- 週間ランキング
7月25日に有明アーバンスポーツパーク(東京都江東区)で開催された東京五輪スケートボード・男子ストリートにて堀米雄斗が金メダルの快挙!
長年カルチャーとして発展してきたスケートボードが競技として認められ、スケートボード界にとって記念すべき最初のオリンピックで、江東区出身の堀米雄斗が開催地でもある地元で金メダルを獲得するという、まるでドラマのような最高の結果となった。
45秒間自由にコース内を滑走する“ラン”を2本と、一発技で得点を競うベストトリックを5本行い、そのうち上位4本の合計得点で争われ、予選は日本の堀米雄斗と白井空良が第2ヒートで出場し、青木勇貴斗が第4ヒートで出場した。
instagram @olympics より(https://www.instagram.com/p/CRvbujJLbWk/)
白井はベストトリック1本目で、キャバレリアルバックサイドリップスライドを決め7.54点
2本目バックサイドシュガーケーングラインドを決めるも、途中トラック(ボードの軸の部分)が外れてしまい、7.42点
3本目キャバレリアルバックサイドテールスライドを決め8.57点
4本目に、白井の真骨頂とも言える技、バックサイド180フェイキーフロントサイド5-0グラインド(スイッチフロントサイドノーズグラインド)を狙うもミス。
5本目にも同じトリックに挑むもミスしてしまい、惜しくも予選9位という結果に終わったが、白井らしい楽しく滑るスケートをオリンピックの大舞台で見せてくれた。
青木は2本のランが5点台と、得点が伸びずベストトリックに臨む。
1本目ではノーリービッグスピンバックサイドリップスライドで残念ながら着地で手をついてしまうも7.59点を獲得。
その後は自分のペースを掴むことが出来ず、ミスが続き予選17位で終わったが、日本を代表するスケーターとして、大舞台でも果敢に攻める姿を見せてくれた。
instagram @olympics より(https://www.instagram.com/p/CRvbujJLbWk/)
堀米は予選を6位で通過し決勝に進むが、ランでの滑りが思うようにいかず、決勝では頭を抱えるシーンも。
しかしベストトリックでは、トリックの引き出しの多さと共に、精神力の強さを発揮し5本中3本が9点台という最高の滑りを見せた。
以下、堀米ベストトリック[]はセクション名。
1本目[ギャップtoレール]ノーリーバックサイド270スイッチリップスライド 8.76点
2本目[ハンドレール]ミス。
3本目[ハンドレール]ノーリーバックサイド270スイッチボードスライド 9.35点
※一見1本目と同じトリックに見えるが、こちらはセクションに対して1本目と逆からアプローチする為、技が変わる。
4本目[ギャップtoレール]ノーリーバックサイド270ノーズスライド 9.50点
5本目[ハンドレール]ノーリーフロントサイド180スイッチ5-0グラインド リバート(180アウト)9.30点
instagram @worldskatesb より(https://www.instagram.com/p/CRunkfwlqE8/)
絶対王者とも言われるナイジャ・ヒューストンが決勝ではベストトリックを4本連続で外してしまうという波乱の展開に。
スケートボードはボードのコントロールが非常に繊細で、天候に大きく左右される競技でもある。
テレビ画面では抜けるような東京の夏の青空が広がっていたが、同時に国旗が風で大きくなびく様子が映し出され、スケーター達も有明に抜ける海からの風を気にしている様子だった。
無観客で行われた今大会は、特にセクションのレールを滑り降りる音や、ウィール(タイヤの部分)と地面のコンクリートが擦れる音がよく聞こえたように思えた。
堀米のラストトリック、レールを滑り降りる音と着地のウィール音が会場に響き渡った瞬間、その時点ではまだ確定では無かったものの、見ている誰もが金メダルを確信した。
この投稿をInstagramで見る
1位 堀米 雄斗–37.18
2位 ケルビン・ホフラー–36.15
3位 ジャガー・イートン–35.35
4位 ビンセント・ミルウ–34.14
5位 アンジェロ・カーロ ナルバエス–32.87
6位 アウレリアン・ジラウド–29.09
7位 ナイジャ・ヒューストン–26.10
8位 グスタボ・リベイロ–15.05
文 小嶋勝美 Twitter: @katsumikojima1
スケートボードを趣味としており、ライターとしてスケートボード関連の記事を執筆。約10年間芸人として活動後、現在は放送作家としても活動中。