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今回デジタルハリウッド大学(DHU)が実施した「VR音響制作演習」は、ソニーミュージックの音楽講座「ソニックアカデミーサロン」協力のもとで行われたVR音響に特化したコンテンツ制作のためのプロジェクト科目で、2021年6月30日~8月11日に開講されています。
「VR音響」とは360度動画と連動する音響テクノロジーのことで、動画の視点移動と連動して音源の位置などが変化する表現を可能にしています。
近年VRは音楽業界においても徐々に導入され始めており、そういう状況下で行われた本科目は
・音源をVR化する
だけでなく、音響テクノロジーの特徴を活かした企画や収録・VRミックスまでを行い、新しい表現手法を教育・研究する制作プロジェクトとなっています。
ここで言う「プロジェクト科目」とは、DHUの理念・教育に賛同する
・官公庁
・企業
・団体
などから提供される様々な課題やプロジェクトを通して実践的な力を養う科目のことを指していて、あらゆるテーマに対する映像やWebコンテンツの制作や企画・運用、また研究実践を行い、その成果を世に公開していくことで、実務レベルの問題解決する力を身に着けることを目的とした教育プログラムとなっています。
2015年度入学の学生から導入されており、プロジェクト科目に認定された案件に参加して規定の課題を提出することによって、単位修得が可能となっています。
この科目の成果物として、同科目で製作されたVR音響コンテンツが、8月25日よりYoutubeにて公開されています。
コンテンツに使用されている楽曲は、ソニックアカデミーサロンに所属して活躍している作家陣から提供されており、最終的にコンペティションとして選ばれた一曲が採用されています。
このコンテンツには2mix(ステレオ)音源のVR音響化が施されているほか、
・VR(3D)表現と2mix(2D)表現の融合
・VR音源の動的定位と不動的定位の共存
・客席・舞台を架橋するVRパンニング
・常に360度囲まれた中心視聴位置とは限らない音響演出
・VRのためのミキシング
という6つの特徴があります。
今回のコンテンツは制作プロジェクトであると同時に、現在の業界に対する未来のコンテンツ産業を担う参画学生からの提言にもなっており、今後のコンテンツ分野の開拓が期待されています。
また学生たちは本取り組みを通じ、普段あまり触れることのない新しい分野での技術習得をしただけでなく、
・作家や演者
・収録スタッフ
といった制作協力者とのコミュニケーションの必要性を強く意識することにもなっています。
・企画・制作:デジタルハリウッド大学 「VR音響制作演習」授業履修者
・楽曲制作協力:ソニックアカデミーサロン
・楽曲タイトル:こんな夏が終わったら
・アーティスト:Fluffy brow(ソニックアカデミーサロンメンバー)
作詞:Fluffy brown
作曲:Fluffy brown
歌:Fluffy brown
・動画出演協力:ジョー・サクラ/andouandandou/いぬTねこ aoi/千馬直斗/青木伸澄
・収録協力:まほろ座MACHIDA
・撮影協力:いぬTねこ 清水
デジタルハリウッド大学が今回、プロジェクト科目「VR音響制作演習」をソニーミュージック「ソニックアカデミーサロン」協力のもとで実施し、その成果物としてVR音響コンテンツを制作・Youtubeにて公開しています。
このコンテンツには、動画の視点移動と連動して音源の位置などが変化する表現が用いられており、音響のVR化などの特徴が盛り込まれています。
このプロジェクトによって、音楽業界などに向けた新しい技術が広まっていきそうですね。
公開動画を視聴して、ぜひVR音響を体験してみてください。
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