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「働き方改革」で大きく目立つものは、なんといっても「残業規制」だろう。
また、民間企業側からも、サラリーマンの在宅勤務を認めたり、副業を許可したり…といった動きが見られる。
つまり、今、我々の仕事のスタイルというのが、変わっていこうとしているのだ。
そんな中、あらゆる仕事のスタート地点と言える「新卒採用活動」も、VRによって変わろうとしている。
一体新卒採用活動がどう変わろうとしているのか? この記事でお伝えしたい。
現在ではもう「終身雇用」という概念は崩壊したといっていいが、「終身雇用」を前提とした期間の長かった日本では、「終身雇用」を背景に新卒を雇用してイチから育て上げていく「新卒採用」が、現在でも主流だ。
「新卒採用」を巡ってはさまざまな問題が存在しているが、その中のひとつが、新卒の離職率の高さ。
厚生労働省が発表している「新規学卒者の離職状況」によれば、 大学新規学卒者の3年後の平均離職率が概ね3割。
離職の理由は、さまざまなものが存在しているが、代表的な理由としては「思っていた仕事と違った」だとか「会社の環境になじめなかった」だとか、「人間関係がつらかった」といったものだ。
つまり概ね、「就職前のイメージ」と「就職後の現実」がかい離していたことが理由といっていいだろう。
で、あれば、就職希望者に対して就職前の時点で「就職後の現実」を想起することができれば、離職に繋がる悲しいミスマッチを防ぐことができる。
そのためのソリューションとなるのが、仮想世界を現実のように体感させられるVRだ。
就職後に「こんなはずじゃなかった」と後悔し、会社を辞めてしまう…そんな不幸な状況を減らすためのサービスが「グーカ」だ。
企業側が「社風・職場環境」「実際に働く人の気持ち」を写真、動画、さまざまなエピソードで表現することで、就職希望者側が入社前に会社の雰囲気を掴むことができるようになっている。
同サイトは2017年3月20日に導入に360度全方位動画(VR)サービスを導入している。
VR動画の臨場感を使えば、就職希望者側はより会社の雰囲気が掴めるだろう。
会社の雰囲気にマッチした就職希望者が応募してくれることで、会社側としてもメリットが高いといえる。
「シューカツ!VR」は、新卒採用のための採用動画・VRの制作に特化したサービス。
オフィスを体験できるツアー形式のVR動画や、社長やスタッフによるトークのVR動画、そして、会社説明会等でノベルティとして使用可能なオリジナル紙製スマホVRゴーグルの制作を行ってくれる。
会社側にとってはのPR力がアップするのはもちろんのこと、就職希望者にとっても事前に会社の雰囲気が掴めるのはありがたいこと。
また、いざ面接…という時、事前にオフィスの中や、社長のトークを体験しておけば、多少なりとも緊張が和らぎ、より自然な心理状態で面接に臨むことができるのではないだろうか。
「新卒採用」を巡る問題点のひとつには、学生の希望する企業に偏りが生じるというものがある。
大手企業の中でも自動車や電気機器やマスコミなどのようにB2Cビジネスを行っている企業に学生の希望が集中してしまうのだ。
学生としては、普段目にする機会の多いB2C企業の方が、どんな企業なのかイメージしやすいということだろう。
逆に、葬祭サービスのような、学生が普段からあまり接する機会のない企業では、学生としては仕事のイメージが湧きにくいということになる。
こうした企業が新卒採用活動をする上では、架空のイメージを「自分事」として体験させる力を持ったVRは、心強い武器となるだろう。
VRによって、学生が入社前に会社の雰囲気を知ることができ、企業とのミスマッチを減らすことができれば、学生にとっては人生のムダな時間を減らすことができるし、企業としては人材雇用コストを最適化できる。
いわば両者にとってメリットのあることだ。
ただ、「新卒採用」にはまだまだ課題が多く残されており、そのひとつに採用活動開始時期の問題がある。
企業側としては有能な学生を早い段階から確保したいので、より早期から採用活動を行いたい。
その一方、学生側としては早い段階から就職活動がスタートしてしまうと、面接にかかる交通費など金銭的な負担や、時間的な負担を長期間続けなければならないことになる。
結果として、本来学ぶべきだった知識が習得できない…というのでは、学生にとっても雇用する企業にとっても損失に繋がってしまう。
しかし、いずれはこれも、VRによって解決できるのではないだろうか。
MindMazeのヘッドセット「MASK」のように、人の感情や表情を読み取るVRデバイスが出現しつつある。
こうした技術が進化していけば、いずれは最終面接以外はVRを使ったリモート面接で済ませてしまい、本採用が確定する最終面接のみ本社で行う…ということも可能なはずだ。
どんな企業も、若い世代を呼び込み新陳代謝しないことには、企業体として長期間存続することは難しい。
VRやARといった技術で採用活動(=就職活動)をより効率的にして、学生にとっても企業にとってもメリットのある形に持っていきたいところだ。
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