてみてください。
野菜ジュースの目安の量は、決まった量があるわけではありませんが、1日200ml程度にするとよいでしょう。
200mlであれば食事の邪魔をしにくい量であるため、食事のバランスを乱しすぎずに取り入れやすいはずです。
たくさん飲むとカロリーや糖質の摂りすぎにつながるため、適量を心がけましょう。
野菜ジュースを飲むタイミングは、朝がおすすめです。
夜に摂取カロリーを増やすと太りやすくなってしまいますが、朝なら代謝のよい時間帯であるため、太る心配を減らせます。また、朝に食べ物や飲み物をとることで腸に刺激を与えられるため、便秘の予防も期待できるでしょう。
ほかの時間帯でも野菜ジュースの効果は期待できるのですが、より効果的なタイミングがよい方は、朝に取り入れてみましょう。
今回の記事では「野菜ジュースの効果」について、管理栄養士が解説しました。
野菜ジュースは手軽に栄養補給できる効果がある反面、野菜の代わりになりづらいデメリットもあります。バランスのよい食事を基本にして、上手に活用できれば、健康作りや美容の強い味方になってくれます!
ぜひ今回紹介した取り入れ方を参考にしてみてくださいね。