@puroresu_tuusinより

貴乃花親方の角界“引退”、吉澤ひとみ芸能界“引退”が世間を賑わせる中、一人のレスラーが引退から「現役復帰」を宣言した。ご存知、大仁田厚(60)、実にこれが7回目の現役復帰となる。

前回の引退試合は6年ぶりで昨年10月31日に行ったが、それから約1年後の10月28日・プロレスリングA―TEAM・神奈川・鶴見青果市場大会で現役復帰試合に挑む予定。

このニュースはこのマガジンサミットで記事にせねばならんと思った。

理由は、昨年の現役引退を発表した時に取り上げたから。

【大仁田厚、7回目の引退宣言「本当に最後!?」デスマッチに賭けた半生をプレイバック】

http://magazinesummit.jp/entertainment/1471379170515

大仁田は、7回目の引退発表の席で、「2度とリングでファイトするつもりはない。帰ってきません」と完全引退を明言した。私も何度か彼のファイトを目の前で見たので、感謝の意を込めてレスラー人生をプレイバックしたわけだ。けど、1年足らずで戻ってくるとは思わなかった(笑)。

ネットでは、「やっぱり戻ってきた」「1年って早すぎ」「引退詐欺」といった辛辣な言葉が踊ったが、バッシングと言うより呆れ、笑い、イジリも入っているように思う。

ボランティアレスラーとして

しかし、今回の復帰の経緯を聞くと、大仁田の男気を感じさせる部分もある。

今年7月、岡山県を襲った豪雨で被災した少年からプロレスリングA―TEAMの事務所に「鶴見で大仁田選手の試合が見たいです」と手紙が届いたそうだ。

それを受け、関係者が佐賀県神埼市に住む大仁田の元を訪れ「世間の批判はすべて復帰を懇願した私達に責任がある。鶴見にコスチュームを用意して下さい」と、復帰を直談判した。

大仁田は、その返答を保留していたが決意を固めて復帰に踏み切り、記者会見を開いた。

そこで、こう言った。

「復帰に条件があります。側面からプロレス界を応援したいという心意気だけはあります。ただ、あくまでプロレスラーと名乗ることは二度とないと思います。日本人初のボランティアレスラーとしてリングに復帰したい」

つまり、ボランティアレスラーとプロレスラーの違いを「ギャラをもらわないこと」として、今後はノーギャラでリングに上がることも宣言した。

大仁田の真意は知ることが出来ないが、年齢もすでに還暦を迎え、往年のファンが期待するデスマッチで戦うこともかなりリスクを伴う。魂を込めた全力ファイトを見せるだろうが、興行のプロモーション的役割も担うかもしれない。それで、要望があればボランティアでプロレス興行に力を貸すという手段を取るのだろう・・・と思う。

記者会見場には、盟友ケンドー・カシンが乱入し、「パートナーが必要じゃないですか」と復帰戦の参戦に名乗りを上げ大仁田も快諾・・・このあたりはプロレス興行の演出と言えそうだが。

試合は6人タッグマッチで、大仁田、カシン、HASEGAWA対キム・ドク(70歳現役)、橋本友彦、雷電組と発表。気になる試合形式は後日発表となるが、もしやノーロープ・有刺鉄線系のデスマッチをやるのか!? プロレスファンの間ではざわざわしている。

7回目の現役復帰に関して、大仁田は

「批判もたくさんあると思いますけど、批判も応援だと思って頑張っていきたい」とコメント。

世界初とされるボランティアレスラーは、これからどんなファイトを見せるのか楽しみだ。

週刊プロレス 2017年11/22・29合併号
Fujisan.co.jpより
情報提供元: マガジンサミット
記事名:「 【大仁田厚】引退から7回目の現役復帰(やっぱり)ノーギャラボランティアレスラーを宣言