日本の各県に暮らすトクバイニュースライターが、地元の主婦代表としてご当地食材を紹介する本連載。今回は静岡県編です。緑茶に次ぐこれから注目したいお茶の他、スーパーのお惣菜で買えるご当地ソウルフードなどのラインナップです。


静岡県といえば? 

トクバイニュースにてコストコ記事を担当している浜美です。生まれも育ちも静岡県の私が、地元食材の魅力を紹介します。

静岡県といえば、やはり最初に思いつくのは「富士山」ではないでしょうか。富士山は、静岡県と山梨県をまたいで存在するため、両県民の間では所在を巡って熱く議論されることもありますが……。両県が誇る日本最高峰の山です。世界遺産にも認定されました。

また、静岡県は日本の真ん中に位置し、物価や生活費、年代構成などが全国平均に近い事もあり、様々な企業が新商品をテスト販売する県とも言われています。

静岡県のおすすめグルメ

静岡県の名産品というと、緑茶やメロン、鰹やうなぎなどの認知度が高いですよね。ですが今回は、静岡県を愛してやまない主婦目線で「地元で愛されている食材」「これからの注目食材」という点から紹介したいと思います。

おすすめ1:「とろろ」



静岡県の山芋生産量は多くないのですが、江戸時代の浮世絵師である歌川広重が「東海道五十三次」で、静岡でとろろを食べるシーンを描き、「静岡=とろろ」と言うイメージが根付いたそうです。

生粋の静岡県民の私も、子どもの頃からご飯にとろろをかけた「とろろご飯」をよく食べていました。



本来はとろろにだしや醤油を混ぜるのが本格的な作り方なのですが、めんつゆと湯で溶いた味噌をとろろに混ぜるという簡単スタイルでとろろご飯を作って食べています。薬味として、ネギやゴマ、漬物やわさびを添えても良いですよ。

おすすめ2:「遠州焼き」



「遠州」とは静岡県西部を指し、そのエリアのソウルフードが「遠州焼き」です。ざっくり説明すると、「遠州のお好み焼き」なのですが、注目すべきはその具材。なんと、「たくあん」が入っているのです!

たくあんは地元産の大根で作られています。薄めの柔らかい生地に、醤油やウスターソースなどのさらっとしたソースを塗るため、食べる時にはソースが生地に馴染んでいるのも特徴です。優しいソース味のフワフワ生地に、コリコリのたくあんの食感が不思議と合います。



昔は駄菓子店メニューとしてなじみ深かったこともあり、子どもの頃から食べていたという人も多かったのですが、駄菓子店の減少とともに、遠州焼きの認知度は少しずつ下火になってきてはいます。

ですが、最近では地元スーパーのお惣菜コーナーでも目にするようになりました。大好きな一品なので、いつでも気軽に食べられてとっても嬉しいです。

おすすめ3:「和紅茶」



「和紅茶」とは、国内産のお茶の葉を発酵させ、日本で作った紅茶のことです。「国産紅茶」や「地紅茶」とも呼ばれます。

日本のお茶と言えば緑茶。静岡県の名産品としても有名ですよね。実は緑茶も和紅茶も、原料は同じです。緑茶の生産量が多い静岡県で、和紅茶が作られるようになったのも自然な流れかもしれません。緑茶と紅茶の違いは製造工程で、緑茶はお茶の葉を蒸し、紅茶はお茶の葉を発酵させています。

完成した茶葉を比較すると、和紅茶は見た目も香りも紅茶そのもので、やはり緑茶の茶葉とは違います。


左: 和紅茶 右: 緑茶

日本の気候下で栽培・製造された和紅茶は、海外製の紅茶とはまた違った、独自の味わいがあります。一般的に「和紅茶は海外製の紅茶より渋みが少ない」と言われています。和紅茶の中でも、産地や生産者によって特徴は様々。県内産の和紅茶も種類豊富です。強い渋みが特徴的な茶葉もあれば、ストレートで飲んだ方が良い茶葉、ミルクティーが合う茶葉などもあります。



和紅茶初心者の私は、渋みが少なく、甘みのあるタイプの県内産和紅茶から始めてみました。飲みやすいので我が家の子ども達もお気に入りですし、ほのかに甘みがあるため、砂糖を入れなくてもストレートで十分楽しめます。 

和紅茶を取り扱うお店はまだ数少ないのですが、これからの静岡県の注目商品です。海外の人へのお土産や、お茶好きな人への手土産にも喜ばれそうです。

おすすめ4:「みかんコラボ商品」



みかんの名産地といえば和歌山県や愛媛県ですが、実はその2県は、柑橘類を総合した生産量の上位2県です。みかんには「愛媛みかん」や「有田みかん」などのブランド名がありますが、それらのみかんはすべて「温州みかん」という品種となります。その温州みかんの収穫量・出荷量は、実は静岡県が1位を獲得しています。

そんなわけで、静岡県名産のみかんを使用した商品も、たくさん販売されています。よく見かける、みかんジュースやみかんジャムだけでなく、みかんの花の蜜から作られた「みかんハチミツ」という商品もあります。ふんわりと、みかんのフルーティーな風味が広がるはちみつです。



さらに最近話題なのは「みかんのお酢」。みかん風味のまろやかな酸味と甘みのあるフルーツ酢です。水などで割って飲んでもおいしい商品です。

炭酸水で割れば爽やかに、牛乳や豆乳で割れば、優しいヨーグルトテイストになります。酢の物や、ドレッシングの材料としても大活躍してくれます。



その他にも、みかんアイスやみかんのお酒、みかんコーラなど、みかん関連商品は盛りだくさん! お土産店や地元スーパーでぜひ探してみてくださいね。

今回ご紹介した静岡県おすすめ食材は、昔馴染みのものから、今後の注目品まで様々です。おいしいものを通して、静岡県の良さを知ってもらえたら嬉しいです。


情報提供元: トクバイニュース
記事名:「 【連載】地元民が選ぶ激推し食材--第4回 静岡編~お茶の名産地に新たなムーブメントが!