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撮影した動画は、部活動の後輩に送られた。
被害生徒は、いじめアンケートに「上級生から陰口を言われる。避けられる。変な噂を広められている」などと、無記名で記載。
学校側は被害生徒を特定できたが、加害生徒への指導は行わず、見守ることにした。
2022年7月から11月にかけては、女子生徒がまた無断で動画撮影され、他校の生徒まで拡散された。
11月には、女子生徒に警察から「動画が拡散されている」と連絡。
その後、2人の生徒から「なんで学校に来てるの。早く辞めろや」と暴言を受けた。
翌年1月にはSNSでのいじめも始まり、女子生徒は不眠や食欲不振、頭痛に悩まされるようになった。
医療機関を受診したところ、動画が拡散された事案をきっかけに、そううつ病を発症したとの診断。
女子生徒は、転校した。
今回の調査にあたった委員は「被害生徒が転学することになり、志を持って入学した高校を卒業できなくなるという、取り返しのつかない事態を招いた」と厳しく指摘。
また、すべての教職員が自分自身の人権意識を見直し、それを高めていく努力をすること。
さらに、学校指導体制を一から見直し、すべての教育活動が人権教育を基盤に据えたものになるよう、点検と改革を進めていくことを強く求めている。