西田敏行さん(2022年2月撮影)

「劇場版 ドクターX FINAL」(田村直己監督、12月6日公開)公式サイト、SNSは18日、前日17日に都内の自宅で倒れているところが発見され、76歳で亡くなった西田敏行さんへ「唯一無二のひと」と題した追悼のコメントを発表した。

西田さんは、米倉涼子(49)が主演し、12年10月期から21年10月期まで7シリーズにわたってテレビ朝日系で放送された「ドクターX~外科医・大門未知子~」で東帝大学病院元院長の蛭間重勝を演じた。大学病院の医局に属さず、怪しい名医紹介所に所属しながら、さまざまな病院を渡り歩く、米倉演じる孤高のフリーランスの外科医・大門未知子と対峙(たいじ)する役どころだ。

「東帝大学病院長・蛭間重勝役の西田敏行さんが逝去されました。突然の訃報に、キャスト・スタッフ一同、驚きと深い悲しみにくれています。東帝大学病院の校歌「唯一無二」を声高々に歌う蛭間院長---目を閉じるとその雄姿がまるで昨日のことのように思い出されます。大門未知子を目の敵とし、欲と野望の塊の腹黒い男…しかし、同時に愛嬌のあって憎めないキャラクター、そんな蛭間重勝を完璧に演じきった西田敏行さんの存在そのものが『唯一無二』の俳優だったと思います」

西田さんは、亡くなる9日前の8日に都内のテレビ朝日で行われた「劇場版 ドクターX FINAL」完成報告会見に出席。「蛭間重勝という役と、これでサヨナラするのかなと思うと…ちょっと寂しいというか…何かそういう思いになりましたね。割と役者をやっていていろいろな役をいただきますけど、蛭間重勝という役は、好きな役のベスト5に入るんですよね」と吐露。「ずっと蛭間重勝でいたいなという気持ちがあったもんですからね…何となく、終わるのが嫌だなぁ、という感じはしていました」と涙声で語っていた。

「劇場版 ドクターX FINAL」公式は、西田さんの会見での発言を踏まえ、感謝の思いを重ねた。

「西田さん自身も蛭間という役に対して『演じる愉しさを存分に味わえ、キャリアの中でもベスト5に入る幸せな時間だった』と深い愛着を持って頂いておりました。映画の公開を誰よりも楽しみにしていた西田さん。『映画は作っただけでは完成ではない。お客さんに見て貰って初めて映画が完成するんだよ』私たちは、その西田さんの言葉を胸に、この映画をお客さんにしっかり届けよう、という決意を新たにしています」

そして「西田さんへの深い感謝とともに心よりお悔やみ申し上げます。『ドクターX』キャスト・スタッフ一同」と追悼の言葉で締めた。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 「劇場版ドクターX FINAL」公式も西田敏行さん追悼「西田さんの言葉を胸に映画を届けよう」