GrandWallがBeyond Bordersというプロジェクトを開始した。その名前からは想像できないが、VRでアメリカとメキシコの国境に壁を作るというプロジェクトである。


アメリカの大統領(当時は大統領候補だった)ドナルド・トランプが2016年に主張したのがメキシコとの国境に壁を建設することだ。この大胆すぎる主張を含め、氏自身がゲーム化されたりコラージュ画像が作られたりと大人気(?)だ。


そんな「壁」をVRで築くプロジェクトと聞くと、人種差別だと感じるかもしれない。だが、GrandWallはこの「壁」を肯定するわけではない。同社は中立の立場を取っており、VRの壁にどのような(思想・信条に基づく)内容を掲載するのも自由だとしている。


決められた単位で壁の一部を購入することで、壁に内容を掲載する、つまり看板のように使えるのだ。GrandWallが提供するプランは四つあり、三つのプランの詳細が確認できた。


Beyond Bordersの購入プラン


購入プランは以下の通り。


ベーシック



年間1ドルで壁の1ブロックを使用できる。作成したプロフィールが表示されるようだ。


アメリカ側とメキシコ側、どちらにするかを選べるが場所はランダムだ。メールアドレスや保存容量が付属する(容量や含まれる細かい内容は、プランによって異なる)


プレミアム



年間4ドルでベーシックの4倍の範囲を使うことができる。プロフィールの他、写真などを貼り付けられるようだ。


壁の上から下までを一杯に使える。アメリカ側かメキシコ側かに加えて、どの州に設置するかも選べる。


プレミアム+ビルボード



年間20ドルでベーシックの20倍、プレミアムの5倍の壁を使うことができる。範囲が広いため、サイズの大きな動画も掲載できる。


加えて、追加の広告板も利用できる。プレミアムと異なり、どこに設置するかまでは選べない。


レンガ?



トップページには、壁の下部にあるレンガを購入するプランも表示されている。しかし、購入することはできないようだ。


壁の意義


このプロジェクト自体が、トランプ大統領と壮大な「壁」計画に対する壮大な皮肉である。公式ホームページではどのような内容を発表するのも自由としているが、どのようなメッセージが壁に書き込まれていくのかはなんとなく予想できるのではないだろうか。


デモではなく、ましてやテロなどでもない、新たな民衆の抵抗、かもしれない。デジタル技術は意見表明の形を変えていく。


 


参照元サイト名:GrandWall

URL:https://www.grandwall.com/


Copyright ©2017 VR Inside All Rights Reserved.

情報提供元: VR Inside
記事名:「 トランプ大統領の主張する「メキシコとの壁」をVR世界に建造する企業が登場