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10月3日から5日にかけて、Epic Gemes社が主催する、ゲーム制作用エンジン「アンリアルエンジン」のイベント、「アンリアルフェス」が開催されました。
3日間のフェスでは、ゲーム制作に関わる様々なテーマについて、各分野のプロフェッショナルが登壇し、プレゼンテーションを行いました。
テーマは、「アンリアルエンジンでのデバッグの仕方」や「アニメーションの作り方」といったゲーム制作の具体的なプロセスに関わるものから、「モバイルレイトレーシングの明るい未来」など未来の展望、また「ストーリーテリングにおける美術部門の重要性」といった総論的なものまで多岐にわたりました。
以下フェスのリンクです。情報は英語のみとなっています。
https://www.unrealengine.com/ja/events/unreal-fest-2023
開会式では、Epic Games社CEOのティム・スウィーニー氏が登壇し、これからのEpic Games社の戦略やゲーム業界の将来について語る場面もありました。そちらについてもお伝えします。
スウィーニー氏はEpic Games社の歴史を振り返り、「フォートナイト」の開発が、Epic Games社の歴史の中でも大きな事業拡大の機会だったと話しました。
スウィーニー氏は「フォートナイト」の成功から、ゲームビジネスの基礎が変わったことがわかると述べています。これまでゲームは、コアなゲーマーのための小規模で限定的な体験でしたが、今日ではより一般的で、ソーシャルな体験になったと分析しています。ゲーマーもゲーマーでない人も、男性も女性も関係なく、バーチャルな世界に集まって、同じ空間で楽しむようになったということです。
スウィーニー氏は、こういったソーシャルゲーミングは、メタバースに類似したものであり、多くのユーザーを引き付けるポテンシャルがあるものだと分析しています。
スウィーニー氏は、Epic Games社の戦略についても述べ、「フォートナイト」が「Unreal Editor for Fortnite」と「Fortnite Creator Economy」によって経済的に成長していることについて触れました。
「Unreal Editor for Fortnite」とは、「フォートナイト」内のコンテンツを設計し、開発するためのアプリケーションです。また「Fortnite Creator Economy」とは、「フォートナイト」の中でコンテンツを制作しているクリエイターに対して、Epic Games社が資金の提供を行う仕組みのことです。
スウィーニー氏は、これらの背景にある戦略について語りました。Epic Games社は、クローズな一つのゲームを作るよりも、あらゆるジャンルのゲームとゲーマーを支えるエコシステムを提供することを目標にしているとのこと。そして、ゲームで得た収益をクリエイターに還元することで、投資を容易に可能にすることが重要なのだと強調しました。
スウィーニー氏はEpic Games社の目標を、世界中のクリエイターにテクノロジーを提供し、自社のエンターテイメントをその頂点に置くことだと語りました。この目標のシナジーが同社の中心になっていると述べました。
Epic Games社のゴールは、世界中の人々にリアルタイム3D技術を提供し、オープンメタバースに類似したバーチャルな世界につなげることだと言います。映画やテレビでのディズニーとの協力や、「フォートナイト」のコンサートでのミュージシャンとの共演は、その目標のための活動の一環であり、異なる産業同士をつなげたい、としています。
Epic Game Store」の具体的な戦略について言及がありました。将来はAndroidやIosに、Epic Game Storeを配信することを考えているとのことでした。またストアの運営に関しては、継続して現在のレート(製作者に88%の収益)を守る予定との意思表示もありました。
Epic Game Storeは10月、ゲーム開発者がより多くの収益を受け取れる、「ナウオンEpic」というキャンペーンの開始を発表しました。
「ナウオンEpic」の対象になるのは、2023年10月31日以前に、他のPCストアで発売されたゲームや、他社のサブスクリプションに含まれていたゲームです。通常、Epic Game Storeでゲームを販売した場合、収益のうち12%はEpic Games社に配分される仕組みになっています。ですが、このキャンペーンに参加してゲームをEpic Game Storeで発売すると、最初の6か月間、開発者や発売元は100%の収益を得ることができます。
プログラムは2024年12月31日(米国時間)まで続きます。詳しい条件や登録方法などは以下のURLからご確認ください。
https://store.epicgames.com/ja/features/now-on-epic
引用元:(https://www.rocketleague.com/news/patch-notes-v2-33/)
10月17日、「ロケットリーグ」の新しいパッチが発表されました。このパッチではハロウィンのイベントが実装されるとともに、プレイヤー間のアイテムの取引が12月に廃止されることが発表されました。
「ロケットリーグ」は自分の車をカスタマイズして遊べるゲームで、車の車輪や飾りなどのアイテムを手に入れて、自分の車を好きな見た目に変えることができます。
これまで「ロケットリーグ」では、このカスタマイズのためのアイテムを、ゲーム内のプレイヤー同士で交換することができました。自分が持っているアイテムを、他のプレイヤーが持っているアイテムやゲーム内クレジットと交換することができたのです。
しかし、10月の発表で、この交換機能は削除されることになりました。この理由についてEpic Games社は、Epic Games製のほかのゲームと同じ基準でアイテムを取り扱うためとしています。Epic Games社のほかのゲームでは、アイテムの販売や交換はできません。
Epic Games社はまた、将来的には「ロケットリーグ」の車の一部が他のEpicゲームに登場する予定であるとしています。実現すれば、違うゲームの間で同じアイテムを所有することが可能になります。
公式の発表文のリンクは以下に記載しています。情報は英語となっています。
https://www.rocketleague.com/news/patch-notes-v2-33/
引用元:(https://www.epicgames.com/site/en-US/news/introducing-iarc-ratings-in-fortnite-paving-the-way-for-a-multi-game-ecosystem)
2023年11月6日、Epic Games社は、国際年齢評価機構(International Age Rating Coalition、以下IARC)の年齢制限基準を同社製ゲーム「フォートナイト」に適用することを決定しました。
「フォートナイト」には、クリエイターが自分自身のマップである「島」を作成し、プレイヤー同士でシェアすることができる、「Fortnite Creative」モードがあります。今後は、クリエイターは自分がワールドを発表する前に、年齢制限に関する質問に答えなければならなくなります。この質問の答えと、それぞれの地域の年齢評価組織のフィードバックを総合して、個々の島の年齢制限のレベルが決定されます。
なお、この手順を踏まないと、制作した島は12月14日に削除されてしまいます。
これまでも「フォートナイト」では、両親や保護者が、自分の子どもがどのくらいの年齢制限でゲームを遊ぶかを設定することができましたが、今回の決定でより正確な基準を適用できるようになりました。
Epic Games社は公式のニュースにおいて、この決定は「誰にとっても安全で、楽しいメタバースを創るための重要なステップ」だとしています。
以下は公式の発表文へのリンクです。情報は英語となっています。
https://www.epicgames.com/site/en-US/news/introducing-iarc-ratings-in-fortnite-paving-the-way-for-a-multi-game-ecosystem
引用元:(https://www.fortnite.com/news/the-fortnite-leaderboard-in-discord-returns-with-in-game-and-nitro-rewards)
10月24日、「フォートナイト」の公式ニュースにて、コミュニケーションサービス「Discord」内の公式ランキングが利用可能になったことが発表されました。
このランキング機能の告知は今年7月28日に発表されていましたが、今回正式に利用開始の発表がされました。
この機能は「Discord」のどのサーバーでも作成可能で、自分やフレンドのゲーム内のランキングを見ることができます。撃破数やダメージ量、移動距離など様々なデータを参照でき、時期も日ごとや週ごとなど細かく分けて見ることができます。
参加する方法など、詳細な情報は以下のリンク先で見ることができます。なお、以前はランキングに参加することで収益を得ることができましたが、そのキャンペーンは現在終了しています。
https://www.fortnite.com/news/the-fortnite-leaderboard-in-discord-returns-with-in-game-and-nitro-rewards
10月4日、「フォールガイズ」の開発チームから、ハロウィンに際して様々なキャンペーンが告知されました。
「フォールガイズ」には、プレイヤーがステージを自由に制作することができる、クリエイティブモードがあります。10月4日から10月16日までの期間、ハロウィンをイメージしたステージがプレイヤーから募集されました。10月24日から3週間開催されているカスタムショーでは、それらのステージの一部が登場しています。
また、ストアにはゾンビや魔女などをモチーフにした、ハロウィンらしいホラーテイストなコスチュームが追加されています。
以下は公式ニュースへのリンクです。
https://fallguys.com/ja/news/treat-yourselves-its-falloween
引用元:(https://www.fortnite.com/competitive/news/fncs-global-championship-2023-broadcast-schedule-and-community-cup)
10月13日から10月15日にかけて、Epic Games社が主催する「フォートナイト」の大会、「The FNCS Global Championship 2023」が開催されました。
FNCSは公式が主催する大会ということもあり、規模や賞金額が大きいことが特徴です。賞金額は、総計で$4,000,000以上(11/6現在のレートで5億円以上)にも昇ります。
大会の詳細はこちら。
https://www.fortnite.com/competitive/news/fncs-global-championship-2023-broadcast-schedule-and-community-cup
「アンリアルエンジンマーケットプレイス」は、ゲーム制作に必要なマップや建物、キャラクターの素材が手に入るオンラインストアです。「アンリアルエンジン5」を利用してゲーム制作を行う人や会社は、このストアで自分の構想に合った素材を見つけることができます。
「アンリアルエンジンマーケットプレイス」では毎月、フリーコンテンツの提供とセールの開催が発表されています。このキャンペーンでは、一部商品を無料で手に入れたり、通常よりも安く買ったりすることができます。
10月は、地下の不気味な洞窟や、豪華な闘技場などの高品質な素材が無料で手に入るキャンペーンがありました。また、セールでは2000以上の素材が半額で購入可能でした。
現在は10月のキャンペーンは終了していますが、無料での提供やセールの発表は毎月行われる予定です。情報は公式サイトにて公表されます。
https://www.unrealengine.com/ja/feed
Epic Games社はゲーム以外にも様々な戦略を取り入れています。10月もストアやエンジンに関するニュースが複数ありました。
ゲームの発表に関しても、ゲーム内のコンテンツを増やすだけでなく、クリエイティブモードに関連する発表がいくつかありました。出来上がったゲームをプレイするだけでなく、ゲーム内での創作活動を促進させています。
10月に行われた「Unreal Fest」では、CEOのティム・スウィーニー氏が同社の戦略について語る場面もありました。
多角的に事業を展開するEpic Games社の今後のニュースに注目です。