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レジスタントスターチは、冷えた炭水化物の中に含まれるデンプンのこと。難消化性デンプンとも呼ばれています。
以前まで、デンプンは小腸ですべて分解・消化吸収されると考えられてきましたが、レジスタントスターチは小腸で消化されにくく、大腸で食物繊維のような働きをすることが分かってきました。
食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類がありますが、レジスタントスターチは2つの食物繊維の特徴を兼ね備えているといわれています。
レジスタントスターチは、便のカサを増やして腸を刺激し、排便を促します。これは不溶性食物繊維の働きと同様です。
また、善玉菌を増やす働きもあるため、有害物質が少ない質の良い便をつくることができます。これは水溶性食物繊維の働きと同様です。
食物繊維は、野菜や果物に多く含まれていますが、1日の摂取目標は「18~64歳で男性21g以上、女性18g以上」〈日本人の食事摂取基準(2020年版)〉であり、かなり意識して摂取しないと不足しやすい栄養素です。レジスタントスターチを利用して、食物繊維摂取量を上げられると良いですよね!
レジスタントスターチは、低GI食品であり、食後の血糖値上昇を緩やかにする働きをもちます。
血糖値が上がるとインスリンが分泌されますが、インスリンは余分な糖を体脂肪として蓄積する働きがあります。そのため、レジスタントスターチを摂取することは、糖尿病や肥満の予防、ダイエットにも役立ちます。
例えば、レジスタントスターチが含まれる「冷ご飯」は、温かいご飯と口当たりが違うため、よく噛んで食べる必要があります。それにより、満腹感を得やすく、食べ過ぎを防ぐことができます。
いかがでしょうか?
さまざまな健康効果をもつ、レジスタントスターチ。健康やダイエットに役立てないと勿体ないですよね!
レジスタントスターチを、どのように摂取すれば良いのかをご紹介していきます。
白米などの炭水化物が多い食品を冷やすことで、レジスタントスターチ量が増えることが分かっているため、炊きたてのご飯を1時間ほど冷ましてから食べましょう。
1日の食事すべてを冷えたご飯にするのは難しいかと思うので、まずは1日1食から始めてみるのがおすすめです。
一度冷ましたご飯を再加熱すると、冷えたご飯よりはレジスタントスターチ量が減るものの、レジスタントスターチは豊富に含まれているといわれています。そのため、食べづらい場合は温め直しをしたり、「チャーハン」などにすればパラパラに仕上がるため美味しく食べられますよ。
また、温かい汁をかけてもレジスタントスターチ量は変わらないため、「お茶漬け」にしたり、「カレー」にするのも良いでしょう。コンビニのおにぎりは、冷えた状態でも美味しく食べられるので利用しても良いですね。
冷えたじゃがいもにもレジスタントスターチが多く含まれるため、ポテトサラダがおすすめ。
同じように、さつまいもも、焼き芋などにしてから冷ましていただきましょう。イモ類は、比較的冷えても違和感なく、美味しく食べられるかと思います。
うどんは「冷やしうどん」で、そばは「ざるそば」で食べると、炭水化物が冷えることによってレジスタントスターチ量が増えます。「中華麺」などの冷製メニューがおすすめです。
また、パスタはアルデンテに茹でると良いでしょう。
以下の食品には、レジスタントスターチが含まれています。
未熟なバナナは、薄くスライスして、ヨーグルトやはちみつをかけて食べると美味しく食べられますよ。
コーンフレークやオートミールであれば、手軽に朝食や間食に食べることができるため、週に2~3回から取り入れてみると良いかと思います。
また、茹でて冷ました状態となっている「豆の水煮缶」も常備しておくのがおすすめです。トマトスープや煮物、サラダなどに使えるため、「あと一品何か欲しい」という時に便利かと思います。
調理済みのいんげん豆には、レジスタントスターチが特に豊富に含まれているため、積極的に食事に使ってみてくださいね。
いかがでしたか?
ダイエットだけでなく、体に良い働きをもたらすレジスタントスターチ。冷やすだけでレジスタントスターチが増えるため、手軽に取り入れられるのも嬉しいポイントですよね。
ぜひ参考に、ダイエットに役立ててみてくださいね。