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食べなくなるとエネルギーがカラダの中に入ってこなくなるため、エネルギー不足となります。すると、カラダは筋肉を分解することでエネルギーを作り出すので、筋肉量が減少してしまいます。
筋肉量が減少すると基礎代謝の低下を招いてしまいます。基礎代謝は一日の総消費エネルギー量の70%を占めているので、基礎代謝が低下してしまうと、消費エネルギー量も減ってしまうことになります。
消費できるエネルギー量が減ってしまうとエネルギーが余ってしまい、その余ったエネルギーは脂肪細胞に蓄えられてしまうことになります。そのため脂肪が減るどころか、つきやすくなってしまいます。
空腹状態が長く続くと、血糖値が下がった状態になります。その状態で食事を摂ると、血糖値が急激に上昇しやすくなります。
血糖値が急上昇すると、血糖下降ホルモンである「インスリン」が分泌されるようになります。このインスリンには脂肪合成を促進する働きもあるので、脂肪のつきやすいカラダになってしまいます。
食べなくなると、却って過食になりやすくなります。
その理由は、食事を摂る量が減ると、満腹中枢を刺激する「レプチン」というホルモンの分泌量が減ってしまうためです。レプチンとは脂肪細胞から分泌されるホルモンで、それが分泌されると満腹中枢を刺激して満腹感が得られるようになるのです。
また、レプチンには交感神経の働きを活発にし、脂肪分解を促進する作用があります。そのため食べなくなると、却って食べ過ぎてしまう上、脂肪分解作用も低下しているので脂肪がつきやすくなると言えます。
それでは食べながら体脂肪を減らすにはどうしたらよいか、その方法を3つご紹介しましょう。
食事は朝、昼、夜の3食をしっかり摂ることが基本です。なぜなら食事を抜いて間隔が空き過ぎてしまうと、「筋肉の分解」や「血糖値の急上昇」、そして「過食」を招きやすくなるからです。
そのため、食事はまとめて摂るよりも、3回に分けて食べた方が脂肪がつきにくくなると言えます。
3食の中で特に重要となるのが「朝食」です!
朝食を摂ることでエネルギー不足を防ぐことができる上、体温を高めることができます。体温が上昇すると基礎代謝もアップするので、消費エネルギー量の高いカラダにすることができます。
朝、昼、夜のエネルギー摂取量の割合は、〈朝:昼:夜=3:4:3〉が理想的と言われています。昼食をしっかり摂ることで、夕食の食べ過ぎを防ぐこともできるからです。
「アンダーカロリー」とは、摂取カロリーが消費カロリーを下回った状態のことを言います。
それでは、どの程度摂取カロリーが消費カロリーを下回ればよいのでしょうか。
例えば1ヶ月で体脂肪を2kg減らす場合、脂肪1kg減らすのに必要な熱量が7200kcalなので、
7200 × 2 = 14400kcal
14400 ÷ 30 = 480kcal/日
摂取カロリーが1日あたり480kcalマイナスになるようにします。
ちなみに摂取カロリーは、〈標準体重 × 身体活動量〉で求めることができます。標準体重は〈身長(m)× 身長(m)× 22〉で求められます。
身体活動量は、デスクワークなど座り仕事が多い人であれば25~30、立ち仕事が多い人であれば30~35、力仕事など重労働が多い人となると35以上となります。
誰でも簡単にできる食べ過ぎを防ぎ脂肪の蓄積を防ぐ方法が、「よく噛んで食べること」です。よく噛んで食べることで満腹中枢を刺激することができ、満腹感が得られやすくなります。
また、消化活動が活発になるので、食べたモノが消化・吸収される際に使われるエネルギーである「食事誘発性熱産生」によるエネルギー消費量を高めることができます。
更に、よく噛んで食べることで血糖値の急激な上昇を抑えることができるので、インスリンの過剰分泌を防ぐことができます。
では、具体的にどの程度噛めばよいのかというと、一口に30回を目安に噛むとよいと言われています。
食物繊維の多い食べ物を摂るようにしたり、一口毎にお箸を置くようにしたりと、よく噛んで食べるための工夫をするとよいでしょう。
いかがでしょうか。食べないことが体脂肪が減らない理由であることをご理解できたでしょうか。
食べないで痩せようとするのは、ダイエットではなく「減量」です!カラダに必要なものまでを減らしてしまいます。そのため、健康面においても悪影響を与えてしまうことにもなりかねません。
体脂肪を効率よく減らしてダイエットを成功させるには、「食べない」のではなく「食事の摂り方」がポイントとなることを頭に入れておきましょう。