ヒロイン結の級友・柚木理沙を演じる田村芽実

NHK連続テレビ小説「おむすび」は、橋本環奈演じるヒロイン米田結(よねだ・ゆい)が「平成ギャル」にふんし、ギャル文化と出合い、後に栄養士となり、縁、人、未来を結んでいく様を描く。そんな結のクラスメート、柚木理沙を演じるのは田村芽実(たむら・めいみ、25)。

ハロー!プロジェクト出身で、元アンジュルムのメンバー。ミュージカル界の新星として期待される田村は、学校では「校則を守るおとなしい女子高生」だが、一方で「隠れギャル&ハギャレンメンバー」という役どころに臨んでいる。田村は24日、制作のNHK大阪放送局を通じてコメントを寄せた。

「もともと、ミュージカル女優として活動していたので、映像の世界、ましてや朝ドラとは無縁だと思っていたんです。でも、お話をいただいて参加した『らんまん』が、お芝居のことだけに集中できた現場だったので、どうしてもまた朝ドラの現場に入りたいという強い思いがありました」

「らんまん」に続き、2度目の朝ドラ。今回「おむすび」のオーディションへの気合も十分で、意気込みを示すべく、髪の毛を「生まれて初めてブリーチして金髪にして」受けたといい、合格は「思いが通じたというか、本当にただただうれしかった」と振り返る。

「柚木理沙」については「リサポンは、とにかく一生懸命で、ギャルが大好きで、大好きなもののためなら周りが見えなくなってしまうぐらいまっすぐ。そしてそれを周りが愛せるような、愛嬌(あいきょう)がある子」ととらえる。

「隠れギャル」という設定にも深みを感じる。

「ギャルが誰よりも好きだけれど、ギャルになりきれていない。ギャルオタクみたいなところが。小学生のころからギャルになりたくて、高校生になってやっとハギャレンに。自然となったのではなく、夢みていた世界に飛び込んだ感じ」

これを「アイドルグループに憧れて、そこに入りたいと思う感覚に近い」とも考え、親近感を強める。

いよいよ25日には、橋本演じる結とハギャレンメンバーが「糸島フェスティバル」でパラパラを踊るシーンが放送される。

「海が本当にきれいで空気も澄んでいる所で撮影させてもらいました。本番までパラパラの練習は何日間もしていて、もう部活動みたいな感じだった」

撮影当日はメンバー一同、練習の日々を思い「グッときちゃって、涙をこらえながら踊ったのを覚えています」と言う。

「大人になると仕事をし、社会のために、会社のために動く。自分たちのために何かを作り達成感を得られるのは、結ちゃんやリサポンの世代だからこそできる経験。あそこまで自分たちのために一生懸命になれるってなかなかない。大人の自分にはグッとくるポイントでした」

ハギャレンのメンバーとは実際にも親交を深め「それぞれ個性があってタイプが違うのに、とても仲がいい。取り繕う必要がない。一緒に育ったいとこみたいな関係性だねと、みんなで話しています」と言う。

自身の経験を生かし、思いも深めて臨む「おむすび」。番組には「私が出演するターンは10年以上前の話ですが、1人1人の抱えている問題、結ちゃんの抱えている悩みは共感しやすいと思います。特に若い世代の方、学生にも見て頂きたい」との思いを込める。

「未来のことに不安を抱く人は、たくさんいると思う。将来のことを考えて逆算して生きていかなきゃいけないという考えの方が多い中で、『今は今しかないから今を楽しもう』というマインドを持っているのがギャル。確かに人生っていつ終わるか分からないから、その考えって本当にすてきだなと思いました」

田村自身、番組からの学びもあり「『おむすび』はその大切さを伝えるために、ギャルというちょっとNHKの朝ドラには異色なものを持ち込んだと思っていて。なので、『今を生きる』『今を精いっぱい楽しむ』ということを、私も自分の役を通してお茶の間の皆さんに伝えたい」と話している。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 田村芽実「おむすび」ハギャレン柚木理沙に「今を楽しむ」25日放送「糸島フェス」でパラパラ