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BOSTON, Feb 18, 2021 - (JCN Newswire) - 昨今、気候変動への関心が世界的に高まる中、二酸化炭素(CO2)を回収し利用する、二酸化炭素回収・利用(CCU)技術への注目が高まっています。先端技術調査を専門とする米調査会社ラックスリサーチの調べによると、二酸化炭素利用(CO2利用)の世界市場規模は、2030年時点で700億ドルに達し、2040年には5,500億ドルにまで成長することがわかりました。
ラックスリサーチは、最新の調査レポート、『CO2 Capture &Utilization: The Emergence of a Carbon Economy(CO2回収と利用:カーボンエコノミーの出現)』にて、建物、化学品、材料、燃料、食品分野におけるCO2利用と技術動向をまとめ、市場予測を行いました。
過去10年間で、世界的に前例のない規模の気候変動対策が行われたものの、世界のCO2排出量は着実に増加しています。2020年にパンデミックが理由で一時的に減少したものの、各種の分析データにおいても今後更なるCO2排出量増加が予測されており、エネルギーシステム全体において抜本的な対策を講じない限り、この状況を変えることは不可能です。
そこで、今、各国政府、産業界、投資家の間にて、炭素経済(カーボンエコノミー)への関心が高まりつつあります。その際、CO2回収・利用技術は、大気からのCO2除去のみにとどまらず、CO2の再利用も可能とするため、極めて重要な技術です。
CO2は、建築材料、化学品、炭素添加剤、燃料、ポリマー、タンパク質の6種類の製品に変換することができます。ラックスリサーチの調べでは、CO2利用の世界市場規模は、2030年には700億ドルに達し、2040年には5,500億ドルに達すると予測されています。
ラックスリサーチのアナリスト、Runeel Daliahは次のようにコメントしています。
「主に建築材料分野がCO2利用の市場拡大を牽引することになります。CO2は、セメントと混合するための骨材の製造や、硬化のための湿式コンクリートへの直接注入に使用することなどが可能です。建築材料は、2040年までにCO2利用の売上の86%を占めることとなり、CO2利用における最大のセグメントとなるでしょう。建築産業でのCO2利用に関しては、技術的障壁が低く、導入の妨げとなりうるのは規制上の制約のみです。
一方、燃料、化学品、炭素添加物におけるCO2利用には大きな可能性があるものの、広く普及するには、更なる技術革新や政策的な支援が不可欠です。
ポリマーおよびタンパク質セグメントは、技術的な成功が期待されるにもかかわらず、CO2利用としては今後もニッチ市場にとどまるでしょう。ポリマーへの利用はいまだ成功していませんが、現在開発段階にあるたんぱく質へのCO2利用は、代替たんぱく質の需要の高まりによって採用が進むと予想されます。」
ラックスリサーチの新しい報告書は、CO2の回収・利用技術は、排出されたCO2を価値ある製品へと再利用していくために有望であると指摘しています。本調査のエグゼクティブサマリーはこちらよりダウンロードしていただくことが可能です。 https://bit.ly/3djKTP8
ラックスリサーチについて
ラックスリサーチ(本社:米国ボストン)は先端技術の事業性評価・動向調査を専門とする米系調査会社です。世界の大手企業、政府系機関、コーポレートベンチャーキャピタル、大学、スタートアップ企業を主なクライアントとし、先端技術が生み出す事業機会特定をサポートしています。
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