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引きこもり同然の坂本竜太が送りこまれた南海の無人島で、没頭していたオンラインゲームそっくりのリアルな殺し合いを強いられる……という手に汗を握るストーリーで、累計部数320万部を突破するヒットとなった井上淳哉先生のマンガ『BTOOOM!』(BUNCH COMICS)。2012年にはテレビアニメ化され、現在MXテレビで再放送もされていますが、2017年2月28日にはスマートフォンゲーム『BTOOOM!オンライン』として正式リリース。原作そのままの爆弾“BIM”を駆使したバトルを楽しむことができます。
ここではリリースに先駆けて2017年2月27日に開かれた発表会の模様と、ゲームの魅力、そして井上先生とアニメに引き続き鷹嘴役を演じる高橋名人のインタビューをお届けします。
発表会で登壇したアソビモの林雅人『BTOOOM!オンライン』プロデューサー。マンガの世界を再構築し、“ステルスボンバーアクション”(SBA)という新しいジャンルをうたうゲームとしてリリースしたと強調します。
ゲームでは、「公式戦」「非公式戦」「練習」を選ぶことができます。「公式戦」は対戦相手をランダムでマッチングし、最大6~8人で楽しめるモード。「非公式戦」は友だち同士でクローズな部屋を作り対戦可能。「練習」でキャラクター操作や設定を試すことで、「公式戦」「非公式戦」に活かしたいところです。
公式戦のルールは、原作同様に「チップを集めること」。制限時間内に規定の枚数のチップを集め、終了時に多く持っているユーザーが勝利になります。攻撃手段は、5種類(正式開始時)の“BIM”を使い相手を攻撃。戦いを有利に進めていきます。
チップを集めるには、相手を倒すだけでなく、「Cデータから生成する」「金の物資を回収する」ことで可能。このため、対戦相手から逃げ回ってCデータを集めさえすれば、戦わずとも1位になれるというのが最大の特徴です。
公式戦で上位になると“ケース”を入手でき、仮想通貨“B玉”やゲーム内通貨“ティラノキャッシュ”、スキルユニットをゲットできます。ただ、“ケース”を開くためにはランクによって必要な時間が変わるので注意。
入手したスキルユニットは、セッティング画面で使用できるようになります。スキルが有効になるためには“電源”に上手くつなげる必要があり、パズル的な要素があるのも特徴に挙げられます。
キャラクターデザインは、性別・顔・髪型・髪色・肌色・体型などを細かく設定可能。とりわけ体型は身体・頭・腹・胸の大きさから、腕や脚の太さも調整できます。また、キャラクターボイスも選択可能です。
正式版から楽しめるマップ「市街地」は、視界は開けていますが、車や建物、公園などに身を隠す場所も。建物の上に登って、相手を狙い撃ちするという戦術を練ることが勝利への近道になりそう。
同じく新たに実装されるマップ「監獄」は、視界が悪く高低差がないのが特徴ですが、“BIM”で壊せる壁などがあり、敢えて壊さずに残しておいたり、頭の使い甲斐があります。
また、原作の坂本竜太とヒミコのアバターも正式リリースから登場。マンガ・アニメのファンとしては嬉しいところ。
さらに、坂本やヒミコの緑地戦闘バージョンや、織田信隆や木下秀美のロングコートなど、井上先生描き下ろしの新たなアバターも登場予定となっています。
キャラクターボイスは、アニメ版に引き続き坂本は本郷奏多さん、ヒミコは三森すずこさん、鷹嘴は高橋名人が演じます。
ユーザーが自キャラに選べるキャラボイスは、逢坂良太さん、照井春佳さん、子安武人さん、徳井青空さん、杉田智和さんと豪華!
また、ゲームサウンドはノイジークロークの蛭子一郎さんがメイン担当として起用されています。
今後のアップデートで登場予定となっているのが、プレイヤーをサポートする“オペレーター”。こちらも見た目をカスタマイズ可能で、バトル中にボイスナビでプレイヤーをサポートするほか、支給品を豪華にするため“スポンサー”探しをしてくれるとのこと。今後も機能は拡充予定となっているので、よりプレイしやすい環境になっていくことが期待されます。
発表会では、ゲストとして井上先生をはじめ、高橋名人、コスプレイヤーの五木あきらさんが登場。
井上先生はゲーム化するにあたり、「原作にこだわらず、とにかく面白くなるように作ってください」と開発側に伝えたそうですが、紆余曲折があって結果的に原作とほぼ同様のシステムになったといいます。
一方、高橋名人は声をあてた鷹嘴について、「人を殺すことがゲームとしか思っていない冷酷なヤツ。自分と180度違うキャラクターなので演じることができた」と話しました。
ヒミコのコスプレでキメた五木さん。『BTOOOM!』について「キャラクターの人間関係や心情がリアルで面白かった。続きが気になります」と話し、「ヒミコの本編に出てくる動きやすそうな服のバージョンのコスプレもしてみたいですね」と意欲的でした。
また、「爆弾」つながりで野性爆弾のくっきーさんとロッシーさんもやって来て、お絵かきコントを披露。高橋名人の似顔絵は、なぜか胸が大きくサイコロが付いていて、会場の笑いを誘っていました。
トークセッション中には、ヒミコ役の三森さんのビデオメッセージも。
「『BTOOOM!』の世界がスマホで簡単に遊べるようになるということで、とても楽しみにしています。またヒミコちゃんを演じることができてとてもうれしいです。『BTOOOM!』とても奥深い作品。ゲームも操作がプレイしやすくて私でも十分楽しめたので、気軽にワイワイ楽しんでほしいです」と話し、ヒミコのアバターが使えるようになることをアピールしました。
トークセッションの後は、ゲスト5人で実際に「市街地」「監獄」をプレイ。実際に物資を取りに行くところを狙われたり、チップを集めながら戦うのはかなり頭を使いそう。2戦ともくっきーさんが一位となり、意外な(?)順応性の高さを見せていました。
さらに、サプライズ発表として、『BTOOOM!オンライン』がアプリ国内ランキング5位に入った場合、アニメ第二期の制作をするとの公約を明らかにされました。林プロデューサーからは「アソビモ一社のスポンサーでもやる」と力強い言葉も。『BTOOOM!』の世界がさらに広がる展開の可能性が示され、ファンからの期待も高まりそうです。
--『BTOOOM!オンライン』は、結果的にマンガの作中のゲームと同じような内容になりました。
井上先生:ここまで原作に近いと不安になる感じです。原作者としての責任が重大ですね。
高橋名人:私は、マンガ・アニメを読んだり見たりすると「これゲームになるよね」とわかるものなんですよ。だからぜんぜん違和感はなかったです。逆にアニメだけでなくゲームで遊んでみたいな、というのがあったので、まさかゲームでも声として参加させてもらえると思っていなかったので、うれしかったですね。
-- 井上先生にとっての高橋名人とはどんな存在だったのでしょう?
井上先生:僕が高校を卒業する時は既に名人がカリスマとして存在していたんです。ゲーム業界に入ってからは、その偉大さに気付かされました。ゲームって、役者さんもいなければ絵描きも前に出なくて、プロデューサーがキャラクターを作ったりしながらゲームをPRするものが多い。名人はそれを最初にすごいクオリティでやって、しかも「名人」ですからね。素のキャラクターで『(ハドソン全国)キャラバン』をするなんて神がかっていますよね。 だから、学生の頃はテレビの中の雲の上の存在でしたが、業界に入って肌感覚で実感したということですね。
高橋名人:褒めても何にも出ないですよ(笑)。
井上先生:いやもう、出演して頂けるだけで光栄です!
--名人が演じている鷹嘴というキャラクターは、ご自身がモデルになっていますが、ご自身が声を当てるというのはどういう感覚なんでしょう?
高橋名人:よくわからない(笑)。私をイメージしたキャラクターは今までも『冒険島』とかあるので、麻痺しているんだよね。自分と違う世界で出ていて飛び跳ねていて、それを見て子どもたちが喜んでいる。僕からすると、キャラクターは分身だけど別世界の人なの。今回の鷹嘴も自分をモチーフにしているけれど、性格はまるっきり正反対なので、「このキャラクターは面白いな」と第三者の目で見られますね。
--鷹嘴を演じる上で、アニメとゲームで違いはありますか?
高橋名人:たぶん、僕もゲーム会社の人間なので、ユーザー視点で考えると、アニメとゲームの世界とキャラクターを変えてはいけないと思ったんです。だから、「レディース・アン・ジェントルメーン!」とやっているなら、ゲームも同じにやる必要があると思ったんです。
--『BTOOOM!』は『ボンバーマン』をリアルでやる、というコンセプトがあったとお聞きしていますが、他に参考にされたゲームなどはあるのでしょうか?
井上先生:『Halo』のSF感や箱庭感が近い。仕様を聞いただけで想像が膨らむような、そういうものがヒントになっていると思います。ただ、ストーリーは登場人物が絡んでくるものなので、自分がプランナーになった感覚で「新しいビームを投じてみようかな」と話を作っていきましたね。
--ゲームもそうですが、戦う手段が爆弾のみというのがユニークですよね。
高橋名人:ゲームで一つの武器にこだわるのはアリですよね。「爆弾で殺し合いをしてもらいます」と言って、剣や銃が出てきたらそっちにいっちゃうしね。だから登場させない方がいいし、爆弾は爆弾で、威力を大きくしちゃったら自分にも被害を被るわけで、ある程度小さい爆発で、という設定になりますからね。近くにいかないと相手をやっつけられないけれど、自分もやられるかもしれないというスリルが、ゲームにしてもアニメにしても感じられるから、そういう意味でいいアイテムですよね。
井上先生:実際『BTOOOM!オンライン』をそのままマンガで描こうとすると複雑すぎると思うんです。読者の人が想像してもらうためのキーワードがマンガでは重要だな、と思って描いています。
--最後に、『BTOOOM! オンライン』を含めて、ユーザーにどのように楽しんでもらいたいか、教えて下さい。
井上先生:『BTOOOM!』ってキャラクターでウケているマンガじゃないと思うんです。考えて行き着いた先はゲームが主役だということ。島に送り込まれるキャラクターもそこら辺にいそうな、ちょっとした問題児。 おそらくキャラクターが全部取っ替えても『BTOOOM! 』は成立する。だから、ゲームを作る上では「ユーザー自身がメインプレイヤー、主役だから自分のアバターを作れる」というのを強く言いました。だから主役は『BTOOOM! 』というゲームです。
高橋名人:アバターという自分の分身が入るわけだから、主役は自分自身。だから、ちょっとしたコミュニケーションツールになってほしいですね。そこから会話が発生すれば一番いいし、そのためのゲームになってくれるといいよね。だから、課金してどうなの、というのはあるだけど……。
井上先生:課金はバカにできないですよ。そのままだとすぐに疲れちゃうけれど、課金するとずっと走っていられるんです。
高橋名人:そうなんだ。なら、ちょっと自分のキャラクター、こんなに貧弱でなくてもいいよな、という時には課金をして強くしていくというのもありですね。それもコミュニケーションがないと「強くなりたい」という動機にならないしね。
--いろいろな遊び方や楽しみ方がありそうですね。お二方ともありがとうございました!
『BTOOOM!オンライン』ゲーム概要タイトル:BTOOOM!オンライン
ジャンル:ステルスボンバーアクション(SBA)
価格:基本プレイ無料
対応環境:Android4.2以上、iOS8以上
推奨環境:Android5.0以上、iOS9以上
『BTOOOM!オンライン』公式サイト
https://www.btooom-online.jp/
・Android用ダウンロードURL
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.asobimo.btooom_jp&referrer=utm_source%3Dofficial
・iOS用ダウンロードURL
https://itunes.apple.com/jp/app/btooom-online/id1180495370
(c)井上淳哉/新潮社・「BTOOOM!」製作委員会
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