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教育界のオピニオンリーダーが登壇し、講演およびパネルディスカッションにより教育×テクノロジーの現在や将来像、変革へのヒントや、新たな取り組み事例など、最新の教育テックについて議論した。
パネルディスカッションでは、合計5つのテーマに沿って議論が繰り広げられた。「今後、教育の効果には、MUSTよりもWANTやCANが求められる(義務よりも夢やできることが求められる)。それをどう考えるか?テクノロジーをどう活用するか?」というテーマでは、小学校で校長を務めていたこともある、合同会社 MAZDA Incredible Lab CEOの松田孝氏が受け答えをした。日本が目指す未来社会の姿と言われている「Society 5.0」に触れ、日常に現実になったのは2012年だと言う。
その理由は「4G LTE」が通信規格として日常化したため。たった10年でこれだけ進歩して、20年先はどうなるのか。子供が大人になった時のCAN(できること)をいかに理解させても、この先どうなっていくのか。自分ができるという可能性も含めて、主体的に関わっていこうとする力こそが新しい社会を生きる力になるんじゃないか、と考えを示した。
次の「働き方改革を、ICTを使ってどうやって実現するのか?リアルの先生がやるべきことは何か?」というテーマでは、文部科学省 初等中等教育企画課長 堀野晶三氏が「学校の教員がしていることは、ただ知識の伝達をしているだけではない」と話し、続けて「一人一人の生徒の人格と向き合うことにエネルギーを注いでいる」と語った。
では、オンライン授業は駄目なのかと問われるとそうではないとのこと。非常に面白い授業をする先生の動画を流すなど、部分的にオンライン化するのは良いと考えを示した。コロナ禍になった時も、大学の先生はすぐにオンライン授業でいいよと受け入れたが、大学生側の入学したばかりの1年生がいきなりオンライン授業で課題ばかり出てノイローゼになります、という苦情があった。人間関係を作ったうえで、上手なe-ラーニングの活用をしていけるかを考えていければ口にした。
「教育の効果と働き方改革は、トレードオフになっているか?そうだとしたら、どう乗り越えるか」というテーマでは、認定こども園 七松幼稚園 園長 亀山秀郎氏が回答。幼稚園での話として事例を取り上げ、幼稚園内で同時多発的にいろいろなことが起こると話した。
また、お便りやブログで保護者に子供の情報を伝えるが、どんどん先生たちの労力が増えていくとのこと。文字だけでは伝わらないので、写真を載せて子供たちの行動を保護者に伝えていく。夏の運動会となると、外で練習し続けると熱中症のリスクが高い。そのため、当幼稚園では動画で配信して、子供たちにお遊戯や運動遊びをしてますと保護者に伝える。保護者の方も一緒に家庭で練習してくれるようになる。園内の練習だけでは不安もあった子供も、保護者と一緒に練習することで本番で自信をもってできるということもあると紹介した。