ベートベン演じる稲垣吾郎の「 No.9―不滅の旋律―」が100回目上演「全部壊して1から」
東京・丸の内の東京国際フォーラムで上演中の稲垣吾郎(51)主演の舞台「No.9-不滅の旋律-」の取材会が24日、行われた。
稲垣演じる“楽聖”ベートーベンの苦悩に満ちた創作の人生を描き、全身全霊をかけた「交響曲第9」が初演を迎えるまでを描く。2015年(平27)の初演から4度目の上演。この日に通算100回目の上演を迎えた。
稲垣は「初日に明けて3日目で、この後の上演で100回目を迎えます。もう、スイッチも入って来ていますけど、今じゃ遅いか(笑い)。毎日幸せに、大切にベートーベンを演じています。ベートーベンのスイッチがオフになっていても、主電源は常に入っていて余韻のようなものがあります。すぐにスイッチオフにするタイプなんで。でも、主電源は挿している」と話した。
稲垣にとって代表作と言える舞台だが「そう言っていただけるとうれしい。僕にとっても大切な作品。ベートーベンと僕とは、真逆。ベートーベンさんはいつも感情むき出しにして、情熱的に生きている。僕はポーカーフェース的だから、憧れがあります。天才的なところは少しは似ればいいなと思う。前回、前々回の成功体験をなぞる形はよくない、マンネリになる。全部壊して、1から作り上げていく」。
100回目の上演を迎えた「うれしいですね。感謝の気持ちでいっぱいです。勘定してみたら10万人以上、すごいですよね。お客さんも一緒になってベートーベンの世界、音楽を奏でている。音楽の力は大きい。何度やっても『第9』がなる瞬間に、ゾクッとくる。やれる限り続けていきたい。もちろん、このメンバーで。やれる自信もありますし」と話した。
今年を振り返って「本当に充実した1年でした。『新しい地図』として草なぎ剛さん、香取慎吾さんと一緒に活動してファンの方と一緒になって盛り上がることができた」。今年1年の漢字を聞かれると「感じるの『感』、感謝の『感』です」と話した。
ベートーベンの秘書マリアを演じる剛力彩芽(32)は「最初に演じた時が25歳。大人と子供の境目で、どっちに行ったらと悩んでいた時でした。30代になって素直に感情を表現できる、気持ちを表しやすくなりました。今年は舞台で始まり、舞台で終わった。でも(Netflix『極悪女王』で)プロレスラー役も、今年は見てもらえた。新しい一面を見てもらえた喜び、感謝があります。まだまだやったことのない役があるので挑戦したいですね。漢字は『飛』ぶという字ですね」と、「極悪-」で演じたプロレスラーライオネス飛鳥の名前から取った。
※草なぎのなぎは弓ヘンに前の旧字体その下に刀