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スープにとろみをつけたり、唐揚げの衣にしたりと料理に欠かせない片栗粉。買い忘れてしまったときに代用する方法はあるのでしょうか?実は片栗粉に求める役割に応じて、家にあるアレやソレで代用できるんです!この記事では片栗粉の役割や代用方法を紹介。実際に代用したときの見た目や食感もレポートするので、ぜひ参考にしてくださいね。
片栗粉とは、もともとはユリ科の多年草である「かたくり」の地下茎から作られていたもの。
しかしかたくりは栽培が難しく、その一方でじゃがいもの栽培が盛んになってきたことから、現在はじゃがいものデンプンを精製して作られた粉が一般的に使用されています。
では片栗粉は料理を作るときにどんな役割をするでしょうか?
片栗粉の代表的な役割を3つご紹介します。
かきたまスープやあんかけ焼きそば、麻婆豆腐などなど……。とろっとした料理作りに欠かせないのが片栗粉です。
水溶き片栗粉を作り、料理の仕上げに加えて加熱することでとろみをつけられます。これはデンプンに水を加えて加熱すると、膨潤(ぼうじゅん=水分を含み、膨れること)して糊のような状態になる性質(=糊化)を利用した調理法です。
食材の表面に片栗粉をまぶして揚げたり、焼いたり、蒸したり。片栗粉をまぶして揚げた唐揚げはカリッとした食感がとてもおいしいですよね。
片栗粉は食材にまぶすことで食感がカリッとするだけでなく、水分を保つのに役立ち、食材をしっとりと仕上げる効果もあります。また”照り焼き”のように最後に味付けをする料理では、表面にまぶしておくことで食材に味が絡みやすくなります。
肉団子を作るときなどでは、ひき肉やすり身をまとめる役割があります。食材がバラバラになることを防ぎ、ふっくらと仕上げるのにも役立ちます。
料理をしている最中に「片栗粉をきらしていたことに気付いた!」なんてことがあっても、慌てなくて大丈夫!代用できそうなものがないか探してみましょう。
片栗粉を使ったときと状態は少し変わってしまう場合もありますが、おいしく料理を仕上げることができますよ!
あんかけやとろみのあるスープなどのように、料理の最後に水溶き片栗粉を入れてとろみをつける場合は、コーンスターチや葛粉を使うのがオススメ。
コーンスターチはとうもろこしのデンプンから作られ、片栗粉とは見た目も似ています。冷めても粘度が持続しやすく、歯切れの良いとろみで、カスタードクリームやブランマンジェなどに利用されます。
なお、片栗粉と同じようにとろみ付けに利用できるので手軽ですが、少し粘度が低く、白く濁ることも併せて知っておいてくださいね。
また葛粉は葛という植物の根から作られるデンプンで、和菓子作りなどによく使われます。
さらりとした上品なとろみで仕上がりは片栗粉と同様に透明。一般的には片栗粉より高価で、葛の含有量によって値段もとろみのつき方も変わります。
本当にコーンスターチで代用できるのか試してみました。
代用方法はとても簡単。片栗粉と同様に水に溶かし、仕上げに加えてとろみをつけます。片栗粉を使うときと一緒ですね。
見た目は片栗粉で作ったものより白く濁り、歯切れが良いとろみに仕上がりました。
唐揚げのように食材の表面にまぶして揚げたり焼いたりする場合は、小麦粉や米粉、コーンスターチなど様々な粉で代用できます。ただし仕上がりの状態は少しずつ変わってくるので好みのものをお選びください。
一見、同じように見える4種の粉。揚げる前はほとんど見た目は変わりませんが、揚げてみると見た目や食感が少しずつ違う唐揚げが出来上がりました。
片栗粉で揚げた唐揚げは、見た目は少し白っぽく、一番カリカリとした食感になりました。
小麦粉で揚げたものはカラッときつね色に揚がっているものの、片栗粉のようなカリッと感はあまり感じられません。
コーンスターチで揚げたものは、見た目は片栗粉で揚げたものに近いです。食感はサクサクとしていて軽く、片栗粉の衣のようなカリッとした硬さはありません。
米粉で揚げたものは、片栗粉のような白っぽい仕上がりです。米粉は粒子が細かく、まぶしたときも薄付きになるので、食感も軽く柔らかな印象です。
肉団子やつみれなどを作る場合は小麦粉やパン粉でも代用可能。片栗粉を使った場合と比べ、小麦粉では締まった食感に、パン粉ではよりふっくらとした食感になる傾向があります。
「片栗粉がない!」そんなときでも代用できるものは色々あります。慌てずに、用途によって代用できるものが家にないか探してみてくださいね。