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テレワークの日があると、どうしても前日の夜は夜更かししてしまいがち。寝る前にスマホで動画視聴やゲームなどが止まらなくなることもあるのでは? でも、それは睡眠の質が落ちるのに加えて、生活リズムの乱れによる不調やストレスにもつながります。
そこで今回は、調査結果とともに産業医からの寝る前スマホやゲームの対策とアドバイスをいただきました!
第一三共ヘルスケアが今年2月に実施した「健康とセルフケアの実態調査」では、働く人の約8割が、睡眠の質を改善したいと回答しました。
睡眠の質に不満ありと回答した58.5%の人にその理由を聞くと、「就寝前にスマホやゲームなどに集中してしまうから」(29.1%)、「仕事が忙しく睡眠時間が確保できないから」(24.4%)、「健康状態に問題があるから」(22.2%)、「コロナ禍でストレスが増えたから」(21.0%)などが上位となりました。
特に多くの人が、「就寝前にスマホやゲームなどに集中してしまう」ことを理由に睡眠の質を下げてしまっているようです。
どうしてもやめられない、寝る前のスマホやゲーム。どうすればいいでしょうか? 同調査にコメントを寄せていた第一三共グループ産業医の鄭 理香(チョン・リヒャン)先生に聞いてみました。
「『スマホやゲームに夢中になる』ということ自体が、実はとても大切なセルフケアであって、新型コロナ流行当初、ステイホームが推奨され、世界的にゲームやスマホ、動画など、おうち時間の充実させるため、スマホやゲームが解禁になったお子様もたくさんいらっしゃいますね。好きなことをする時間はとても大切なので、私もおすすめします。
好きなことに没頭して楽しい睡眠不足なら、多少は若さで乗り越えられるところはあると思いますが…翌日起きられない、仕事中寝てしまう、日中ぼっとしているなど、生活に支障をきたす程度まできている時は危険信号です。
最近のスマホなどには、就寝時間のアラートを鳴らしたり、アプリの使用時間を設定して限度を超えるとアプリを止める機能なども備わっています。それらの機能を積極的に活用するなどして対策を行い、それでもやめられない場合には、依存症予備群のサインです! 自分でコントロールできる範囲を超えているようでしたら、産業医や専門医まで相談しましょう」
スマホやゲームをやること自体は制限せず、自分の健康を損ねないように楽しめればいいですね。
もし睡眠時間が後ろ倒しになっているなど、生活リズムが乱れているなら、鄭先生によるとこんな対策をするのがいいそうです。
「テレワークの前日は、通勤時間を考慮しなくていいので、つい夜更かししが ちですが、毎朝決まった時間に起きて、日光を浴び、朝食を食べることを心掛けましょう。産業医として『生活が不規則になって眠れない』という相談が増えていますが、何時間寝たかといった睡眠時間を気にするよりも、毎朝同じ時間に目覚めることを意識するようアドバイスしています。出社でも在宅でも『朝同じ時間に起きる』ことで生活リズムが整います」
早速、明日の朝から実践してみてはいかがでしょうか。生活リズムが整えば健康で快適な生活が送れるので、スマホやゲームもより楽しくなるはずです。
【取材協力】
鄭 理香(チョン・リヒャン)先生
第一三共グループ産業医
産業医 精神保健指定医 日本精神神経学会専門医 日本児童青年精神医学会認定医 株式会社Ds’sメンタルヘルス・ラボ 代表取締役社長
東京女子医科大学病院、都立梅ヶ丘病院、都立松沢病院などを経て、東京大学 職場のメンタルヘルス専門コースTOMHを修了し、現職。臨床診療を行うとともに、産業医・顧問医・研修講師として、さまざまな職場(企業や教育機関)のメンタルヘルス対策に従事。
【調査出典】
第一三共ヘルスケア「健康とセルフケアの実態調査2022」(https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/newsletter/info_npr_2203_00826.html)