大晦日から元日にかけて、大都市のJRや大手私鉄は終夜運転を実施します。初詣客の利用客が乗車していますが、その後は故郷や家でゆっくりしようという方が多いようで、電車はふだんより空いています。「こんな時こそ鉄道で旅を楽しんでほしい」というわけで、鉄道各社から年末年始におトクなきっぷが発売されます。


お正月のおトクきっぷ

「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2019」

「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2019」は、1月1日限定のお年玉のようなおトクきっぷです。JR西日本と智頭急行線、JR西日本宮島フェリーの全線で普通車自由席に乗り放題。山陽新幹線や特急の普通車自由席も利用できます。普通車用とグリーン車用、それぞれに大人用と子ども用があります。



普通車用(大人1万6,000円、子ども3,000円)は普通車指定席を8回まで、グリーン車用(大人18,000円、子ども5,000円)はグリーン車指定席を8回まで使えます。朝早い出発や帰路は必ず座りたい、という場合に便利。普通車用グリーン車用価格差は2,000円とわずかですから、ここはグリーン車用を購入するのがおすすめです。JR西日本インターネット予約サービス「e5489」の限定販売で、購入は12月30日まで。


「冬の関西1デイパス」

「冬の関西1デイパス」は、JR西日本の京阪神地区、大阪水上バス「アクアライナー」、江若交通バスの堅田駅以南エリアおよび琵琶湖大橋線の一部区間が1日乗り放題。さらに、京阪沿線「大津・琵琶湖エリア」、南海沿線「金剛山エリア」、近鉄沿線「奈良・西ノ京エリア」から1つのフリー乗降エリアを選べるきっぷです。新幹線は利用できませんが、JR在来線、南海、近鉄の特急列車は、別途特急券などを購入すれば乗車できます。1日有効で大人3,600円、子ども1,800円です。


「初乗り! お年玉乗り放題きっぷ」

三が日のうち1日で、JR九州在来線全区間の普通・快速列車の自由席が乗り放題となるきっぷが「初乗り! お年玉乗り放題きっぷ」です。大人2,300円とおトクな上に、子ども料金はなんと200円。ただし子ども用だけでは買えません。なお、1月1日用は12月31日の21時から利用できます。年越しイベントに出かけられますね。


「元日九州初旅ネットきっぷ・元日九州初旅きっぷ」

元日限定で、九州新幹線、在来線特急を含む普通車自由席が乗り放題となるのが「元日九州初旅ネットきっぷ・元日九州初旅きっぷ」です。1日で九州一周も夢じゃない! 大人1万3,000円、子ども2000円です。ただし、こちらも子ども用だけでは買えません。インターネット予約で購入すると、大人料金が1万2,000円になります。注意点として、12月30日23時までに決済を完了する必要があります。1月1日用は午前0時から利用可能です。販売は12月30日まで、当日は買えません。

「2019 新春謝恩 迎春1DAYフリーきっぷ」



名古屋鉄道は通年販売で全線乗り降り自由の「まる乗り1DAYフリーきっぷ」を販売しています。大人3,100円、子ども1,550円です。このきっぷの新春特別版が「2019 新春謝恩 迎春1DAYフリーきっぷ」です。三が日のうち1日有効、料金は1,700円というご奉仕価格です。ただし、子ども用の設定はありません。

「まる乗り1DAYフリーきっぷ」では、10時から16時まで座席指定の特別車の空席を利用できましたが、「2019 新春謝恩 迎春1DAYフリーきっぷ」は別途料金が必要です。うれしいのが、沿線施設や飲食店の特典クーポン付きという点。初日の出の新名所、中部国際空港セントレアではセントレア内の店舗のクーポンをもらえます。

「初詣フリーチケット2019」

「初詣フリーチケット2019」は、2018年12月1日から2019年1月6日までの2日間に南海電鉄、泉北高速鉄道の全線が乗り放題になります。大人2,300円、子ども1,150円。発売期間は12月28日まで。大人用2,000枚、子ども用200枚の数量限定販売で売り切れ次第販売終了です。特急指定席に乗る場合は別途特急券が必要です。高野山ケーブルカーが新造工事のため運休していますが、代行バスに乗車可能とのこと。

「新春初詣きっぷ」

「新春初詣きっぷ」は、高知県で路面電車と路線バスを運行する「とさでん交通」のフリーきっぷです。正月三が日の3日間、とさでん交通の電車・バス全線、県交北部交通の全線、高知東部交通の安芸線が乗り放題です。ただし、バス路線のうち、高速バスやMY遊バスなどは利用不可。大人用1,500円、小人用750円です。沿線の5つの神社で先着10名に記念品プレゼントがあります。

こうしてみると、関西地区での発売が多いですね。帰省先で使う場合、利用開始日の前日で販売を終了するきっぷもあるので、故郷の家族や友人に手配をお願いしましょう。

関東は通年販売のきっぷが使用可能


新春などのキーワードで販売されるフリーきっぷは、関西方面で多いようです。関東では新京成電鉄が「乗りトク! 年末年始おでかけきっぷ」を販売しています。12月15日から1月7日のうち、3日間で、新京成線全線が乗り放題。大人1,000円、子ども500円。大人用は2000枚限定、子ども用は200枚限定です。

「関東はこれだけ: 」とガッカリしないでくださいね。JR東日本をはじめフリーきっぷがたくさんあります。初詣や帰省に便利なきっぷいくつか挙げます。


  • 東京メトロ24時間券: 東京メトロ全線が乗り放題。大人600円、子ども300円
  • 都営地下鉄ワンデーパス: 都営地下鉄全線が乗り放題。大人500円、子ども250円
  • 都営まるごときっぷ: 都営地下鉄、都バス、都電荒川線、日暮里舎人ライナーが乗り放題。大人700円、子ども300円
  • 東京メトロ・都営地下鉄共通一日乗車券: 東京メトロ全線と都営地下鉄全線が乗り放題。大人900円、子ども450円。
  • 都区内パス: JR東日本の東京都区内区間が乗り放題。大人750円、子ども370円
  • 東京フリーきっぷ: 都区内パス、都営まるごときっぷの範囲と東京メトロ全線が乗り放題。大人1590円、子ども800円


  • 休日おでかけパス: 首都圏のJR東日本線、東京モノレール、東京高速臨海鉄道が1日乗り放題。土休日用ですが12月29日から1月3日までの期間も利用可能です。大人2,670円、子ども1,330円。


  • 北海道 &東日本パス: JR北海道、JR東日本、青い森鉄道、IGRいわて銀河鉄道、北越急行の普通列車普通車自由席とBRTが7日間乗り降り自由。大人1万850円、子ども5,420円。

この他にもおトクなきっぷがたくさんあります。お近くの鉄道路線にもおトクなフリーきっぷがあるかもしれません。ぜひ、最寄り駅で聞いてみてください。トクバイニュースでも機会を作ってご紹介します。



情報提供元: トクバイニュース
記事名:「 お正月はおトクきっぷが目白押し--新幹線のり放題きっぷも