総合コンサルティング企業のアクセンチュア株式会社が3月11日、都内にて、「アクセンチュア アドバイザリー・ボード設立 発表記者会見」を開催した。同社からアドバイザリー・ボード(外部による顧問評議会)設立に至った経緯が説明され、同ボードのメンバーから今後の活動の展望が語られた。

 アクセンチュアは、ダイバーシティ(=多様性)推進の一環として、特に女性の活躍推進に向けた活動を最重要経営課題として進めており、社内カルチャーの変革、制度整理などによって女性社員比率や女性管理職比率を大幅に向上させてきた。今後は、性別だけに留まらず、年齢や障がいの有無、国籍などに関わらず多様な人材が活躍できる世界レベルの組織を目指し、アドバイザリー・ボードに迎えた社外有識者と共に日本社会全体の根本的なダイバーシティ課題解決に向けて取り組みを推進する。

 会見では冒頭、アクセンチュア リーダーシップ開発&サクセッション・プランニング統括 兼 成長市場 成長戦略 統括 マネジング・ディレクター カミーユ・ミアショークライ氏、同社 インクルージョン&ダイバーシティ統括 執行役員 堀江章子氏、同社 チーフ・マーケティング・イノベーター 加治慶光氏から同社のこれまでの取り組みと成果が紹介された。

 アクセンチュアは日本において54年の歴史を持ち、2016年第3四半期時点で、全社員約6500人のうち女性の比率が「28.5%」となり、直近の10年間では、女性社員数3倍を達成した。全管理職約2000人のうち女性の比率は「12.7%」で、直近の10年間で女性管理職数は4倍になった。

 堀江氏から、2020年までの目標として、女性社員比率「33%」、女性管理職比率「20%」を掲げていることが紹介された。堀江氏は「3分の1ほどいればマイノリティーではなくなる」といい、「リーダーの5人に1人が女性になると、女性のリーダーは良い、悪いという議論は完全になくなります」と展望を語った。

 続いて、新たに発足させる「アドバイザリー・ボード」のメンバーが紹介され、展望が語られた。

 加治氏は、「アドバイザリー・ボード」を「わが国におけるダイバーシティを改革していくチーム」と位置づけ、併せて、アクセンチュアが日本におけるダイバーシティ推進の規範になるべく「アドバイザリー・ボード」とタッグを組んで取り組みを進めたい意向が語られた。

 この日、紹介された「アドバイザリー・ボード」のメンバーは以下の5名で、このボードでの抱負や現状の課題などをそれぞれの特性を活かしながら語った。

・日産自動車株式会社 取締役副会長 志賀俊之氏
・学校法人インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢 代表理事 小林りん氏
・株式会社ワーク・ライフバランス 代表取締役社長 小室淑恵氏
・Slush Asia CEO アンティ・ソンニネン氏
・認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ 代表 松中権氏

 議長を務める志賀氏は、「アドバイザリー・ボード」の今後の展望として、「ダイバーシティの活動をすることは企業競争力を高め、あるいは、イノベーションを起こしていく源泉になっていくのだということをアピールしていきたい」とし、「どうしたら多様な人達が活気を持って働ける日本の組織を作っていけるのかを考え、それによって業績が上がっていく、日本が元気になっていく姿を発信できればと思っています」などと語った。

 発表記者会見後、「アドバイザリー・ボード」のメンバーたちは、活動の第1弾として、別会場にて行われていた、「アクセンチュア International Women's Day(国際女性デー)」イベントに参加、登壇した。

<関連リンク>
女性が活躍するアクセンチュア - Accenture
https://www.accenture.com/jp-ja/careers/team-culture-diversity-womans-style-women.aspx

【記事提供:リアルライブ】
情報提供元: リアルライブ