記者会見に出席するフジテレビ清水賢治新社長(撮影・江口和貴)

フジテレビがついにメスを入れた。中居正広氏(52)の女性トラブルに同局社員が関与していたとする一連の報道に揺れる中、27日に取締役会を開催し、港浩一社長(72)と嘉納修治会長(74)の退任を発表した。

“やり直し”で2度目の会見を行い、一連の問題について再度説明。テレビカメラ約30台、400人以上の報道陣が大挙する中、被害女性や視聴者、スポンサーなど全面に謝罪した。新社長には今日28日付でフジ・メディア・ホールディングス専務取締役の清水賢治氏(64)が就任する。

   ◇   ◇   ◇

清水氏はコンテンツ制作、特にアニメ番組作りに卓越した手腕を発揮し、日本のアニメ界をけん引した存在として知られている。1983年(昭58)3月に慶大卒業後、同年4月にフジテレビに入社。鳥山明さんの人気漫画をアニメ化し、81年にアニメの放送が始まった「Dr.スランプ アラレちゃん」の制作に、途中から関わりはじめた。

86年にスタートした「ドラゴンボール」、90年にスタートした、さくらももこさんの代表作「ちびまる子ちゃん」など、人気漫画のアニメ化作品を多数、企画、プロデュースした。90年代に入っても、尾田栄一郎氏の代表作をアニメ化した99年「ONE PIECE」のアニメ化にかかわり、大ヒットに導いた。「世にも奇妙な物語」など、話題作の制作陣に名を連ねた。 12年6月にフジテレビジョン総合メディア開発メディア推進局長、13年6月に同社総合開発局長、14年6月に同社執行役員総合開発局長を歴任。17年7月にフジテレビ執行役員常務経営企画局長、19年6月に取締役、21年6月に常務取締役、22年6月から現職に就いている。

一方で、バラエティー畑を歩んできた港氏同様、報道の経験がない。今回の対応での港氏の失敗を受け、清水氏に一抹の不安を示す関係者もいる。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 フジ清水賢治新社長は日本アニメ界けん引「ドラゴンボール」「ONE PIECE」大ヒット導く