海外メディア「VRFocus」が、アルコールや薬物を治療するためのVRアプリ「インターベンションビル」をOrder66 Labs社が開発中だと報じました。
「インターベンション(intervention)」というのは、直訳すると介入や間に入るといった意味ですが、中毒患者を手助けをする場合にも使います。





中毒治療VRアプリ「インターベンションビル」とは?
中毒治療VRアプリ「インターベンションビル」は直接中毒患者の治療をするアプリではなく、患者がVRの世界の中に入り込み様々な中毒の治療の形を見たり、試してみることができるというものです。
Order66 Labsの創設者であるマシュー・プレクペック博士は

「グループになってお互いがお互いを助け合いながら治療をするグループ・セラピーの方法はアルコールやドラッグからの回復プログラムには欠かせないものです。
このアプリを使うと病院にいながら、VRで3つのタイプが違うグループ・セラピーをユーザーが体験できます。
実際にグループに参加する前に、自分自身の治療に一番向いている、適しているセラピーのタイプをVRで見つけることができます。
こういったグループ・セラピーの大きな問題は、患者にセラピーを紹介することにとどまってしまい、実際には患者がグループ・セラピーに参加していないことです。
しかし実際にグループ・セラピーに参加すると、患者はセラピーを楽しみ、患者同士が同じ気持ちになり治療しようと努力するので、研究ではこのグループ・セラピーはアルコールやドラッグを止める手助けになっていることが分かっています。
インターベンションビルのアプリは自分に適したグループ・ミーティングを探し出すという最初の一歩のハードルを取り除き、初めてのグループに参加する時のユーザーの不安感を軽減することに繋がります。」

と解説しています。
VRアプリ「インターベンションビル」のオプション

VRアプリ「インターベンションビル」には医者のオフィス、学校、病院、教会、ビーチそして退役軍人クラブなど、さまざまな種類のシミュレーションのオプションがあるそうです。
例えば、病院のシミュレーションでは、ユーザーはアルコール中毒やドラック中毒になった5人のそれぞれの患者の話を見ることができます。
一方ビーチのシミュレーションでは美しいトロピカルなビーチでスピリチュアルなミーティングを受けることができます。






インターベンションビルのクラウドファンディング実施中
Order66 Labs社は「インターベンションビル」開発のためにクラウドファンディングを開始しました。
Order66 Labs社は40,000ドル(約440万円)の資金調達を目指しています。
クラウドファンディングの受付金額は5ドル(約550円)からスタートし、30ドル(3,300円)以上の出資者はHTCViveまたはOculus Riftのいずれかで使えるアプリのリリース版を使うことができます。
30ドルよりさらに高額な金額を出資する人は、アップデートした時など今後のアプリのアクセス権またはアプリ内のバーチャル・ブリックの購入が可能になります。
バーチャル・ブリックというオプションを選択した支援者は、アメリカの寄付活動の中でよくみられるレンガに寄付者の名前やコメントを残すシステムのように、インターベンションビルのVR世界のデジタルレンガに最大3行のコメントを残すことできます。
>>クラウドファンディングページ
まとめ
グループ・セラピーという方法は日本ではあまりメジャーではありませんが、リハビリ施設で患者が一緒に活動することで回復するという話はよく聞きますね。
アルコールや薬物中毒者は止めたくても、止めることができない理由の一つに孤独を感じていることもあるようです。
他の誰かと一緒に活動することで孤独感が払しょくされ、回復につながるようです。
しかし、そのリハビリ施設が自分に合うかどうかを見極めるのは入ってみないとわかりません。
リハビリだけじゃなく、確かに、新しい世界に飛び込む第一歩というのは誰でも多少なりとも不安がありますよね。
この「インターベンションビル」というアプリもアルコールや薬物中毒者のセラピーに参加させるためのものとなっていますが、不登校の人やひきこもりになってしまった人の復学・復職への第一歩にVRを使う方法も良いかもしれません。
新しい環境や知らない場所に飛び込む前に、まずはVRで様子を見てみるというのが未来には当たり前になっているかもしれませんね。
参考記事:VRfocus



















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情報提供元: VR Inside
記事名:「 VRでアルコールや薬物中毒の助けになるかも!中毒治療VRアプリ「インターベンションビル」開発