いよいよ年の瀬も迫ってきました。この時期は仕事も大詰め。忙しい日々をお過ごしになっている方も多いかと思います。特に、デスクワークの方は、肩こりや腰痛に悩まされているかもしれません。

 それでも、仕事を終えるためには寸暇を惜しんで働かなければいけません。でも、休憩を入れたほうが、仕事がはかどるという研究結果も出ています。休憩中にストレッチを行えば、肩こり腰痛も解消して、作業効率も上がるので一石二鳥ですね。

 今回は医師の小田切ヨシカズ先生に、仕事の合間にできる簡単ストレッチ法とその効果についてお聞きしました。

■ストレートネックにご用心

「パソコンを長時間扱っている方に多く見られるのが、ストレートネックです。読んで字のごとく、首が真っ直ぐになってしまう症状。湾曲しているはずの頚椎のカーブが失われている状態です。肩こりや首周辺の張り、腕の痺れなどをもたらし、悪化すると頭痛や吐き気などにもつながります。

改善方法にも様々ありますが、まずは姿勢を正す。正面を向いて、ゆっくりと首を前に倒したり、後ろに反らしたりを繰り返す。これによって血行が促され、改善に向かいます。老化や全身の歪みなどが原因の場合もあるので、いつまでも改善が見られないようなら医師への相談をお勧めします」


■腰痛と肥満の悪循環に注意

「腰痛の原因は、腰周辺の筋肉が硬くなってしまうことで血行が悪化し、代謝が滞ってしまうため。体重が重くなるほどに腰への負担は増えるので、肥満の方は腰痛になりやすいと言えます。腰痛になると身体を動かさなくなるため、さらに肥満が進行し、悪循環となります。

腰痛改善のストレッチとしては、椅子に深く腰掛けて背筋を伸ばし、腰を上下左右に動かす。または回転させる方法が適しています。拳を握って、腰と椅子の背もたれに挟み、マッサージするのも効果的です。環境が許すのであれば、バランスボールを使うというのも改善策のひとつですね」


■むくみと冷えを解消

「仕事が終わって靴を履き替えたりするときに、入りづらくなっていることがあるかもしれません。長時間座ったまま同じ姿勢でいると、血行が悪くなり足がむくみやすくなります。また、血行の悪化はつらい冷えの原因にもなります。女性で悩んでいる方は多いですね。

簡単なストレッチ法としては、座ったままの状態で床に足を付け、踵の上げ下げを行う。もしくは足を伸ばし、足首を曲げたり伸ばしたりを繰り返す。こまめにトイレなどに立つことなども、効果はあります」


 こうした症状の解決策は、運動して血行を促すことが一番ですが、時間や環境が許さないという場合が多いです。短時間で効果的なストレッチを行って、質のいい休憩をとれば、作業効率もますますアップするでしょう。

【取材協力】

小田切ヨシカズ・・・湘南育ちのサーファー医師。ワークライフバランス重視の36歳。現在、横浜の内科クリニックに勤務中。

【記事提供:リアルライブ】
情報提供元: リアルライブ