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賞味期限切れのはちみつを見つけて、まだ食べられるかどうかお困りではありませんか?
腐った様子はないものの、賞味期限を大幅に過ぎていると食べて大丈夫なのか心配になりますよね。
今回の記事では「はちみつの賞味期限」について、日数による判断ポイントもあわせて管理栄養士が解説します。
賞味期限を過ぎたはちみつは、未開封の状態でパッケージに記載された保存方法を守っており、色やにおいに変わった様子がなければ、食べても問題は少ないと考えられます。
はちみつに記載されている「賞味期限」はおいしく食べられる期限であり、「消費期限」とは違って、過ぎたからといってすぐに食べられなくなるわけではありません。
はちみつは時間が経つと色が変わったり風味が落ちたりするため、賞味期限に関わらず、なるべく早めに食べ切るようにしましょう。
開封して賞味期限が過ぎたはちみつは「安全」とは言い切れません。
賞味期限は、未開封の状態でパッケージに記載された保存方法を守った場合に、安全性や品質が保持されるものです。
はちみつは菌が繁殖しづらい食べ物のため、腐敗やカビの心配は少ないのですが、開封した容器の中に水分やパンくずなどが入ると傷む原因となります。
開封したものは賞味期限に関わらず、はちみつに傷んだ様子や変わった様子がないかを確認して食べ切る必要があります。
のちほど、はちみつのチェック方法をお伝えするため、参考にして判断するようにしましょう。
はちみつにはいわゆる「純粋はちみつ」と「加糖(加工)はちみつ」といわれるものがあります。
一般的な賞味期限は、純粋はちみつは1~3年、加糖はちみつは1年ほどのものが多いようです。
純粋はちみつははちみつ類以外のものが入っていないもので、加工はちみつはブドウ糖や水あめなどが添加されたものです。
加工はちみつは必ず原材料名に添加されたものが記載されるため、手元にあるはちみつがどちらか知りたい方は、パッケージを確認してみるとよいでしょう。
どちらも未開封の状態であれば、賞味期限を過ぎても食べられますが、設定された賞味期限から考えると、加工はちみつの方が劣化が早いと考えられます。
どちらの場合も、なるべく早めに食べ切るようにすると安心です。
はちみつ類以外のものが入っていない「純粋はちみつ」は、適切に保存していれば腐ったりカビたりすることはないとされています。
これは、はちみつの糖度が80%ほどと高く、水分量が20%ほどと少ないため、雑菌やカビ菌が繁殖できないことが理由です。
しかし先ほども伝えたとおり、開封したものは使い方や保存状態によって、はちみつが傷むこともあり「永遠に食べられる」わけではないため、注意しましょう。
はちみつは「腐らない」のに賞味期限が表示されているのには、2つの理由があります。
・容器包装に入れられた加工食品は、期限表示が義務付けられている
・時間が経つと色や風味が変わる
未開封でも食べ物の劣化は起きてしまうため、おいしく食べ切るなら賞味期限を目安に早めに食べた方がよいでしょう。
※参照:消費者庁「食品の期限表示に関する情報」,一般社団法人 日本養蜂協会「ハチミツQ&A」,全国はちみつ公正取引協議会「はちみつに賞味期限がある理由は?賞味期限の設定方法は?」
未開封のはちみつは賞味期限が過ぎても食べられることがわかりましたが、いつまで食べて大丈夫なのでしょうか?
適切な保存方法で保存した場合の判断ポイントを紹介します。
未開封の状態で賞味期限を1~2ヶ月過ぎたはちみつは、見た目やにおいに問題がないか確認すれば、食べて問題の少ない場合がほとんどでしょう。
開封したら、はちみつを大量消費できる方法などを駆使して、なるべく早めに食べ切ってくださいね。
未開封の状態で賞味期限を1年過ぎたはちみつは、色や風味が変化している可能性があります。
見た目やにおいに違和感がないか、しっかり確認するようにしてください。
家庭では温度変化があったり、日光があたりやすかったりするなど、保存状態が悪い場合も考えられるため「未開封でも絶対に食べられる」とは言い切れません。
少しでも不安に思う点があれば、廃棄した方が安全でしょう。
未開封の状態で賞味期限を5年過ぎたはちみつは、適切に保存していれば雑菌やカビ菌の繁殖の心配は少ないと考えられます。
しかし先ほども伝えたとおり、色やにおいの変化が見られる場合があり、保存状態によっては絶対に安全とは言えません。
賞味期限を大幅に過ぎてしまったはちみつは、廃棄する方がよいでしょう。
はちみつは腐敗の心配が少ないため、食べられないサインを見分けづらいのですが、明らかに見た目やにおい、形状が変わっていれば、食べない方がよいでしょう。
一般的に食べ物が傷んだサインは、以下のものがあります。
・カビ
・異臭
・変色
また、はちみつの中に水分や食べ物のクズが入っている場合も、見た目に変化がなくても傷んでいる可能性があるため、避けた方がよいでしょう。
白い沈殿物が見られる場合や、色の変化が起きている場合は「食べられない?」と思うかもしれませんが、はちみつの成分が変化したものであるため、基本的には食べても問題ありません。
詳しくみてみましょう。
はちみつの主成分であるブドウ糖は、室温が低くなると白く結晶化することがあります。
結晶化したはちみつは、全体が白く固まる場合もあれば、白い粒々が沈殿している場合もあります。
白いカビのように見えることがありますが、カビではないので食べても問題ありません。
元の状態に戻したい場合は、45~60度のお湯に容器ごとつけ、結晶を溶かしましょう。
はちみつの色が濃くなっている場合は、メイラード反応という糖の変化が起きていると考えられます。
いわゆる「カラメル化」といわれるもので、糖が茶色っぽく変化するものです。
腐敗ではないため食べても問題はありませんが、香りも落ちていると考えられるため、早めに食べ切るようにしましょう。
はちみつは直射日光を避け、常温で保存するのが正しい保存方法です。
冷蔵庫に入れると結晶化が起きやすくなり、白く固まってしまいます。
開封後も常温で問題ないため、冷蔵庫に入れないようにしましょう。
瓶に入ったはちみつを使う際は、清潔で乾いたスプーンなどを使い、食べ物のクズが入らないように注意してくださいね。
今回の記事では「はちみつの賞味期限」について、管理栄養士が解説しました。
はちみつは腐る心配が少ないため、未開封であれば賞味期限を過ぎたものを食べても大丈夫です。
明確に「いつまで」というのはお伝えしづらいのですが、はちみつに変化がないかチェックして食べるようにしましょう。
一度開封したはちみつは、傷む可能性があるため、賞味期限に関わらず、早めに食べ切るようにしてくださいね!