- 週間ランキング
どうも特殊犯罪アナリスト&裏社会ライターの丸野裕行です。
一向に収束しない新型コロナウイルス感染症ですが、このコロナの渦中、自宅に引きこもりストレスもMAX。最近では通販などで意外にすぐに手に入る薬物を使う人々も急増しています。
薬物ビジネスに手を染めるアウトローといえば、やはりヤクザが一般的なわけですが、最近では不良外国人が加担している場合が多いと耳にしました。
取材を行ったのは、イラン人グループと手を組む暴力団組員から紹介を受けた「覚せい剤密造工場」で働く高齢者。彼は片田舎の近隣に住人のいないワンルームマンションで薬物精製を行っているといいます。
今回は、年金受給者の高齢者である坂上博務氏(仮名、78歳)に麻薬精製についてのお話を聞きました。
※写真はすべてイメージです
丸野(以下、丸)「密造工場で働きはじめたキッカケを教えてください」
坂上氏「そうですね。地元の零細企業で事務の仕事をしていたんですが、定年を迎えて、やはり生活費が足りなくてですね。年金を担保に融資を受けたんですが、法外な利息に首が回らなくなりまして……」
丸「年金での融資、というのは?」
坂上氏「年金手帳と銀行の届印、通帳を渡して、融資を受けます。もちろん違法なんですが、背に腹は代えられません」
丸「それで、この仕事を持ち掛けられたということですか?」
坂上氏「人手が足りないということで、半ば強制ですね。もちろん、給料はもらってます。いけないこととはわかっていても、私たち高齢者は働き口がないので助かっています」
丸「一緒に働いている人間も年金融資を受けた人々ですか?」
坂上氏「いえ。中国人が多いですね。蛇頭が密入国させた中国人たちもいます。日本語は通じないので、不自由そうにしていますよ」
丸「そんなに簡単に作れるものなんですか?」
<※写真はイメージです>
坂上氏「聞いた話では、海外で密造されてから日本に運ばれるそうなんですが、日本国内で作るとリスクが少ないということです。密輸は大変らしくて」
丸「暴力団は、どのようにかかわっているんですか?」
坂上氏「イラン人と中国人が密造して、商品をヤクザが買い取って捌(さば)くそうです。イラン人や中国人には販路がないようで、そこで流通ルートができている暴力団が力を発揮するという感じですね」
丸「手を組んでいると……」
坂上氏「昔は麻薬を路上で売っているイラン人を(ヤクザが)狩ったりしていたそうですが、お互いに手を結んだ方が効率的だ、ということのようです」
丸「坂上さんは現場で何をしているんですか?」
坂上氏「私は新人の指導と製造ですね。理論的に簡単なですよ、精製方法は。日本の認可が一部が下りていない並行輸入品の血管の収縮作用がある塩酸プソイドエフェドリンというα交感神経刺激薬が配合された鎮痛薬が必要になります」
丸「その薬をどう精製するんですか?」
坂上氏「この高純度の薬品は、外国人じゃないと恐らく手に入りません」
丸「なるほど、で外国人だと意外に容易に手に入るわけですか……」
坂上氏「日本では一部のアレルギー性鼻炎の治療薬に入っています。ネットで調べてもらってもわかりますが、プソイドエフェドリンというのは覚醒剤の原料です。プソイドエフェドリンは、アメリカでの覚醒剤合成として原料にしていますし、それ自体に覚醒作用があります」
丸「本当ですか、市販薬でしょ? 驚きますね」
坂上氏「アメリカ国内では処方箋がいらないこともあって、この薬品の乱用問題があるんです。ですから、別の薬品であるフェニレフリンに転換する動きもあります」
丸「場所はどこで密造しているんですか?」
坂上氏「ワンルームですね。以前は廃工場や奥深い山中、民家で精製していたらしいんですけど「できるだけミニマムな場所でやった方がいい」と、誰も借りていないマンションで精製しています。それを分離させるんですが、手順がなかなか意外と難しい。それに臭いんですよ」
丸「臭い?」
坂上氏「夏場なんかひどかったですね、何ともいえない臭いです。酢酸というのか、とにかく酸っぱい匂いがしますし、目が痛くなるんですよ。ゴーグルと防塵マスクは絶対に必要ですね。それに換気もしないと服に臭いがついてしまうので、現場に入ったら必ず着替えるようにしています。そんな作業です」
丸「近隣に住宅が合ったら異臭騒ぎになるということですか……」
坂上氏「以前は近所の主婦たちと脱法ドラッグなんかも製造していたんです。覚せい剤というより、安全な脱法ドラッグといった方が、若者受けがいいので……。あとは、配送部でメルカリなんかに出店しています。いやぁ恐ろしい時代ですよ」
坂上氏は、精製する際に使用する器具類は「どこでも手に入る」と言います。
暴力団と手を組む不良外国人たち。彼らは覚せい剤だけでなく、大麻栽培などにも加担しているそう。この事態を食い止めるには、興味本位で買わない、使用しないという一人ひとりの絶対的なモラルが必要です。
(C)写真AC
(執筆者: 丸野裕行)
―― 面白い未来、探求メディア 『ガジェット通信(GetNews)』