新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行により、脚光を浴びるようになった妖怪アマビエ。伝承によると、江戸後期の肥後国(熊本県)に海中より現れて、「当年より6ヶ年の間は諸国で豊作が続くが疫病も流行する。私の姿を描き写した絵を人々に早々に見せよ」と予言を告げて海に帰ったといいます。ですが、今や拡大解釈されて「疫病退散」をしてくれる存在と捉えられている節もあります。


そんな中、イラストレーターの天地翔さん(@amatsuchiya)がTwitterに「思ってたんとちゃうかったアマビエのまんが」を発表。自身の人気に困惑するアマビエを描かれています。





「なぜ」とつぶやくトレンチコートに帽子、マスクで変装したアマビエ。陸上で空前のアマビエブームが起き、「時代がワタシに追いついた!」と喜び勇んで数百年ぶりに陸上にきたのですが……。



ポスターの「疫病退散!!」の文字を見て、「言ってない!!そこまでやるとは言ってない!!」と叫ぶアマビエ。「私の写し絵を見れば予言を忘れないで普段の生活に気を付けるだろうって、ただのアドバイス!!」といい、「ムリっ!疫病を退散とかかムリムリムリ!!ムリムリムリ!!」と慌てます。



そうこうしているうちに、「あれ?もしかしてアマビエ?」と気づかれてしまい、人が集まってきてしまいます。「ひ、妖怪違いです!!」と密になった人々から脱兎のように逃げ出すアマビエ。鱗が見えてしまっていますね……。



海辺まで走って疲労困憊のアマビエ。「…なんか思っていたのとは違ったけど」といいつつ、「似たような効果はあったわけだし、結果オーライか」と変装を解きます。「とはいえ流石にこの騒ぎ、しばらくは地上に上がれないな。また数百年海に籠ろっと」と海に帰って行きました。


「爆笑した」「妖怪もステイホーム」という反応のほか、「きっと仕事はしていったと思う」「民俗学的にも面白かったし、やっぱり大活躍だった」と好意的にアマビエのことを捉える声も多かったこのマンガ。天地さんは「いま人気のあるモチーフですが、予想以上に見て頂かれて驚いています。“面白い”“笑った”といった感想を頂けて率直に嬉しいです」といい、現在のアマビエ人気について、「人の生活の中で生まれてきた妖怪がこの科学の時代に新しく生まれ変わっていく事が大変興味深いです。アマビエを描いたり見たり商品を売って収入を得たりといったようにみんな楽しんでいて、こういう明るい雰囲気にするのがアマビエの能力かもしれませんね」とコメントしてくれました。


なお、天地さんは「コロナの影響で仕事や展示会のキャンセル・延期が多く、仕事が大幅に減っているので。ぜひ仕事のご依頼・ご相談ください!」とのこと。マンガ冒頭のマスク姿のアマビエの横顔が「好き」という声も複数上がっていましたが、この変装アマビエのキャラ化というのも面白そうです。


※画像はTwitterより

https://twitter.com/amatsuchiya/status/1260193622093213696 [リンク]


―― やわらかニュースサイト 『ガジェット通信(GetNews)』
情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 「疫病退散!!」とされて慌てるアマビエのマンガが微笑ましい 「妖怪もステイホーム」「きっと仕事はしていったと思う」