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冬が旬の蕪(かぶ)は、買ったときに葉がたくさんついていることがありますよね。
この蕪の葉、食べ方がわからずに捨てるなんてもったいない!実は、蕪の根(白い部分)よりも、葉の方に栄養がたっぷり含まれているんです。
今回の記事では、蕪の葉の栄養や簡単に作れるレシピについて、管理栄養士が解説します。
捨てられてしまいがちな蕪の葉ですが、蕪の根(白い部分)よりも栄養が豊富です。
どのくらい違うのか、100gあたりの栄養素の含有量を比較してみましょう。
カルシウムは約10.4倍、鉄は10.5倍、ビタミンCは約4.6倍、食物繊維は2.1倍もの差があります。またβ-カロテンは根には含まれず、葉の部分にしか含まれません。
これだけ差があるとは驚きますよね。ぜひ葉の部分も余すことなくいただきましょう。
続いて、これらの栄養素にどのような働きがあるか解説します。
鉄は、鉄欠乏性貧血の予防に欠かせない栄養素です。鉄は血液中のヘモグロビンの材料となり、全身に酸素を運搬する働きをしています。
ヘモグロビン濃度が低下した貧血の状態では、疲れやすさや息切れ、頭痛といった症状が表れることがあります。
カルシウムは、骨の健康づくりに必要です。成長期に欠かせないのはもちろん、骨粗しょう症の予防にも大切な役割があります。
カルシウムは牛乳に豊富なイメージがありますが、実は蕪の葉のような色の濃い野菜にも多く含まれます。牛乳などの乳製品とあわせて、色の濃い野菜も意識して取り入れましょう。
β-カロテンは、体内でビタミンAに変換され、ビタミンAとして働きます。ビタミンAは皮膚や粘膜の働きを維持してくれる栄養素です。
また、β-カロテンには抗酸化作用があり、細胞を老化から守ってくれる作用もあります。
ビタミンCは、コラーゲンの生成に必要な栄養素で、皮膚を健やかに保つ働きがあります。
β-カロテンと同様に抗酸化作用があることもあり、ビタミンCは肌の健康づくりに欠かせません。
食物繊維は、腸内環境を整え便秘予防に役立ちます。野菜をあまり食べない方は不足していることもあるため、蕪の葉のような野菜や、きのこ類、海藻類などからしっかり補いましょう。
※参照:文部科学省ホームページ「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」,厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
蕪の葉は、そのまま保存すると乾燥しやすく、傷みも早くなってしまいます。すぐに食べない場合は、長持ちするようひと手間加えておきましょう。
冷蔵庫で保存する場合は、蕪の根から切り離し、湿らせたキッチンペーパーに包みポリ袋に入れて野菜室で保存しましょう。冷蔵保存の場合は3~4日程度を目安に使い切ってください。
また茹でたものは冷凍保存も可能です。保存期間の目安は1ヶ月ほど。サッと茹でて水けをよく絞り、食べやすい大きさに切ったものを冷凍用保存袋に入れて冷凍します。使うときは凍ったまま加熱すると食感の変化が気になりにくくなります。
蕪の葉をムダなくおいしく楽しめるレシピをご紹介します。
鶏団子とかぶの煮物
鶏ひき肉、かぶ(葉付き)、○片栗粉、○酒、○しょうがチューブ、○塩、●和風だしの素(顆粒)、●しょうゆ、●みりん、●酒、●砂糖
調理時間:25分
かぶとベーコンのハニー粒マスタードソテー
ベーコン(スライス)、かぶ、○粒マスタード、○はちみつ、○塩・こしょう、オリーブオイル
調理時間:10分
かぶと春巻き
春巻きの皮(ミニサイズ)、新じゃが、スライスチーズ(あれば)、○牛乳、○塩、○こしょう、薄力粉、サラダ油
調理時間:30分
豚とかぶのサッと煮
豚バラ肉(しゃぶしゃぶ用)、かぶ、○白だし、○みりん
調理時間:20分
エビとかぶの中華炒め
殻付き無頭エビ、かぶ、○中華スープの素(練りタイプ)、○しょうゆ、○酒、○しょうがチューブ、片栗粉、ごま油
調理時間:20分
鮭とかぶのクリーム煮
生鮭(切り身)、かぶ、薄力粉、○洋風スープの素(顆粒)、○薄力粉、牛乳、オリーブオイル、酒、塩・こしょう、バター
調理時間:20分
豚とかぶの中華炒め
豚こま肉、かぶ、○酒、○しょうゆ、○片栗粉、○しょうがチューブ、●オイスターソース、●しょうゆ、●酒、●砂糖、サラダ油、ごま油
調理時間:15分
かぶと豚の和風カレー煮
豚バラ薄切り肉、かぶ、めんつゆ(3倍濃縮)、カレー粉、片栗粉
調理時間:20分
鮭とかぶのシチュー
生鮭(切り身)、かぶ、塩・こしょう、牛乳、シチュールウ、バター
調理時間:30分
餅入りかぶのすりおろしスープ
角餅、かぶ、かぶの葉、○顆粒和風だし、○しょうゆ、○みりん
調理時間:15分
ミートボールとかぶのクリームシチュー
豚ひき肉、かぶ、○塩・こしょう、○片栗粉、バター、コンソメ顆粒、牛乳、ホワイトシチューの素
調理時間:25分
今回の記事では、蕪の葉の栄養や簡単に作れるレシピをご紹介しました。
栄養豊富な蕪の葉は、ほろ苦くシャキシャキとした食感も楽しめます。葉がついた蕪を見かけたら、ぜひ手に取ってみてくださいね。