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新型コロナウイルスの影響下により、外出や旅行自粛が進んでいる影響は、各所に出ています。そのような中、モバイルアプリにおいても、大きな変化があったようです。
アトリビューションプラットフォーム(広告効果トラッキングツール)を提供するAppsFlyer Japan(アップスフライヤージャパン)は、2020年3月17日に「新型コロナウイルスによるモバイルアプリの市場状況」を発表しました。
本データをもとに、モバイルアプリの状況を探ってみました。
発表されたデータは、新型コロナウィルス感染が中国で起こった当初の2020年1月1日~1月31日までの期間と、日本での感染拡大が懸念され出した2月1日〜3月2日の期間のモバイルアプリにおける「自然発生アプリインストール」と「購買行動」の比較データです。
日本、韓国・インド・インドネシアの状況が、カテゴリ別に分かります。
日本の「ゲーム」「飲食」「ショッピング」「トラベル」の4つのカテゴリ別に、インストール数、購買行動数を比べてみると、「トラベル」はインスールが-18%、予約数が-28%と、大幅に減少しており、顕著に影響を受けていることが分かりました。
一方で、新型コロナウイルス感染予防のために、政府からのイベント中止要請や自治体からの外出自粛要請、学校の休校、在宅勤務の推奨などを背景に、「ゲーム」のインストール数は市場全体として伸び、19%となりました。さらに「飲食」および「ショッピング」カテゴリにおいては、購買率が増加しており、それぞれ飲食は40%、ショッピングは28%となりました。
では、韓国ではどうでしょうか。
「ゲーム」においては、購買行動が35%と大きく増加しており、日本とは異なる現象ですが、伸びています。「飲食」「ショッピング」はインストール、購買行動共に伸びを見せました。
「旅行」はインストール-45%、購買行動-52%と、大幅にダウン。大きな影響を受けているようです。
インドとインドネシアでも、「ゲーム」購買行動が大きく伸びています。また「飲食」の購買行動は、インドで95%と、非常に高い数値。「トラベル」は日本と同様、ダウンしています。
世界的に、スマホアプリの「ゲーム」ダウンロード数が急増しているニュースも報じられています。
米調査会社のセンサー・タワーによれば、2020年2月のスマホゲームアプリのダウンロード数は前年同月比39%増の、40億件となったといいます。特にアジアは46%増の16億件となりました。
Appleのアップストアにおいては、中国における「ゲーム」ダウンロードが62%増となりました。
世界的に「ゲーム」カテゴリは伸びを見せており、日本国内でも、期間限定で無料利用を開放するゲームアプリもあり、活発化しています。
春のお出かけ日和に外出自粛はさみしいものですが、ゲームアプリ業界ではお得に利用できることもあるため、前向きに楽しめることもあるかもしれません。
●取材協力
AppsFlyer Japan(https://www.appsflyer.com)
●参照元
REUTERS「スマホゲームのダウンロードが急増、新型肺炎懸念で外出手控え」(https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-games-idJPKBN20R0R1)