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イタリアに存在しない新潟名物『イタリアン』があると知ったのはかなり以前なのですが、ずっと新潟に行けず、食べれずにいたので、パスタ好きとして激しく気になっていました。イタリアにないのに名称が『イタリアン』……。
パスタが大好きすぎて、評論家でもレビュアーでも専門家でもないのに、パスタを食べる旅ばかりしていました。いまも「食べる専門」の一般消費者なのですが、あまりにもパスタを求めすぎて、イタリアではレストランでパスタとピザのダブルオーダーは当然で、ローマの個人宅で手作りパスタを食べるほどパスタ好きです。
パスタが好きすぎてイタリア中を巡りましたが、イタリアンという名称のパスタに出会ったことがなく、まさに、新潟だけの新潟による新潟のためのパスタなのだなと確信。
その後、ついに新潟に『イタリアン』を食べに行く機会を得て、ついにイタリアでも見つけられなかった『イタリアン』を食べることができました。今回『イタリアン』を食べたのは、地域住民がイチオシしてくれた『みかづき』(新潟県新潟市中央区万代1-6-1 バスセンタービル2F)のもの。
付近にはカレーの有名店『万代そば』があるため、カレーを食べたい衝動に駆られましたが我慢。『みかづき』に到着すると、メニューには『イタリアン』だけでなく『カレーイタリアン』や『ボロニア風イタリアン』などもあり混乱しました。新潟+インド+イタリア!?
オーダーしたのはドリンクとポテトとセットになった『イタリアン』。そうか、新潟では、『イタリアン』とポテトとドリンクのセットが一般的なのか……。ファストフード感覚なのか……。などと勝手に妄想。目の前にやってきた『イタリアン』は、褐色の極太麺にたっぷりとトマトソースが盛られていました。お肉が含まれているので、ミートソースともいえるでしょう。
イタリアというより、日本の焼うどんや、焼きそばに近い印象。さっそく食べて「この味は焼きそばでは!?」と思ったのですが、すぐにその感想は打ち消されました。
太麺はソーステイストで香ばしく焼きそば的なのですが、そこにトマトソースが盛られているため、焼きそばとも違うテイストに。いやでもこれ、実に、うまい。味覚に染み入る、一度食べ出したら止まらない魅力がそこにあります。ソースとトマトソースの酸味がお互いの共通点。そのおかげか、味でケンカしません。なかなかの相性の良さ。
あくまで個人的な感想ですが、麺のソーステイスト、そして大量のトマトソース、そのダブルソースによってイタリアンとしてのオリジナリティあるおいしさを生み出しているのではないでしょうか。これは新潟に住んでいたら週1~2回は食べたいかもしれない。
確かに、新潟にはイタリアには存在しない『イタリアン』がありました。どんなにも探してもイタリアには存在しないわけで、そう考えるとカオスさやシュールさを感じますが、これからも新潟に行く機会があれば新潟名物『イタリアン』を食べたいと思います。今回は夏に行ったのですが、真冬に食べるアツアツの『イタリアン』もおいしいはず。また行きたい。
店名:みかづき 万代店
住所: 新潟県新潟市中央区万代1-6-1 バスセンタービル2F
(執筆者: クドウ@食べ歩き)