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スクリーンの解像度は、4K対応のコンソールとしてPlayStation 4 ProとProject Scorpioが登場したことにより、VRだけではなくテクノロジー業界全体で、注目のトピックとなっている。
ハイエンドVRヘッドセットは現在1080pまたは2Kディスプレイがスタンダードになっているが、Abrash氏はこれが2021年には4Kにシフトすると予測している。
現在VRにはスクリーンドアエフェクトと呼ばれる、画面でうっすら網目模様が見えてしまう問題がある。
Abrash氏は以前、私たちの目に合わせるには解像度が16Kまで上がらないと、と発言している。
しかし、解像度で問題となっているのは画素密度というより、その使用だ。
Abrash氏の説明によれば、4Kスクリーンを解像度を高くするために使うことはできるが、それをするとヘッドセットの値段がより高額になってしまう。
そのため、たいていの場合解像度より視野を拡大することが優先される。
Abrash氏は実際、ヘッドセットのFOVは2021年までに140°まで拡大すると予想している。
最終的には運転免許のテストをパスできるくらい、広い視野がVRヘッドセットに可能となる。
そして、そのためには突破口が近いうちにできるとAbrash氏は豪語していた。
Abrash氏もう一つ、被写界深度(depth of focus)についても話している。
被写界深度とは私たちの目がピントの合う最も近い距離と遠い距離の間、またはそれを調節する能力のことだ。
今のVRの技術では、全てのものが2メートルほど離れたところで見つめているように見えるようになっており、これで問題はないが、今より改善することができる。
そのためには、ホログラフィック、ライトフィールド、マルチフォーカスとバリフォーカルを含む新しいタイプのディスプレイに今のディスプレイを変更しないといけない。
Abrash氏は今のところそのどれも、特にヘッドセットにおいては、改善にまでは至らないとしている。
どのタイプが解決法になるかはまだわからないそうだが、そのうちのどれかが5年以内には改善に役立つと断言していた。
Abrash氏はその他のことにもふれており、まずPCベースのワイヤレスヘッドセット開発にはまだ時間がかかりそうとはしているが、ヘッドセットはさらに軽くなり、より使いやすくなると話している。
オーディオに関してはそこまでの難題はなく、3Dオーディオ伝播がこの5年で格段に進歩するとしている。
デバイスインプットはOculus Touchやその類似品がこの先しばらく主流となり、それとは別にハンドトラッキングが重要なトピックとなるはずだ。
Abrash氏はもしアイトラッキングの改良が進まなければ、彼の予想が狂うと発言しており、アイトラッキングテクノロジーはフォビエイテッドレンダリングのようなコアVRテクノロジーのために必要と説明している。
フォビエイテッドレンダリング(foveated rendering)とは目を向けたとこだけのレンダリングを良くするテクニック。
扱いにくいものではあるが、VRの今後には主軸となるものだとAbrash氏は述べている。
Abrash氏はさらにARについてもヘッドセットを使いバーチャルイメージが現実世界に広がることができると発言している。
ARはソーシャルVRコンテンツに欠かせない、バーチャルヒューマン制作の要となる技術だが、同時にVRにおいて最も難題な課題であるとしている。
しかし、フェイシャルアニメーションとボディトラッキングの開発が他の分野で進むだろうと、予測していた。
Abrash氏の予想では、VRの未来はかなり明るいものとなっている。
だが、下の画像は彼が人間のビジュアルキャパシティーについてのプレゼンテーションをしているところを撮影したもので、このスライドを見てわかると思うが、現在のVR技術と人のビジュアルキャパシティーの差は広く、彼の理想までは5年では足りないかもしれない。
けれども、Abrash氏がスピーチの冒頭で言った通り、開発者たちは少しでも良い方向にと力を尽くしており、彼の予想に着実に近づいている。
参照元サイト名:uploadvr
URL: http://uploadvr.com/abrash-2021/
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