限られた時間の中でより多くのお金を稼ぐには、自分の1時間あたりの価値を最大化させる必要がある。



そんな考えのもと、代表取締役×大手広告会社正社員というパラレルキャリアをスタートさせた正能さんですが、入社して数年後に思いがけない壁にぶつかることになりました。



「当時働いていた広告会社は、世の中のあらゆる業種がクライアントになりうるマルチクライアント制だったため、自身の会社との競業の線引きが難しかったのです。



会社の器が小さいわけではなく、業務体系として無理がある。それによって周囲の方々に迷惑をかけたり、自分のやりたいことを妥協したりすることを避けたかったので、悩んだ末に転職を決意しました」



 

ソニー株式会社・新規事業チームとの出会い





マルチクライアント制の企業では、パラレルキャリアの実現が難しいと痛感した正能さん。次は自身の会社の業務領域から遠い事業の会社に転職するのがベストだと考えるようになりました。



そんなときに、大学のゼミの先輩であるソニー株式会社(以下ソニー)の人と知り合います。彼と話をする中で、彼の所属しているチームのやっていることが、自分のやりたいことに近いのではと気づいたそうです。



「世の中には本当は価値があるのに、たまたまその価値を発揮できていないものがたくさんあります。私がハピキラでやりたいことは、環境を変えることでそういった商品の価値を見える化して、発信していくということ。



ソニーの新規事業チームの仕事も、まだ商品化できていない基礎技術を発掘し、環境やターゲットを整えることで魅力的な商品にしていくという内容でした」



 

パラレルキャリアは、現場の理解がないと成立しない

新規事業チームの業務内容に共感し、ソニーへの入社を決意した正能さん。



パラレルキャリアを成立させるために、ソニーでは現場チームとの事前の話し合いを大切にしたそうです。



 







「会社の上層部がどんなに理解してくれても、毎日接する現場の人たちと分かり合えない限り、入社は難しいと思っていました。



一緒に働くのは現場の人たちなので、嫌な思いはさせたくないし、自分もしたくない。だから、自分の目指す働き方や生きざまについて、入社前に現場の上長とお話しさせてもらいました」



入社前に現場と話し合いを持ち、合意を得たうえで入社を決意。現在は、週5日勤務が基本の正社員として勤務しているそうです。



「私のような働き方は、まだまだ珍しい働き方なので、私も含め誰も正解がわからないと思います。こういう働き方もありだよねと、より多くの人に思ってもらえるように、時間をかけながら努力していきたいです」



ソニーでの仕事は、不慣れなことも非常に面白く、高いモチベーションを持って働くことができていると正能さんは話します。



「ハピキラの仕事はもちろんですが、今はソニーの仕事をこれまで以上に頑張りたいと思っています。



ソニーが改めて“世界のソニー”と認知されるきっかけになるような商品を作りたい。もう一度“世界のソニー”にしてみせる、そう思っています」



 



二つの仕事、趣味、恋愛……。多忙な印象の正能さんですが、一体どんな形でスケジュールや目標を管理しているのでしょうか?



次回はプライベートな話にも迫ります。



<Vol.03に続く>
情報提供元: ANGIE
記事名:「 【イマドキ女子のパラキャリ準備室】vol.02~パラレルキャリアは周囲の理解を得られるのか?~「ハピキラFACTORY」代表取締役&ソニー株式会社 正能 茉優さん