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創業120周年を迎えた吉野家が史上初となる限定メニューを発表しました。
その名も「特撰 すきやき重」。この特撰 すきやき重は牛肉のサーロインの部位を使用した、これまでにない最高級牛肉商品です。
今回のすきやき重は完成までに1年以上を費やした力作。実は吉野家はこれまでにも“高級メニュー”として国産和牛の肩ロースを使った「牛重」を発表したことがあります。しかし「牛重」は永田町国会議事堂内と羽田空港ターミナル店の2店舗のみ。
120周年の感謝を込めた記念メニューは、多くの店舗で多くの人が食べられるよう、食材調達とオペレーションに尽力したそう。その結果、サーロインを用いた煮るタイプのすきやきメニューとなったそうです。
肉の柔らかさや味わい、食べ応えを考慮し0.1mm単位で試作を繰り返した結果、スライス厚は1.8mmに落ち着いたとのこと。肉の量は120g。牛丼は肉と玉ねぎですが、今回のすきやき重は肉だけで120gあるため、ボリューム感も高いです。
出来上がったすきやき重はみそ汁、玉子、お漬物がセット。今回は贅沢に卵黄を乗せていただきます。
サーロインは肉の旨味が強いため、今回のメニューではタレの配合から見直したという吉野家。牛肉のしっかりとした風味と旨味のエキスが香ばしいタレとしっかりと絡み合います。ときおり混じる、くどくない脂も赤身とのコントラストを引き立てます。
こだわったという1.8mm厚はなるほどという食感。肉を噛み旨味を楽しみつつも煮た肉の柔らかさを保つ、絶妙な厚み。濃い目の卵黄とタレとの絡み方まで計算されたかのようなバランスで口の中がとにかく楽しい。
食べやすさと口の中に肉が留まる事の満足感が1.8mmなのか、と知りました。
そして肉とタレが美味いと、とにかく米の美味さが身にしみます。この肉とタレは、お米のためにあったのか? と思うほどの関係値。「早くかきこんではもったいない」と思う気持ちに反して手が動きます。
お漬物に手を伸ばして自分を取り戻します。みそ汁で満たされた時間を振り返りつつ、タレのしみたお米と肉がまだ残っている事を確認して安堵します。このお漬物とみそ汁はそのためにあったのですね。
「肉、タレ、米、玉子、スバラシイ」―― カタコトでそんな風に思いながら箸を置きました。
(そして、さじが付いてたにも関わらず使わなかったことに、後から気づきました)
特撰 すきやき重は、2019年8月14日(水)から全国で販売開始、売切れ次第終了となります。1か月程度での販売終了を見越しての50万食を用意しているそうですが、人気の場合は3週間程度で終わる可能性もありそう。
価格は税込み860円。普段のメニューよりはお高めですが、試食は大満足。「120周年記念に美味しいものを召し上がっていただきたい」という吉野家の心意気が感じられる内容でした。
猛暑を乗り切るスタミナ源、あるいはちょっと良いことがあったハレの日や、頑張った日のご褒美としていかがでしょうか。
気になる方はお早めにどうぞ。