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SmartAR® SDKはソニーが研究開発を進めてきた「物体認識技術」と、ソニー独自の「3D空間認識技術」を統合した高機能・高精度なARエンジン。
カメラから見た空間の3次元構造を認識し、空間全体を利用したARを実現することができ、こちらをサイバネットシステムはソニーよりライセンスを得て2016年1月より代理販売を開始しています。
cybARnetはARコンテンツ作成を支援する統合的なサービスで、プログラミングなしでARコンテンツやスマホアプリを開発することができる。
2016年に入り、ARを用いた事業展開に積極的な同社の担当・中井氏にお話をお伺いしました。
━━SmartAR® SDKの特徴を教えてください。
中井氏:水平面や垂直面など3次元に空間を認識してARを出せるのが特徴です。
━━こちらのSDKの対応プラットフォームを教えてください。
中井氏:Android、iOS、Windowsに対応しています。mac版のアプリには対応していません。
また、開発環境としてはUnityに対応しております。
マルチプラットホームでの開発に対応しており、Android、iOS、Unityでのスマホアプリ開発、Windows用SDKを使ってパソコン用のARアプリ開発も可能です。
━━これを使うことで開発は容易になりますか?
中井氏:ARアプリをイチから開発しようとすると、端末のカメラ映像からターゲットとなる画像や物体を検出し、そのターゲットを追跡するといった点が大変になります。
このあたりがSmartAR® SDKを使うとライブラリとして提供できます。
━━代理販売は独占契約でしょうか?
中井氏:独占契約ではないです。
━━販売状況はいかがですか?
中井氏:2016年1月末に開始してから、AppleやGoogleのストアに公開するために正式ライセンスを購入された数は、まだ10件程度です。
ただ、SmartAR® SDKの評価版ダウンロード数は伸びてきており、今後SmartAR® SDKを使用して開発されるアプリも増え、ライセンス販売も増えることを期待しています。
━━こちらのサービスを開始した経緯を教えてください。
中井氏:これまではドイツのmetaio(メタイオ)社がJunaioという無償のARビューワを提供しており、弊社もそれを使ったサービスを数多く提供していました。
しかしながら、Junaioが2015年にサービス終了で使えなくなるということで、じゃあ私たちが代わりになるもの作ろうと動きだしました。
━━なるほどですね。Junaio用のARコンテンツも引き続き使えるのでしょうか?
中井氏:はい、cybARnet開発用ポータルサイトのアカウント登録をし、Metaio Creatorでコンテンツをエクスポートすることで可能です。
━━こちらは開発期間はどのくらいでしょうか?
中井氏:3~4ヶ月です。
2015年7月頃からプロジェクトを開始して10月にはリリースしました。
弊社は10年ほど前からARの開発をしていたこともあり、ARの開発のベースがありましたので比較的短期間でできました。
━━cybARnetの利用者を教えてください。
中井氏:cybARnetアプリの利用者は千人ほどです。
━━サービスの運営は何人で行われていますでしょうか?
中井氏:5名で運営しておりまして、うち3人がエンジニアで2名が企画営業です。
━━サービスの主なターゲットはどのような方でしょうか?
中井氏:ポスターなどの印刷業界や観光業界、コンサート・イベントなどを行う方に多く利用されております。
━━有償には年額プランだけでしょうか?
3ヶ月プランもありますが、年間プラン(36万円)と比較するとやや割高(18万円)になります。
また、サイバネットシステムではARだけではなく、流体力学を使った空間の温度を可視化する研究なども行っていた。
空間内で熱の溜まりやすい場所を可視化することで特定し、それらを航空機や車の設計に役立てようというソリューションだ。
AR/VR分野において、サイバネットシステムは今後面白い存在になりそうです。
SmartAR® SDK
http://www.cybernet.co.jp/ar-vr/products/smartar/
cybARnet(サイバー・エーアール)
http://www.cybernet.co.jp/ar-vr/products/csc-ar/cybarnet.html
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