全世界待望のトム・ホランド主演『スパイダーマン』シリーズ最新作、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』が、いよいよ2022年1月7日(金)本日より全国の映画館にて公開となりました!

MCU作品のファンであり、特にスパイダーマンの大ファンである、4人組グループ「フィロソフィーのダンス」の十束おとはさん。昨年、いち早く試写で映画を観ていただき、感想を伺いました。「私は、普段映画を観る際にはあまりネタバレを気にせず、内容を知ってもなおノリノリで観にいけるタイプなのですが……今作に限っては何も知らずに鑑賞することをオススメします!」というおとはさん。このレビューもネタバレ無しですので、ご安心くださいませ。

◆『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』をご覧になった率直な感想

鑑賞してから少し時間が経っている今も胸がいっぱいで、この文を書いているだけで泣いてしまいそうです。
スパイダーマンを好きで良かった。

私にとって、スパイダーマンは他のヒーロー達とは少し違った存在です。
常にピーター・パーカーという人間に共感しながら一緒に成長してきたので、憧れの存在でありつつ、共感できる「親愛なる隣人」でした。

今回はそんな彼が大人になっていく過程の大事なストーリー。
どのスパイダーマンシリーズでも「人は自分の意志で道を選択できる」というニュアンスの言葉が出てきます。
今までのピーター・パーカーがそうしてきたように、トム・ホランド演じるピーター・パーカーも遂に大きな選択をする時がやってきました。ぜひ、皆さん自身の目で確かめてください。

作中には「過去があるから今があるんだ」というような【スパイダーマンシリーズへの大きな愛】を感じるシーンがたくさん出てきました。
製作陣や演者の皆さんの情熱がドドッと伝わってきて、何度も涙が溢れてしまいました。ベストを尽くしてくれてありがとう、と伝えたくなる作品です。

幼い頃からスパイダーマンが大好きだった私が年齢を重ね、人生における幾つもの選択を経て大人になった今この瞬間に、この作品を映画館で観られることを幸せに思います。
ここ数年で観た映画の中で一番胸に響きました。

◆『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の予告編や事前情報からどの様な映画になると予想していましたか?

前作のラストシーンが衝撃的だったので、重めなストーリーを予想していました。
そこから少し経ち、ドクターストレンジが出ることが発表されてからは、マルチバースが話の軸になるだろうなと思っていました。
さらに予告編が発表され、過去のヴィラン達が出てきたことで、やはり私の予想は正しかったと確信に変わったのですが……

本編では怒涛の展開がひたすら続き、「あぁ、お正月と夏休みとクリスマスが一気に来るとこんな気持ちなのかな」と上映中に思ってしまいました。私たちファンの想像を軽々超えて、あっと驚かせてくれる製作陣に感謝しています。

◆『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』で印象に残っている展開。

全体を通して、ピーターの成長した姿が描かれているのが印象的でした。

振り返ると、本シリーズの1作目である『スパイダーマン:ホームカミング』の彼は、溢れるやる気とは裏腹に空回りが多く、立ち回りもまだまだ子どものようで、可愛らしい印象でした。それから、たくさんの敵と戦って、信頼できる仲間との絆を深めて、失って……
前作であり2作目の『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』のラストでは窮地に立たされていました。

3作目となる今作では、冒頭こそ少しだけ子どもらしさを見せた彼ですが、以降はスパイダーマンとして覚醒していくシーンが多く描かれていました。また、今作では心を動かされるシーンが散りばめられているのですが、中でも特に「成長したピーターが自分の意志で進むべき道を選択する」姿には涙が止まりませんでした。

さらに、お馴染みネッドとMJの2人との絆の深さも必見です。
過去2シリーズ(サム・ライミ版およびマーク・ウェブ版)におけるピーターは、常に孤独と隣り合わせというイメージがありました。
しかし本シリーズ(ジョン・ワッツ版)では、親友であるネッドと、恋人であるMJが、どちらも「ピーターとスパイダーマンは同一人物である」ことを理解し、素晴らしいチームワークで彼を助けています。今作でも、スマートフォンを用いた通話で助言を送ったり、優しい言葉で励ましたりと、ほっこりするシーンがたくさん描かれています。

遡ると、1シリーズ目であるサム・ライミ版『スパイダーマン』公開当時はまだスマートフォンが普及しておらず、ピーターは古びたアパートの固定電話でMJとやり取りしていましたね。3シリーズ目の最新作である今作では、スマートフォンをきっかけに物語が進んでいくので、なんだか感慨深いものがありました。

そしてなんといっても、予告編をご覧になった方はご存知かと思いますが、過去シリーズにて出演したヴィラン達が再び大暴れします。
時の流れと共に進化したアクションを、ぜひぜひ劇場にてご覧いただきたいです。詳しく書いてしまうとネタバレになってしまうので、ここでは触れないでおきます(笑)。

◆おとはさんと『スパイダーマン』シリーズの出会い。初めて観た時はどんな印象をうけましたか?

母の勧めを受けて、2人で一緒に1シリーズ目1作目の『スパイダーマン』を観ました。
私は幼い頃からヲタクで内気な性格だったので、すぐにピーターに共感して大好きになりました。
それまでアメコミヒーローに対するイメージは「逞しくて強い」だったのですが、スパイダーマンを通して様々なヒーローがいることを知りました。そこから興味が湧いて、後にMCU作品全般にハマることになります。

冒頭でも述べたのですが、私にとってのピーター・パーカーは、憧れのヒーローであり、共感できる「親愛なる隣人」でもありました。
当時から約20年経った今も、その気持ちは変わりません。
NYの街をスイングで飛び回るシーンに感動したり、逆さ吊りから口元のマスクを上げてMJとキスをするシーンにドキドキしたりと、たくさんの想い出をくれました。

◆『スパイダーマンシリーズ』で一番好きなキャラクターは?

とても悩む質問ですが…。
強いて言うのであれば、サム・ライミ版に出てくるピーターの親友「ハリー」が好きです。
他人が羨むものを全て持っているように見えるのに、繊細で陰があって運命に翻弄されてしまう姿が切なくて推せます……。報われないけど応援したくなってしまう、そんなキャラクターです。

◆サム・ライミ版、マーク・ウェブ版、ジョン・ワッツ版のそれぞれ好きなところを教えてください!

▼サム・ライミ版
3シリーズの中で、最もシリアスな展開が多く、受け取り方を考えさせられるところが好きです。初代ということもあり、特殊な力を授かったが故の苦悩や成長していく姿が丁寧に描かれているので、スパイダーマン初心者の方にもおすすめです。

サム・ライミ監督は「人間の気持ちの描き方」がとても繊細で素晴らしく、、不器用で真面目なピーターと、その周りのキャラクター達が織り成す人間ドラマにも注目です。

シリーズ2作目『スパイダーマン2』における電車での戦闘では、そこに居合わせた乗客達にマスクの下の素顔を見られてしまうのですが、その一連のやりとりが本当に好きで何回も見てしまいます。
人間の良心が感じられる素敵なシーンです。

▼マーク・ウェブ版
ヲタク感が少ない活発なピーターで、シリアスな戦闘中でもクスッと笑わせてくれる「スパイダーマンらしさ」が存分に描かれているところが好きです。

また、高校生活における青春感が味わえるシーンが多く、3シリーズの中で最も恋愛要素を含んでいると思います。本シリーズのMJは才色兼備のお嬢様として描かれており、とても憧れます……。

さらに、映像美とアクションの見応えにも注目です。中でも、人間発電機こと電気を操るヴィラン「エレクトロ」との戦闘シーンがオススメなので、ぜひご覧いただきたいです。

▼ジョン・ワッツ版
ピーター・パーカーの「等身大の高校生」感がとても好きです。コメディシーンも多くあり、老若男女から幅広く好かれる王道アメコミ作品となっています。

前2シリーズではピーターと親友との間にいざこざがありましたが、本シリーズの親友であるネッドはひたすら良い人なので安心して観ていられます……。
また、恋人であるMJも、芯が強くさっぱりとした女性として描かれており恋愛要素は控えめです。そのため、ピーター、ネッド、そしてMJのスリーマンセルのチームワークを応援したくなります。

そして、本シリーズは「マーベル・シネマティック・ユニバース」に属しているため、「アベンジャーズ」の他ヒーローとの絆が観られるのもポイント。ベンおじさんが登場しない代わりに、『アイアンマン』ことトニー・スタークや、スタークのサポーターであるハッピーが家族のような役割を担っており、前2シリーズとはまた違った楽しさがあります。

◆『スパイダーマン』シリーズをご覧になっていない方は、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を観る前にどんな予習をしておいたほうが良いと思いますか?

もちろん全てを予習してからの方が楽しめますので、お時間がある方は3シリーズ全作を鑑賞した上で映画館に足を運んでいただきたいです。
ただ、お忙しい方も多くいらっしゃるかと思いますので、本シリーズ(ジョン・ワッツ監督)の2作品(『スパイダーマン:ホームカミング』および『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』)をご覧いただくだけでも、十分楽しめます。
そして……ピーターの心に刻まれたトニー・スタークとの関係性を知るべく、他シリーズではありますが3作品(『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『アベンジャーズ/エンドゲーム』)も可能であればご覧いただきたいです。

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『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』
・原題:Spider-Man: No Way Home
・日本公開表記:2022年1月7日(金)全国の映画館にて公開
・監督:ジョン・ワッツ
・出演:トム・ホランド、ゼンデイヤ、ベネディクト・カンバーバッチ、ジョン・ファヴロー、ジェイコブ・バタロン、マリサ・トメイ、アルフレッド・モリーナ
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情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』十束おとはの熱烈レビュー!(ネタバレなし)「人生における幾つもの選択を経て大人になった今、この映画を観られた幸せ」