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毎日のご飯作り、できあがってみたら「あれ? 思っていたような味に仕上がっていない! 」という時もありますよね。失敗してしまった料理を無駄にせずにおいしく食べる工夫や、次から失敗しないためのポイントを管理栄養士がご紹介します。
子どもも大人も大好きなカレー。コクが足りないと感じたら、家にあるものを"ちょい足し"してみましょう。
にんにくや生姜をすりおろして入れると、カレーの味付けに影響が少なく、うま味が加わって味に深みが出ます。チューブのすりおろしタイプのものが家にあれば、より手軽にコクを足せますね。
うま味の強いケチャップやソース、醤油などの調味料を足すことでも味に深みが出ます。塩分が加わるので入れすぎにはご注意ください。
はちみつやジャム、チョコレートの甘みをプラスすることで、奥深い味わいになります。これも入れすぎると味が変わってしまうので、入れすぎには注意が必要です。
乳製品を入れるとマイルドでコクのある味わいになります。子どもがいる家庭などでは、この方法だとカレーの辛味も多少抑えられるのでおすすめです。
なおちょい足しする場合の注意点は「入れすぎない」こと。カレー自体の味が変わらない程度に、隠し味として入れましょう。鍋に対して小さじ1杯程度の量から、味見をしながら少しずつ加えてみて下さい。
できあがってから、うま味や甘みを足してコクを出すこともできますが、調理段階でコクが出るようなコツを知っていればもっと安心。コクが足りないという失敗を防ぐために、調理の際に以下を意識してみてください。
コクを出すには、食材のうま味や甘みをしっかり活かすことが大切。玉ねぎはあめ色になるくらいに炒めることで、甘みが引き出されます。また、水を入れすぎると味が薄くなるので、コクがなくなる原因に。この他にも「数種類のルウを合わせて使う」ことで、1種類のルウにコクがなくても他のルウでカバーできます。
トマト缶を使って作ったトマトソースやミートソース。完成後に「酸っぱいな」と感じた時も、ちょい足しをしてみましょう。ちょい足しをするのにおすすめの食材や調味料は以下の通りです。
ケチャップや砂糖、はちみつ、炒めた玉ねぎや人参で甘みを補うことにより、酸味を和らげることが可能です。またバターやオリーブオイルを入れることで、酸味が少しマイルドになります。さらには時間があれば1晩寝かすと、味がなじんで酸味が和らぐ場合もあります。
トマト缶を使った料理は酸味が際立ってしまうことがありますが、これを防ぐためのコツもご紹介します。
トマト缶を鍋に入れる前の段階で、ソースの具材となる野菜類をしっかり炒めて甘みを引き出すようにしましょう。また料理によりますが、トマト缶を入れた段階(水分を加える前)でしっかりと煮込むことにより、酸味が和らぎます。
缶詰に使うトマトは生で食べるものに比べ、酸味が少なく煮込みに適した品種ではありますが、缶詰の種類によっては酸味が強いものも。「いつも酸っぱくなってしまう」という場合は、違うトマト缶を使ってみるのも良いでしょう。
手作りのホワイトソースのおいしさは格別ですが、ダマができてしまうことも。諦めないで次の方法を試してみましょう。
この2つの方法は少々手間にはなるのですが、こうすることによりおいしく食べられる程度までダマは解消されるはずです。
「ホワイトソースがいつもダマになってしまう」という場合は、以下のポイントを押さえられているか確認してみて下さい。
ダマの正体は小麦粉のでんぷん。粉に水分を加えて加熱するとでんぷんが糊化(こか=でんぷんがのり状になること)し、粉同士がくっつき大きな玉(=ダマ)になってしまいます。バターで小麦粉をよく炒めることで、粉の粒子が油でコーティングされて、水を加えて加熱しても粉同士がくっつきにくくなり、でんぷんの成分を抑えられます。
また牛乳を加える時は数回に分けて入れた方がなじみやすいため、いっきに入れないようにしましょう。その他、最初はヘラなどで混ぜていくのが良いですが、ある程度牛乳を入れたら泡立て器などに持ち替えて、しっかりと混ぜていくとダマになりにくいです。
家庭料理の定番である野菜炒めですが、完成したと思ったらフライパンに水分がいっぱい……なんて失敗も多いのでは。もちろん、水分を除いて塩胡椒で味を整えても食べられますが、以下の方法も試してみてください。
少し違った料理にはなるものの、水分にまざって流れた味付けと旨味が具材と絡み、おいしく食べることができます。
水っぽくならない野菜炒めを作るポイントは以下の通りです。
水分が出てしまうのは炒めすぎが原因。加熱しすぎると野菜から水分が引き出されるので、火の通りが均一になるよう、具材の切り方や炒める順番に気をつけましょう。
また「野菜炒めは強火で短時間」というイメージがあるかもしれませんが、家庭の火力ではなかなか難しくもあります。具材の量に見合った少しゆとりがある大きさのフライパンを中火にかけ、全体にじっくり火が入るように炒めると加熱しすぎが防げます。具材に熱が伝わる様に、菜箸で混ぜすぎないのもポイントです。さらに、塩分が野菜から水分を引き出すので味付けは最後に行いましょう。
もし「失敗してしまった」と思っても、焦りは禁物。落ち着いて今回紹介した方法を試してみてくださいね。