金メダルを下げポーズをとるバホディル・ジャロロフ

東京、パリで五輪2連覇を果たしたボクシング・スーパーヘビー級ウズベキスタン代表バホディル・ジャロロフ(30)が23日、都内で会見した。

自身の半生を映画化した「草原の英雄ジャロロフ~東京への道~」の11月8日公開を前に「バリもうれしかったけど、東京の初金メダルは格別でした。夢のようでした。一生心に残る街です。この映画で少しでもウズベキスタンのことを知って欲しい」と笑顔を見せた。

ウズベキスタンはボクシングが盛んで、パリ五輪で獲得した8個のメダルのうち5個がボクシングだった。「日本にも井上尚弥さんという素晴らしいボクサーがいますね。パンチが素晴らしい」。

決して豊かではない農村で育ち「レスリングをしていた父の励ましで今の私がありますが、金メダルまでは苦しいことの方が多かった。気持ちは『おしん』です」とウズベキスタンでも人気のあった83年のNHKテレビ小説に思いを重ねた。

アククロム・イサコフ監督は「この映画が日本とウズベキスタンの架け橋となることを望んでいます。その思いを込めて副題に『東京への道』と付けました。主演俳優の降板というアクシデントもありましたが、何とか完成にこぎ着けました。ジャロロフ選手自身にもあったように何事にも苦労はつき物ですから」。

共演の加藤雅也(61)は「この作品をきっかけに両国合作が盛んになれば。行ってみるとウズベキスタンは美しく、物価的にも過ごしやすい国。観光にもお薦めです」。山本修夢(53)は「この作品で縁があったこともあり、この夏のパリ五輪ではジャロロフさんの試合を固唾(かたず)をのんで見守りました。ウズベキスタンは人々も温かい国です。撮影現場には通訳さんが3人もいて、その配慮に感激しました」と振り返った。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 東京、パリとオリンピック2連覇、ウズベキスタンのボクシング英雄の心は「おしん」だった