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観た後、それぞれ違った感じ方をしていただきたい映画になっていると思います。
全てに疑問を持ちながら、純粋な気持ちで演技に向き合うことができました。
問われている感覚が、原作を読んだ時から、映画が完成した後もずっとそばにあります。
自分が想像しえない世界は確実にあって、そこにいまも生きている人がいる。
それがどういうことなのかを常に考えながら撮影した作品でした。
観終わった後、温かい気持ちになり、自分を大切にしようと思いました。
この『正欲』を通して、我々と観て下さった方が「何か」を共有し育み、互いに勇気を持って、一歩でも半歩でも自分の人生を進めていけるようなれたら嬉しいです。
善く生きるということ。人と共存するということ。人生の意義を考えること。
暮らしのなかでは保留することができる答えのない問いが、映画という実態を伴って眼の前に現れました。
僕はこの作品を引きずって大人になっていこうと思います。
完成された『正欲』は、人間の命がとても美しく描かれた映画でした。
上手に息が吸えない私たちに、今を生きるための酸素を送り届けてくれる作品です。
この映画が、少しでも多くの方に届く事を、心から願っております。
物語を彩るさまざまな登場人物たちの気になる場面写真が、一挙7枚到着(記事中にすべて掲載)。
パソコン画面をのぞき込む子供たちと由美、右近(鈴木康介)、目を閉じて一心不乱に水を浴びる中学生時代の夏月(滝口芽里衣)と佳道(齋藤潤)など。
果たしてどんなシーンに仕上がっているのか、映画本編への期待は高まるばかりだ。
11月10日(金)、全国ロードショー
ⓒ 2021 朝井リョウ/新潮社 ⓒ 2023「正欲」製作委員会
配給:ビターズ・エンド