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東京と関西方面を結ぶ東海道新幹線。出張だけではなく旅行で利用することも多いことでしょう。そんな東海道新幹線ですが、簡単に定価できっぷを買う選択をしてはいけない! 割引制度を比較して、おトクな旅をしましょう。
例えば東京~新大阪間で「のぞみ」の指定席を利用した場合、割引ナシだと1万4,450円(通常期 ※)です。しかし新幹線回数券を使えば1回あたり1万3,690円。「EX予約」を利用すれば1万3,370円。「スマートEX」を利用すれば1万4,250円です。「EX早得21」を使えば1万1,000円です。
各駅に停まる「こだま」で行くなら「ぷらっとこだま」というツアー型チケットがあります。料金は1万500円(通常期)です。のぞみの定価より約4,000円もおトク。しかもドリンククーポン付き。新幹線駅構内の売店で、660ml以下のソフトドリンク、350ml下の缶ビール、500ml以下の酎ハイや発泡酒と引き換え可能です。
これらの割引運賃は誰でも利用可能で、「使わなくちゃ損」ですね。それぞれの割引制度を紹介します。
新幹線回数券は出張などで乗車機会が多い人向けの割引きっぷです。6枚セットで販売されており、有効期間は3カ月です。会社の担当部門がまとめて購入し、出張する人に支給された人もいることでしょう。
家族旅行などでは、3人グループで往復利用するのもよし。用途に限らず、駅のみどりの窓口や旅行会社で誰でも購入可能です。ただしバラ売りはありません。ビジネスホテルで宿泊者に1枚ずつ提供したり、金券ショップでバラ売りする場合はあります。ただし、定価より安く回数券1枚あたりより高い、というケースがほとんどです。
「EX予約」と「スマートEX」は、JR東海がインターネットで提供するチケット販売サービスです。通常の割引価格の他に、往復割引、「EX早特(3日前まで予約)」「EX早特21(21日前までに予約)」「EXこだまグリーン早特」「EXのぞみファミリー早特」など、さらにおトクな割引も用意されています。
どちらもパソコンやスマートフォンでチケットの予約と決済が可能です。また、指定した列車が発車するまでは何度でも座席の変更ができます。発車まで間に合いそうにないから1本遅らせよう、とか、用事が早く済んだから1本早い列車に乗ろう、という変更が何度でもできます。ちなみに、紙のきっぷの場合は1回だけ変更無料です。
「EX予約」と「スマートEX」の違いは、年会費の有無と割引の大きさです。細かいところでは、「EX予約」は「EX早特」などの割引期間が「スマートEX」よりに少しだけ長くなります。
「EX予約」は年会費が必要なかわり割引額が大きく、料金は通年で変わりません。東海道新幹線を利用する頻度が高ければ、年会費を払ってもおトクといえます。クレジットカードの「JR東海エクスプレス・カード(年会費1,800円)」に入会すると、予約した列車に乗車するための「EX-ICカード」が貸与されます。あるいは、手持ちのクレジットカードを登録して年会費1,800円を支払うと「プラスEXカード」が貸与されます。これらのカードを新幹線改札口にタッチして通ります。
「スマートEX」は年会費が不要です。ただし割引額は小さめ。登録にはクレジットカードと交通系IC乗車券が必要です。クレジットカードはきっぷ料金の決済に使い、交通系IC乗車券はきっぷとして新幹線改札口の通過に使います。新幹線の利用回数が少ないなら、「スマートEX」で充分ですね。
「ぷらっとこだま」は、JR東海系列の旅行会社「JR東海ツアーズ」または提携している「JTB店舗」で購入できます。旅行会社の「1人向け片道ツアー」という形式です。東海道新幹線「こだま」のうち、あらかじめ定められた列車と区間について、座席数限定で販売します。利用できる区間も定められており、東京・品川・静岡・浜松・名古屋・京都・新大阪の相互間です。ただし、近接する東京~新横浜間、静岡~浜松間、京都~新大阪間は設定されていません。
店舗に行かなくても、インターネットや電話でも申し込み可能で、チケットは郵送で届きます。忙しくて店舗に行けなくても、出発までに手元にチケットが届くので便利です。宅配便ではなく郵送ですから、受け取るときに在宅する必要もありません。
「ぷらっとこだま」で注目すべき点は、グリーン車の安さです。東京~新大阪間の普通車指定席の料金は1万500円ですが、グリーン車を利用すると1万2,000円。わずか1,500円の差額で、ゆったりしたグリーン車の座席にグレードアップします。東京~新大阪間は「のぞみ」だと約2時間30分。「こだま」は約4時間です。ひと眠りしよう、車内でくつろごうと思ったら「のぞみ」よりも「こだま」のグリーン車をオススメします。これ、実は筆者の愛用するパターンです。