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お腹を引き締めようと、「クランチ」や「シットアップ」といった腹筋エクササイズを行っていませんか?このような上体起こし系の腹筋エクササイズは、ズバリお腹痩せ効果は期待できません!
お腹周りで気になるのは、下っ腹ですよね。しかしクランチでターゲットとなるのは腹直筋の上部となるので、下っ腹引き締め効果は期待できないと言えるからです。
また、シットアップでは腹直筋全体がターゲットとなりますが、難易度が高く、腹直筋ではなく股関節を曲げる動作や腕の力を使って起こしてしまいがちです。そのため、お腹引き締めには至らず、むしろ股関節を曲げる際に、主働筋となる腸腰筋に効いてしまうため、腰の反りが強くなり腰の痛みを引き起こしてしまうのです。
ここで「腹筋」について触れておきましょう。腹筋は、「腹直筋」「外腹斜筋」「内腹斜筋」そして「腹横筋」の4つの筋肉で構成されています。
腹直筋は表層部にあり、腹部を縦断している筋肉です。腹直筋には「脊柱(背骨)を曲げる」という働きがあり、先程もお伝えしたクランチやシットアップなどで強化できます。
外腹斜筋と内腹斜筋はわき腹にタスキ状に存在し、「脊柱を側屈(横に倒す)させたり、回旋させたりする」という働きがあります。
腹横筋は腹筋群の中でも最も深層部に存在し、その名の通り腹部を横断している筋肉です。この筋肉には「腹腔内圧を高める」という働きがあります。「腹腔内圧を高める」というのは、ベルトを締めるようなイメージです。そのためお腹痩せ効果はもちろんのこと、腰椎の安定性を高めることができます。
したがってお腹痩せと腰痛予防には、腹横筋の強化が有効と言えます。
それでは腹横筋を強化し、お腹痩せと腰痛予防に有効なエクササイズをご紹介していきましょう。今回ご紹介するエクササイズは、「スタンディング・ドローイン」と呼ばれるものです。
「ドローイン(draw in)」とは「引き込む」という意味で、ここでの場合は「お腹を引き込む」ということになります。それを立位で行うことから、「スタンディング・ドローイン」と呼んでいます。
今回も特別に用意するものはありません!しかも、スペースをとらずにできるので、やる気さえあればおウチでもオフィスでもどこでもできます!
更に、激しく動くものでもないので、スポーツウエアに着替える必要もなく、その場ですぐにできます!
1分間の休憩を入れながら、2~3セット行いましょう。
腹横筋に効かせてお腹痩せと腰痛予防効果につなげるポイントが3つあります。
1つは、「おへそを引っ込ませる」というイメージで行うことです。そうすることで、腹横筋に効かせることができるようになります。
2つめは、内ももをしっかり閉じることです。そうすることで股関節内転筋群にも効かせることができ、「ポッコリお腹」の原因でもある骨盤の開きの改善にもつながるので、お腹痩せ効果を高めることができます。
背中が丸くなっているとおへそを引っ込ませることが困難になり、腹横筋に効かせることが難しくなります。そのため肩甲骨を内側に引き寄せ、胸をしっかり張るようにします。これが3つめのポイントです。
エクササイズ中は、呼吸が止まらないように注意しましょう。
エクササイズは毎日行ってみましょう。毎日続けることで、お腹痩せと腰痛予防効果が実感できるようになります!
スタンディング・ドローインを行うことで、もう一つ嬉しい効果があります。それは、姿勢を良くすることができるというものです。
このエクササイズを行うことで、腹横筋や股関節内転筋群の他、脊柱起立筋、肩甲骨内転筋群などといった、良い姿勢を得るために必要な筋肉を強化することができるからです。そのため、「姿勢を良くしたい!」と思っている方にもお勧めなエクササイズと言えます!
今回はお腹痩せと腰痛予防に効果的なエクササイズとして、「スタンディング・ドローイン」をご紹介しました。
腹横筋に効かせるには、肩甲骨を内側に引き寄せて胸をしっかり張ることが重要で、お腹痩せ効果を高めるには、股関節内転筋群を動員させるために内ももをしっかり閉じることも必要となります。
単なる腹筋エクササイズとは異なり、1つであらゆる筋肉を強化することができるエクササイズと言えます。
スタンディング・ドローインでお腹をスッキリ引き締めて、腰痛知らずのカラダを作り上げてくださいね!