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つまり、血液検査で問題となるのは、HDLコレステロールが少ないか、LDLコレステロールが多いかである。
同じコレステロールという名前でも、身体にとっては真逆の効果があるのだ。
LDLコレステロールは、お肉や揚げ物などの油多い食事で高くなる。
また、牛乳や卵の摂りすぎや、食事の欧米化によって野菜の摂取量の減少、大豆製品の植物性蛋白の摂取量低下も関係している。
その一方で、体質もかなり関係していると報告されている。
HDLコレステロールは、食事にはあまり関係なく、運動不足や内臓脂肪が多い肥満で低下すると考えられている。
血液中の脂質は、コレステロール2種類に中性脂肪を加えた3種が存在する。
血液検査でもよく測定される項目だが、多くの場合、中性脂肪は食べた物が原因で上がったり下がったりする。
中性脂肪が問題となるのは、上がった場合だ。
中性脂肪を改善させるには、脂肪分や甘いもの、お酒を控え、食物繊維や大豆、青魚を食べるなどの食生活の見直し、肥満の改善などがおすすめだ。
血中コレステロール値が異常でも、実はほとんどの場合自覚症状はない。
しかし放置すれば、少しずつ動脈硬化が起こり、脳卒中や心筋梗塞を発症する。
知らない間に病状が悪化して、最終的に突然命を落としてしまうかもしれないのだ。
異常を指摘されたら、速やかに医療機関を受診してほしい。
コレステロールを改善するには、まずは食生活の改善が必須だ。
脂身の多い肉類や、乳製品、ホルモン類、卵の過剰摂取は避け、
コレステロールの蓄積を防ぐ、食物繊維の多いものを食べるのがおすすめだ。
執筆者:あやたい
医療制度や医療職・医療現場が抱えるさまざまな問題について考える医師。
日々変わっていく医療現場から生の声や、日常に役立つ医療知識を発信したいという思いで執筆。