映画「八犬伝」公開記念舞台あいさつに登壇した役所広司(撮影・村上幸将)

役所広司(68)が27日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた主演映画「八犬伝」(曽利文彦監督)公開記念舞台あいさつに登壇。共演の内野聖陽(56)と「老人2人で、八犬士たちの美しさのために頑張ろうね」と、若き美形共演陣の引き立て役を務めたことを強調した。

「八犬伝」は、1842年(天保13)に完結した、曲亭馬琴の「南総里見八犬伝」をモチーフにした、山田風太郎の83年の小説「八犬伝 上・下」(角川文庫)をVFX駆使して実写映画化。里見家の呪いを解くため、8つの珠に引き寄せられた八人の剣士たちの運命をアクションとVFXで描いた「八犬伝」=虚の世界と、物語を生み出した馬琴の、感動の実話の2つのパートが交錯する。

役所は劇中で滝沢(曲亭)馬琴、内野は葛飾北斎を演じた。冒頭で「この中で一番、汚いおじいちゃんを演じています」と口にした内野は「同じ、さる年で12歳違う。でも北斎は年上。敬語が出て、腰が低くなりがちですけど、そうならないように頑張った。フランクに接してくださったので造形できた」と役所に感謝した。

役所から「内野さんのおかげで、楽しくできた。当然、すばらしい俳優だと分かっていますから」とたたえられると、内野は恐縮したように笑みを浮かべた。そして「特殊メークですから…おじいちゃんになるので。朝から2時間くらい、ずっと隣で、つまんないことを話していました」と役所と顔を見合わせ、笑みをかわした。

劇中で、八犬士の1人・犬塚信乃を演じた渡邊圭祐(30)は「本当に、おふたりに引き立てていただいて美しく…」と、役所と内野に感謝しつつも「(発言が)後々、各所で怒られると思いますけど」と笑った。内野から「圭祐のために、全てを…」と言われると「(作品が)幅広く愛されている理由も分かったし、やっていて楽しかった。光栄だった」と出演できたことを喜んだ。同じく八犬士の1人・犬坂毛野役の板垣李光人(22)も「毛野こそ、美しさが大事だった」と続いた。役所から「苦労したよね」とねぎらわれると「助けて頂きました」と感謝した。

この日は、犬川荘助役の鈴木仁(25)犬飼現八役の水上恒司(25)里見家を恨む八犬士最大の敵・玉梓役の栗山千明(40)も登壇した。

◆「八犬伝」江戸時代の人気作家・滝沢馬琴(役所広司)は、友人の絵師・葛飾北斎(内野聖陽)に、構想中の物語「八犬伝」を語り始める。里見家にかけられた呪いを解くため、8つの珠を持つ八人の剣士が、運命に導かれるように集結し、壮絶な戦いに挑むという壮大にして奇怪な物語だ。北斎はたちまち夢中になる。そして、続きが気になり、度々訪れては馬琴の創作の刺激となる下絵を描いた。北斎も魅了した物語は人気を集め、異例の長期連載へと突入していくが、クライマックスに差しかかった時、馬琴は失明してしまう。完成が絶望的な中、義理の娘から「手伝わせてほしい」と申し出を受ける。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 役所広司 内野聖陽と「老人2人で頑張ろう」渡邊圭祐、板垣李光人ら美形若手共演陣の引き立て役