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ロボット掃除機といえば「ルンバ」が有名ですが、それ以外の選択肢を模索する本連載。4万円以下のお手頃な価格帯ながら、性能も機能も一定の水準以上を満たしたコスパの高いロボット掃除機を紹介する2回目は、アイライフの「V8s」です。2019年2月25日時点での実売価格は、税込2万9,900円(編集部調べ)と、ご紹介してきた中ではもっともお求めやすい価格ながら、水拭き機能まで備えています。
本体サイズは、直径約33cm、高さ81cmと、ロボット掃除機界のスタンダード「ルンバ」シリーズに比べると、直径も高さも1cm前後小ぶりなサイズ感です。同じく吸引・床拭き両用タイプのECOVACS「DEEBOT OZMO SLIM15」と比較すると、高さがあるぶん、ダストボックスの容量が750ml、水タンクの容量が300mlと2倍程度あります。広めの部屋を一度に掃除したい場合やペットを飼っている家庭にも向いています。
構造や仕組みは、DEEBOT OZMO SLIMと似ており、「I-Dropping」と呼ばれる術により、タンクにセットした水から最適な量を計算してモップに給水し、床拭き掃除を行います。吸引部にブラシがなく、前方左右に備えた回転ブラシで集めたゴミを中央の吸込口で直接吸い込む仕組み。そのため、じゅうたんや畳の隙間に入り込んだゴミを掻きこむことは不得手ではある反面、ブラシに毛が絡むことがない点がメリット。フローリングが中心で、ペットなどの抜け毛が気になる家庭に有用でしょう。
走行方法はランダム式ですが、複数のモードを搭載しているのが特長。「オートモード」の他に、特定の場所を集中的に掃除する「スポットモード」、壁沿いを掃除する「エッジモード」、部屋を複数の小エリアに分けた上で1つずつ弓字状に走行して省電力で掃除を終えられる「経路計画モード」、本体を置いた中心基点から前方7m四方のエリア内のみを掃除させる「拭き掃除モード」などから選ぶことができます。もちろん落下防止機能、障害物感知機能や自動充電機能、予約機能も備えています。
ダストボックスは二重のフィルターで、集じんしたゴミが排気に漏れにくい構造。充電時間は200~350分と長めの印象ですが、水拭きと吸引を同時に行いながら連続80分動作できるので、1日1回の稼働なら不自由に感じることはないと思います。
3万円程度の価格で、基本性能はしっかり押さえた上でこれだけの多機能さを備えたアイライフの「V8s」。フローリング中心の生活で、容量が大きめのダストボックスを希望するご家庭に満足度の高い一台だと思います。