実業家・三崎優太氏が27日、静岡・西伊豆で『死ぬな!生きろ!誹謗中傷撲滅-命の大切さを伝える花火大会』を開催し、タレント・最上もががゲストとして参加した。
今年9月7日より「命」をテーマに『死ぬな!生きろ!SNS 誹謗中傷撲滅基金』を設立し活動している三崎氏。社会問題となっているSNSの誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)で命を落とされる方がいること、またコロナのダメージで生きる希望を失い命を落とされる方がいることに対し、「理不尽な世の中でも生きることを諦めないでほしい」という三崎氏からの思いを込めた基金となっており、基金を通じて100人に100万円を配布する形で総額1億円を国民の皆様に届けるなどしている。
今回は本プロジェクトの一環にしてフィナーレを飾るものとして、誹謗中傷で苦しむ人やコロナのダメージで希望が持てない人など、生きることに苦しむ人を笑顔にしたいという想い、また、SNS上で三崎氏に応援メッセージを送ってくださった多くの方々への恩返しの意味を込め花火大会を開催することとなった。
三崎氏にとって本イベント前に初めて顔を合わせた初対面の最上をゲストに招いたことへ、最上から「逆になんで呼んでくださったか分からなくて」と、本人から疑問が。これに、三崎氏は「誹謗中傷に対して何かしら世の中に訴えかけたいというメッセージを込めた花火大会なので、結構、誹謗中傷の撲滅活動をされているなと感じたので。ここは最上さんしかいないんじゃないかと思って」と、理由を明かすと、最上も「結構、言ってますね。こういうことを言われたら悲しいとかを。なんか、餌食にされやすいかなって」と、うなずく一幕も。
誹謗中傷を受けた経験について三崎氏が最上に投げかけると、最上は「ここ8、9年くらいありますね」と、アイドルグループ『でんぱ組.inc』メンバーとして活動していた時代からあったことを告白しつつ、「こういう前に出る活動をはじめると、どうしてもそういう声も届いてしまいますし。いまはSNS文化みたいなところがあるので匿名で、しかもそれが届きやすい。すごい見えるところに書かれちゃったりしたり、でっち上げ記事もめっちゃ多いじゃないですか。本当にビックリしていて。自分が一般人で、こういうお仕事をしてなかったころに見ていたときは、信じちゃっていたんです。でも、実際に自分が書かれたときに、『えっ、真実じゃないのに勝手に出すんだ……』って思うじゃないですか。それしか見ていない人はそこしか見ていない人は一緒に叩いて」と、現状を切々と話す。
三崎氏も裏付けをされないまま記事を掲載されたことがあると話しつつ、「それが正になってしまう。この構図というのはものすごく良くないと思います。誹謗中傷はすごくセンシティブな問題で、問題提起しないといけない問題じゃないかなと思って。だからこの花火大会は、ただの花火大会じゃなくてすごく意味のあるものなんじゃないかなと思います」と、本大会の意義につなげて話した。
さらに、三崎氏としては最上へ「長い活動で、途中で心が折れて辞める人もいると思うんですが」と、振ると、最上も「何度か心は折れましたし、普通にうつ病にもなりました。でも、応援してくれる方がいるからこそこの仕事って成立しているじゃないですか。ボクはもうアイドル活動をしていたときに、ライブでファンの方々で会うことが多かったし、直接話す機会がすごく多かったので、そういう方たちに恩返しをしたいという気持ちもありましたし、『負けないで』といわれるとやっぱり頑張りたいと思うんですよね。だから嫌な言葉もあるんですけど、素敵な言葉を拾っていたら、負けたくないという気持ちが強くなって続けていた感じがあります」と、自身を奮い立たせていたという。
すると、三崎氏も「僕もいっぱいいろんなことがありまして、今の自分があるのは応援してくれているフォロワーのみなさんのおかげだと思います。大人たちはたかがSNSと言われることはあるんですけれど、僕にとってそれは大きくて、今の時代はより大事なんじゃないかなって思うんです」と思いを伝えつつ、「だから、そういう(SNSなどの)ツールを誹謗中傷に使わないでほしいなと思いますね」と、感謝とともにあらためて訴える。
これに、最上も「10年くらい前はそれこそTwitterとかももうちょっと良い意味で自由で、適当なことをつぶやけていたかなと思うんです。でも最近は考えながらつぶやかないと、どこから余計なことを言われるかわからないんです。切り取りみたいなのもすごく多いので。だからもっと平和になればいいなと思います」と、願いを込め、「好きを伝えた方が気持ちいいんじゃないかなとも思います」と、SNSなどへの使い方を提議していた。
会場では、「命の花火」と題し、未来である2021年へ希望を持てるようにという願いを込めて午後7時20分過ぎに2021発の花火が空を彩ることに。この模様を観て最上は「最初笑顔になっていたんですけど、後半すごいウルッときちゃって……。今年は本当に暗いニュースが多かったと思うので、たくさんの人がこいう明るいものを見たいだろうなって、自分自身も思っていたんだと思います。本当にありがとうございます」と、しみじみと感想を話し、三崎氏も「言葉が出ないくらいで、生で観ていてあらためて本当にいいなって。なんて言ったらいいか分からないくらい感動しました」と、万感の様子で「こういったことができるのも応援してくださるみなさんのおかげなので、みなさんいつもありがとうございます」と、お礼をしていた。
イベント後には、代表質問形式での質疑応答が行われ、来年の抱負へ質問が飛び、三崎氏は「ありがたいことに今年もいろんなアクションというか活動をさせてもらいました。2021年は応援してくださることへの恩返しもそうですけれど、社会に対して有意義な何か貢献できるような活動をと思っています。いくつか考えているプランはありますけど、私自身は起業家として経営者として本業はそこにあると思っているので、若者たちが経営者になりたいと思っていたりとか経営者という職業に希望を持ってくれるような社会にできるように、少しずつ活動していきたいと思います」と、胸の内を。
一方、最上は来年を「元気に生きたい」としつつ、今月12日に第一子妊娠とともに、結婚の予定はないことを発表していたことをふまえて「たぶん赤ちゃんが生まれると思うので、いいお母さんになりたいなと思っています」と、前を向く。続けて、「たぶん、大変なこともたくさんあるかもしれないですし、ボク妊娠を発表したときにニュースでもいろいろ書かれたんですけど、そこに負けずにやっていきたいなと思ったのと、そのときに応援のメッセージも多くて、励まされたので、そういう方たちのためにも一緒に頑張ろうという気持ちになれたので、より一層自分に磨きをかけて、強く元気に生きていきたいと思います」と、話していた。
そして最後に三崎氏から「誹謗中傷撲滅ということで、今年の夏すぎからいろいろ活動させてもらいました。フォロワーさんやTwitter上で応援してくださっている方のなかには、その意見に賛同してくれて『誹謗中傷をやめようよ』とか、『誹謗中傷なんてかっこ悪いよ』と、浸透していっているなと感じたことがありました。それは、すごく嬉しいですし、やってよかったなと思っています。ただ、一方で、誹謗中傷がなくなったかというと決してそうではないと思っています。まだまだそういうことで傷ついている人もたくさんいると思いますし、僕一人の力ではなくなるまでには至らなかったと思いますけど、1人でも多くの人が声を上げて発信していくことで、少しずつでも、そういう誹謗中傷をする人がいない社会……あくまで理想かもしれないですけど、誹謗中傷がない社会が実現できるのではないかなと思います。この花火大会をもって一旦、『死ぬな!生きろ!SNS 誹謗中傷撲滅基金』の活動は終わりとさせて頂きますが、そういう誹謗中傷がなくなるように、引き続き、できることはやっていきたいなと思っています」と、今後へ向けての気持ちを語っていた。