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山口県岩国市の旭酒造が発売している日本酒『獺祭』。詩や文をつくる時多くの参考資料等を広げちらすこと意味し、正岡子規が自らを獺祭書屋主人と号したことからも「変革と革新の中からより優れた酒を創り出そう」という意味が込められているといいます。
多くの日本酒好きに愛されている『獺祭』ですが、近年転売業者を介して定価よりも高く販売されているケースが多かったこともあり、朝日酒造が読売新聞に「お願いです。高く買わないでください。」という広告を出したことが話題になりました。
人気の日本酒 #獺祭。「高く買わないでください。」というメッセージ広告が、今日の #読売新聞 に。正規販売店の一覧が掲載されています。#旭酒造#純米大吟醸#新聞広告pic.twitter.com/ygVESEKf5Z
—読売新聞社広告局 (@yomiojo) 2017年12月9日
この広告を出したことについて旭酒造に電話取材したところ、「私どもは飲むお客さんに幸せになってほしいと願って酒造りをしています。しかし、スーパーやディスカウントストアで買うお客さんに高いお金を出してほしいとは思いません。流通業者を介しているとどうしても高くなってしまい、品質も悪くなってしまうので、お客さんのお役に立つことができない、幸せになってもらえない、という思いがあって新聞広告を出しました」と話します。
ここ10年で毎30%増の生産体制を整えているという『獺祭』。それでも、ディスカウントストアなどが流通業者を介した仕入れを行っていることは「3~4年前から把握していました」といい、「供給が追いついていない状況が、転売業者が入る余地があったと思います」と語ります。
新聞広告の影響もあり、一部のストアでは定価で販売するようになっていることも『Twitter』などで報告が上がっています。
イオンが心入れ替えたのか諦めたのか知らんけど獺祭定価売りになっとる! pic.twitter.com/PF9IWfoi2b
—葵堂 (@aoidou) 2017年12月24日
「ネットを見ないようなお客さん、特に高年齢の人には新聞広告を出すことによって私たちの思いを知ってもらえる機会になったのではと思います」という担当者。「本当は広告にお金を使うのではなく、品質の向上や供給体制に使いたい」という一方で、「転売業者と戦うという気持ちはありません。生産体制を整えて出荷量を増やすこと、品質を上げることにより、お客さんが誰でも簡単に手に入る状況にしていきたいです」と話します。
正規販売店では、『獺祭』の品質管理についても「お願いをしています」という旭酒造。公式サイトでは『獺祭』が飲めるお店・買えるお店を調べることができるようになっているので、入手する際の参考することがおすすめです。
獺祭の蔵元 旭酒造株式会社
https://www.asahishuzo.ne.jp/ [リンク]