最後に、「大手ビール以外のビールを飲んでみたいけど、何から始めたらいいかわからない…」という方に向けて、最初に押さえておきたいビールの種類(ビアスタイル)をご紹介します!
1842年に現在のチェコのピルゼンで誕生した、黄金色のビール(ボヘミアンピルスナ-)。淡色麦芽・ノーブルホップ・軟水を用いる。それを真似てもう少し色が薄く、ボディが軽くてドライなジャーマンピルスナ-が誕生し、日本の大手メーカーもお手本としたので日本人にとっても馴染み深い。
COEDO 瑠璃-Ruri-(コエドビール/埼玉県)
黄金色。ホップの苦み香味のバランス、麦の旨味スッキリ。クリアな黄金色と白く柔らかな泡のコントラストが美しい繊細な日本スタイルのピルスナー。さわやかですっきりとした飲み口ながらも、ホップの香味と苦みのバランスがとれた、飽きのこない深みのある上品な味わい。その透明感あふれる特徴にちなんで「瑠璃-Ruri-」と名付けられた。
イギリス発祥の金色〜銅色のビール。ホップやモルトの豊かな香りが特徴。イギリスの伝統的なスタイルだが、アメリカに渡ってホップの華やかな香りがするアメリカンペールエールが誕生し、世界的に人気となった。
【入手しやすい「ペールエール」】
つややかな琥珀色、厳選されたアロマホップ「カスケード」が織りなす柑橘系を思わせる華やかでふくよかな香り、ほんのり甘さを感じるコクとやわらかな苦味。「よなよなエール」を飲むひと時は、日々の喧騒を忘れるような至福のひと時となることでしょう。
ベルギーのヒューガルデン村で14Cから醸造されていたビールが発祥。一度消滅したが、1965年より復活。コリアンダーとオレンジピールを使用し、その風味が特徴的なこのスタイルは現在、ベルギーだけでなく、日本やアメリカでも造られている人気のビアスタイル。
【入手しやすい「ベルジャンホワイト」】
ヒューガルデンホワイト(ヒューガルデン/ベルギー)
グラスに注ぐと、白い泡がよく泡立ち、白く濁った麦わら色。オレンジの香りとほのかにスパイシーな香りがあります。炭酸の口当たりはまろやかで、少し酸味があるので飲み口は爽やか。ほんのりとオレンジピールの苦味とドライな味わいで軽やかな味わいです。
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IPA と書いてアイピーエーと読む。インディアペールエールの略称で、18C末、インドがイギリスの植民地だったころに、インドに滞在するイギリス人にペールエールを送るために造られた。海上輸送中に傷まないよう、防腐剤の役割を持つホップを大量に投入したため、香りと苦みが非常に強い。
【入手しやすい「IPA」】
インドの青鬼(ヤッホーブルーイング/長野県)
強烈な苦みが特徴の「インドの青鬼」。味の特徴はまさにホップの苦みと深いコク。口に含んでみると「ニガッ!」と思わず声に出てしまうほどの衝撃が心と体に走るが、それと同時にふんわりと華やかなアロマの香り、思わず口元が笑ってしまう…。 この驚愕の苦みと深いコクが、飲む者を虜にします。
スタウトは、ロンドンのパブで考案されたポーターというビールの改良版。考案者はアイルランドのギネスビール創業者、アーサー・ギネス氏。香ばしいナッツやチョコレート、コーヒーのような香りが特徴の黒系のビール。
【入手しやすい「スタウト」】
スタウト(箕面ビール/大阪府)
箕面ビールは大阪府の北部、箕面市で造られており、世界的な世界的なビールのコンペティションでも数々の賞を受賞している豊かな味わいが特徴。真っ黒な色の『スタウト』はコーヒーやビターチョコレートを思わせるフレーバー、滑らかなやわらかさとドライな後味にこだわった、飲み飽きないビール。何杯でも飲みたい黒を追求した、箕面ビールの自信作。
フルーツビールは、醸造の途中でフルーツやフルーツシロップを投入して造られる、フルーツ香が特徴のビール。ベルギーでは伝統的に造られてきたスタイルで、日本の地ビールでも各地の特産物などを使用したものが多い。
【入手しやすい「フルーツビール」】
ヒューガルデン・ロゼ(ヒューガルデン/ベルギー)
先ほど紹介した「ヒューガルデン・ホワイト」に、フランボワーズ果汁などを加えて造られたフルーツビール。かわいらしいピンク色のビールで、フレッシュでフルーティーな香りが心地良いです。甘みと酸味のバランスがよく、りんごジュースのような味わいもあります。キリッと冷やして、細いグラスで飲んでみて!
サワーエールは、主に乳酸菌などのアルコール発酵により酸をつくる菌を用いて併用して造られる酸っぱいビール。フルーツを同時に用いて発酵・熟成するものや、フルーツフレーバーのシロップを入れて飲むものもある。野生酵母を使うもの(ベルギー/ランビック等)がこのスタイルに含まれることも大きな特徴の一つ。
【入手しやすい「サワーエール」】
ドゥシャス デ ブルゴーニュ(ヴェルハーゲ醸造所/ベルギー)
サワーエールの中でさらに「レッドビール」と分類されるビールで、ワインの熟成にも使用されるオーク樽で18ヶ月熟成したビールと、8カ月間熟成した若いビールをブレンド。酸味の中にも甘みを感じるバランスの取れた味わいが特徴。色は深い赤茶色で、グラスに注いだ瞬間にバルサミコ酢のような香りが強く広がります。一口飲んでみると鼻にツンとくるような酸味を一瞬感じ、その後に旨みがたっぷり詰まった深い味に包まれます。
ビールを楽しく学ぼう!
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情報提供元: ビール女子