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ハンドトラッキングテクノロジーの企業として知られるLeap Motion。Leap Motionは単に触れることなくジェスチャーでコンピュータを操作することだけでなく、ジェスチャーによってVRを操作することにも興味を持っている。
同社は昨年、Interaction Engineの早期アクセス版をベータリリースした。これはUnreal Engineで作られたバーチャルな世界と、リアルで行われるユーザの手の動きを結びつけるためのソフトウェアだ。
Leap Motionのブログでは、Interaction Engineがメジャーアップデートでバージョン1.0に到達したことが伝えられている。
人間は誰もが現実世界の物理法則に慣れ親しんでいるので、物体の動きを予測することができる。
持っているものから手を離せば重力に引かれて地面に落ち、硬くて脆いものならば壊れてしまうかもしれない。弾力があればバウンドするかもしれないし、ボールのように丸いものであれば傾きに従って転がっていくだろう。
だが、バーチャルな世界に物理法則は無い。ゲームやソーシャルアプリの世界に存在するオブジェクトは既存の物理法則に縛られているわけではなく、デベロッパーが組み込んだルールに従っているだけである。
ユーザが期待するのと異なる動きをすれば違和感が出てしまうので、多くのデベロッパーは現実の物理法則を真似てルールを作る。プレイヤーの手は箱のようなオブジェクトを突き抜けないし、手を離せば箱は浮かび続けることなく下に落ちるのだ。
多数のタイトルが共通して利用するこうしたルールは、エンジンを利用すると簡単に組み込むことができるようになっている。
バージョン1.0へのアップデートでは、エンジンの基礎となる物理法則が更新されている。このエンジンを使うことで、ユーザの知る物理法則に近いルールを持つ自然なVR空間を簡単に作ることができるようになっている。
アップデートされたエンジンでは、手による入力だけでなくOculus TouchやViveコントローラーのようなハンドトラッキングコントローラーも合わせて認識できる。
Interaction Engineのアップデートを伝えるLeap Motionのブログ記事では、いくつかの新機能が詳しく紹介されている。
Interaction Engineの基礎にある目的は、デジタルなオブジェクトとのやり取りを正しく自然に処理することだ。シンプルな接触もあれば、もっと複雑な処理を必要とするやり取りもある。例えば、ユーザが手でオブジェクトを操作する場合には次のような関係が考えられる。
ユーザが求めているのは、アプリケーションを超えて共通する一貫した経験だ。アプリによって操作の感覚が違えばユーザは混乱し、ストレスを感じてしまうだろう。
こうした操作にエンジンの機能を利用することで、デベロッパーは自分が作りたいアプリやゲームの重要な機能に集中できる。
ユーザはVRオブジェクトやインターフェイスを物理的なジェスチャで操作できることを期待している。Interaction Engineには優れたUIモジュールが組み込まれており、デベロッパーがカスタマイズして使いやすいUIを作成することが可能だ。
直感的なインターフェイスにより、ユーザは触ってみれば簡単に使い方を理解できるだろう。
従来の一般的なインターフェイスだけでなく、新しいバージョンではより未来的なUIもサポートされている。例えば、手に付けておくことのできるインターフェイスだ。
普段は左手に付いてくるが、使うときには大きく展開されるといった設定ができる。
ブログではそれぞれの機能のサンプルもチェックすることが可能だ。デベロッパーがこれらの機能を利用すれば、扱いやすいインターフェイスの構築に繋がることだろう。
Interaction Engineは、開発を効率化したいデベロッパーにとっても優れたインターフェイスを求めるユーザにとってもありがたいツールとして利用されていくものになりそうだ。
参照元サイト名:Leap Motionブログ
URL:http://blog.leapmotion.com/interaction-engine/
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