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フルーツの王様といわれるキウイには、驚くべき栄養がたっぷり詰まっています。
1日1個のキウイで得られる効能はどのようなものがあるのでしょうか?
またグリーンとゴールドで栄養成分値が変わるのかどうかも気になりますよね。
今回の記事では「キウイの栄養」について、管理栄養士が解説します。
キウイの栄養は果物の中でも豊富で、1日1個でさまざまな効能が期待されます。
特にビタミンCの含有量がずば抜けて優秀で、ほかにもさまざまな栄養素を含みます。
またこれらの栄養素には、下記のような効能が期待されます。
これらの栄養素と効能について、さらに詳しく見てみましょう。
キウイのもっとも注目すべき栄養素であるビタミンC。
美肌づくりや、免疫機能の維持に役立つ働きがあります。
いったいどれほど優れた含有量なのか、ほかの果物と比較してみましょう。
グリーンキウイでもみかんの約2倍、バナナの約4.5倍、りんごの約18倍と優れているのに、ゴールドキウイはグリーンキウイのさらに2倍の含有量と、ずば抜けて豊富であることがわかります。
1日に必要なビタミンCを摂るには、グリーンキウイなら1.4個分、ゴールドキウイなら0.7個分で十分なほど、豊富に含まれています。
キウイにはカリウムが含まれ、むくみの解消や高血圧の予防に役立ちます。
カリウムは余分なナトリウムとともに水分を排出する、いわゆる利尿作用があります。
これにより、むくみを解消したり、血圧を下げてくれたりするのです。
キウイはりんごやみかんの2倍以上のカリウムを含むため、効率的に補給できるでしょう。
キウイには、タンパク質分解酵素であるアクチニジンが含まれています。
ゴールデンキウイにも含まれますが、グリーンキウイに特に多く含まれることが知られています。
キウイを下ごしらえに使うとお肉がやわらかくなることが知られていますが、最近ではヒトの胃の中でもタンパク質の消化をスムーズにする効果が期待できるのではないかと、研究が進んでいます。
胃もたれを起こしたくないときに、お肉と一緒にキウイを食べるのもよいかもしれませんね。
キウイはポリフェノールを豊富に含むことが知られています。
ポリフェノールには抗酸化作用があり、老化の原因となる活性酸素の働きを抑えたり、取り除いたりしてくれます。
ビタミンCとダブルの効果で、美肌づくりにさらに役立ってくれるでしょう。
※参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」,厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
グリーンキウイとゴールドキウイ、どちらを取り入れたらよいか悩むときは、目的によって使い分けてみましょう。
・グリーンキウイ:食物繊維やアクチニジンを多く摂りたいとき
・ゴールドキウイ:ビタミンCをたっぷり摂りたいときたとえば下記の使い分け方があります。
また、グリーンキウイは1年中手に入りやすいのですが、ゴールドキウイが出回るのは4~12月ごろで、冬の間はあまり出回っていません。
どちらのキウイも栄養豊富であることには変わりないため、季節や好みで使い分けるのもよいでしょう。
キウイの効果を期待するなら、とにかく毎日のように取り入れることが大切です。
続けやすい種類を選んでみてくださいね。
栄養豊富なキウイは、どのように取り入れるとよいのでしょうか?
取り入れ方の例をご紹介します。
栄養補給をしたい場合、キウイは1日1個でOKです。
果物の1日の目安の量は200gなので、本来はキウイ2個分が目安となりますが、キウイは1日1個で十分なほど栄養がたっぷり詰まっています。
キウイを食べるタイミングは、朝と夜どちらでも問題ありません。
朝に取り入れれば、脳のエネルギー源となりすっきりとした1日をスタートできるでしょう。
また、夜に甘いものを食べている方がキウイを取り入れるようにすれば、普段よりもカロリーカットが可能です。
自身の目的に合わせて、取り入れるタイミングを見つけてみましょう。
キウイは実は、皮ごと食べられる果物です。
驚くかもしれませんが、ニュージーランドなどの海外では一般的な食べ方なんですよ。
グリーンキウイは表面に細かな毛のようなものが生えていますが、表面を軽くこすることで気になりにくくなります。
食物繊維をたっぷり摂れるため、便秘解消にも役立ちます。
キウイを皮ごと食べる際の注意点や疑問について、こちらの記事で詳しく紹介しています。
実はむかずに食べられる!キウイを皮ごと食べる方法
チクチクしていてむきにくいキウイの皮。 簡単にむく方法もあるにはあるけれど、実はりんごのように皮ごと食べる方法もあるんです。 とはいえ、全てのキウイがそのまま食べられるわけではありません。 今回の記事では、「皮をむかずにキウイを食べる方法」をご紹介します。
キウイを取り入れる際に注意してほしい点は、食べすぎです。
食物繊維や水分のとりすぎにより、お腹の調子を崩すことがあります。
また、いくらヘルシーとはいえ、たくさん食べるとカロリーを摂りすぎて太ってしまう可能性もあります。
例えば、キウイ3個分を食べると、おにぎり1個分のカロリーになります。
食べすぎにならないよう、先ほど紹介した1個を目安に、多くても2個程度までにするようにしましょう。
キウイの栄養成分は、加熱した場合や、熟した場合で変わってくるのでしょうか?
キウイに含まれるビタミンCは、加熱することで壊れてしまう性質があります。
そのため、ビタミンCをムダなく摂りたい場合は、なるべく生で食べた方がよいといえます。
とはいえ、加熱したら全て栄養がなくなってしまうわけではありません。
キウイがたくさんあるとき、食べるのに飽きたときなどは、お菓子づくりやジャムづくりなどを楽しんでもよいでしょう。
野菜や果物は長期保存することで、ビタミンCの含有量が減少するなどの変化がみられることがあります。
キウイも保存して追熟させることで変化がみられる場合もありますが、もともとビタミンCが豊富であるため、気にしすぎる必要性は低いでしょう。
今回の記事では「キウイの栄養」について、管理栄養士が解説しました。
キウイはビタミンCをはじめとするさまざまな栄養素を豊富に含み、まさに「フルーツの王様」です。
手軽に取り入れられるキウイを健康づくりや美容にぜひ役立ててくださいね。