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今年8月、ロケーションベースのVRが体験できる施設を世界で展開するThe Voidが新たなVR施設の制作を発表した。この施設とコンテンツはディズニーとのパートナーシップに基づくもので、スターウォーズをテーマとした『Star Wars: Secrets of the Empire』をVRで体験できるという。
新たにトレイラー映像が公開されており、今年12月と1月のオープンに向けて既にチケットの購入も可能となっている。ストームトルーパーとしてVRでスターウォーズの世界を体験したいなら、チケットを予約してフロリダ州オーランドまたはカリフォルニア州アナハイムを訪れよう。
特にオープン直後は既にチケットが完売してしまっている日もあるが、曜日や時間帯によってはまだ予約可能だ。
このVRアトラクションは、ルーカスフィルムとILMxLAB、そしてThe Voidの協力によって制作されている。
最大4人のプレイヤーが一組のチームとなってストームトルーパーを装い、遠く離れた銀河を救うために敵と戦い、パズルを解かなくてはならない。
一人ではなく複数のプレイヤーが協力するローカルマルチプレイが可能なのは、家庭用VRデバイスにない体験施設のメリットだ。ハイエンドデバイスを使っても家庭でのVR体験は個人のものになってしまうが、施設では家族や友人と一緒に同じVR空間に入り込むことができる。
スターウォーズファンにとっては楽しみなStar Wars: Secrets of the Empireだが、施設はまだオープンしていない。
現時点でオープンの予定があるのはフロリダ州オーランドのディズニースプリングスと、カリフォルニア州アナハイムのダウンタウン・ディズニーの二箇所のみとなっている。オーランドでは12月16日から、アナハイムでは来年の1月5日からそれぞれ利用可能になる予定だ。
ディズニーランドの園内にあるわけではないので入場料は不要だが、VR体験のチケットは一人29.95ドル(3,365円)となっている。
ディズニーはディズニーランド内へのVRアトラクション導入については否定的だが、VR技術そのものを否定しているわけではない。むしろ、最近は積極的にこの新しい技術を試していると言えるだろう。
Star Wars: Secrets of the Empireを制作しているのはゴーストバスターズをテーマとするロケーションベースのVR体験を制作した経験のあるThe Voidだが、ディズニーオリジナルのVRコンテンツも開発されている。
それがOculus Connect 4でも今後登場するコンテンツの一つとして言及された『Coco』だ。アメリカで来月公開されるピクサーの映画に関連するVR映像コンテンツが開発されており、Oculus RiftとGear VRで11月に視聴できるようになるという。
ディズニー・ピクサーにとって初めてのVRコンテンツであり、これが成功すれば他にもディズニー独自のVR映像が制作されることになりそうだ。
Star Wars: Secrets of the Empireはディズニーが直接制作しているわけではないが、その制作に当たったThe Voidも知名度の高い企業だ。昨年の7月と早い時期からロケーションベースVRの体験施設を運営しており、初めての施設・コンテンツである『Ghostbusters: Dimension』で第8回 annual Lumiere Awardsを受賞するなど世界的にも高い評価を獲得している。
ディズニーとの関係では、7月に2017年のディズニーアクセラレータプログラムで支援を受けることが発表されている。Star Wars: Secrets of the Empireの制作が発表されたのは、その半月後だ。
日本はアメリカに比べるとSF作品が大ヒットしにくい傾向にあるが、「スターウォーズは好き」という日本人は多いのではないだろうか。全体を知らなくても、ダースベイダーやライトセーバーといったキャラクターやアイテムならば誰もが知っているという作品だ。
知名度が高い作品だけに、あまりVR技術に興味がない一般の消費者がVRを体験するきっかけとしての効果が期待できる。日本で体験できるようになれば、多くの消費者にとって初めてのロケーションベースVRになりそうだ。
ただ、現時点ではアメリカの2箇所の施設のみでスターウォーズのVR体験が可能になる予定だ。2018年以降、日本を含めたアメリカ国外にもスターウォーズの世界をVRで体験できる施設が増えることを期待したい。
参照元サイト:Digital Spy
参照元サイト:The Void
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