- 週間ランキング
「筋肉量を落とさずに体脂肪量を減らす方法」をお伝えするにあたり、体脂肪量を減らすと筋肉量も減ってしまう理由について触れておきたいと思います。
考えられる理由としては次の3つが挙げられます。
まず考えられるのが、エネルギーが不足した状態で有酸素運動を行っていることです。
エネルギーが不足した状態で有酸素運動を行うと、カラダは筋タンパク質を分解してまでエネルギーを作り出そうとします。その結果筋肉量が減ってしまうのです。
「筋肉量がなかなか増えない…」「筋肉量も減ってしまう…」という方、有酸素運動にかける時間が長すぎていませんか?
有酸素運動を1時間近く行ってしまうと、脂肪だけでなくカラダは筋タンパク質を分解することでエネルギーを作り出そうとしてしまいます。そのため、体脂肪だけでなく筋肉量も減ってしまうことになり、却って逆効果と言えます。
また、「筋トレもしっかり行っているけれども筋肉量が増えない…」という場合、タンパク質の摂取量が不十分であることが考えられます。
よく勘違いされるのですが、筋トレだけでは筋肉量は増えません!筋トレはより太い線維にするために、筋線維にダメージを与えている行為です。そのダメージを負った筋肉を修復させる上で、その材料となるタンパク質と修復させる時間(休養日)も必要となるのです。
そのため筋トレを行っていても、タンパク質の摂取量が不十分だと筋肉量はなかなか増えません。
それでは「筋肉量を落とさずに体脂肪量を落としていく方法」をお伝えしていきましょう。
筋トレの後に有酸素運動を行うようにすることで、筋肉量を落とさずに体脂肪量を効率良く減らすことができると言えます。
なぜなら筋トレ後はちょうど脂肪が分解され始めるタイミングだからです。このタイミングで有酸素運動を行えば、分解された脂肪がすぐにエネルギーとして使われるようになるので、10分程度行うだけでも体脂肪量を十分に減らすことができるようになります。
また、有酸素運動の前に筋トレを行うことで、筋肉や骨の成長を促す「成長ホルモン」の分泌を促すことも可能となります。
そのため、〈筋トレ → 有酸素運動〉の流れで行えば、筋肉量を増やしながら短い時間で体脂肪量を減らすことができると言えるのです!
先ほどもお伝えしたように、筋トレだけでは筋肉量は増やすことは不可能で、合わせて「タンパク質の摂取」と「休養」も必要となります。
では、タンパク質をどんな食品から、一日にどれだけ摂ればよいのか。
肉や魚、卵、乳製品、そして大豆類は、必須アミノ酸がバランス良く含まれていることから「良質なタンパク質」と言われています。これらから体重1kgにつき1~1.5gのタンパク質の量を、3回の食事に分けて摂るのが望ましいと言えます。
実は筋肉量を増やすには、タンパク質だけでは不十分なのです!カラダを動かすエネルギー源である「糖質」も合わせて摂取する必要があります。
タンパク質をしっかり摂っても糖質の摂取量が不十分だと、せっかく摂ったタンパク質が筋肉作りの材料としてではなくエネルギーとして使われてしまうことになるからです。
例えばトレーニング後はカラダを動かすエネルギーである糖質が枯渇した状態となります。その状態でタンパク質だけを摂っても、タンパク質は筋肉作りの材料として使われずに、足りなくなったエネルギーを補給する目的で使われてしまうのです。
確かに糖質は摂り過ぎると「中性脂肪」というかたちで脂肪細胞に蓄積されてしまいます。しかし、あくまでも摂り過ぎた場合です。
筋肉を作るには、タンパク質だけでなく糖質も必要であることを頭に入れておくようにしましょう。
筋肉量を落とさずに体脂肪を減らしたい場合、有酸素運動を行う際、BCAAを摂るというのも一つの方法です。
BCAAとは「分岐鎖アミノ酸」のことで、必須アミノ酸である「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」の3つから成ります。
BCAAには筋タンパク質分解を抑制する働きがあることから、有酸素運動による筋肉量減少を防ぐ効果が期待できると言えます。
BCAAは摂取してから30分後に血中濃度がピークに到達するので、有酸素運動に入る30分前と有酸素運動中にかけて摂るとよいでしょう。BCAAはドラッグストアで手軽に手に入れることができます。
今回は筋肉量を落とさずに体脂肪量を減らす方法についてお伝えしました。
「体脂肪を減らそう」という意識が強すぎると、カラダに必要な筋肉量も落としてしまいやすいと言えます。そのため、「まずは筋肉量を増やし、その上で体脂肪量を減らしていく」という意識を持つようにしてみましょう。